round 6

November 24 2012, RACE Asia Road Racing Championship Qatar 第6戦 カタール
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  • レース情報
  • 決勝

清成龍一が2位/優勝で、逆転でアジアの王者に輝く!
アジア・ドリーム・カップは、大久保光が初代チャンピオンを獲得。尾野弘樹がランキング2位で日本人選手が1-2を独占

2012年11月24日(土)・決勝  会場:ロサイル・インターナショナル・サーキット  天候:晴れ
コースコンディション:ドライ

アジアロードレース選手権の最終戦となる第6戦が、カタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで開催されました。このコースはMotoGPが開催されることでも有名で、MotoGP同様に夜間照明の中、2レースが行われました。

  • 清成龍一(#23)、アズラン・シャー・カマルザマン(#25)清成龍一(#23)、アズラン・シャー・カマルザマン(#25)
  • 清成龍一清成龍一
  • 清成龍一清成龍一
  • 清成龍一(#23)、アズラン・シャー・カマルザマン(#25)清成龍一(#23)、アズラン・シャー・カマルザマン(#25)
  • アズラン・シャー・カマルザマン(#25)、清成龍一(#23)アズラン・シャー・カマルザマン(#25)、清成龍一(#23)
  • 清成龍一清成龍一
  • イスワンディ・ムイス(左)、ジョシュア・フック・フレドリック(中央)、尾野弘樹(右)イスワンディ・ムイス(左)、ジョシュア・フック・フレドリック(中央)、尾野弘樹(右)

スーパースポーツ600ccクラスはタイトル決定戦ともなり、白熱した戦いが繰り広げられました。ここまでのランキングトップは藤原克昭(カワサキ)。ランキング2位の清成龍一(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)が、16ポイント差で藤原を追う展開となっています。砂漠の中にあるコースには砂が入り込み、風でその砂が動くスリッピーな路面となっています。また、昼夜の温度差の激しさによって、路面温度が急激に変わることもあって、攻略の難しいサーキットとして知られています。

予選では藤原がポールポジション(PP)を獲得し、2番手には成長著しいアズラン・シャー・カマルザマン(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)がつけました。3番手にザムリ・ババ(ヤマハ)、4番手に伊藤勇樹(ヤマハ)、5番手に清成がつけました。

レース1のホールショットを奪ったのはアズラン。それを藤原、ババ、清成、伊藤らが追う展開となります。3ラップ目にはババがトップに立ち、アズラン、清成、藤原が追う形になります。トップ争いをアズランとババ、3番手争いを清成、藤原がそれぞれ繰り広げながら周回を重ねていきます。9ラップ目には、トップにババ、続いて清成、アズラン、藤原とポジションが入れ替わります。清成はババを攻略しようとプッシュしますが、結局届かず、レース1はババが優勝。清成は2位となりました。激しい3位争いを制したのはアズランで、4位となった藤原との差はわずか0.029秒。この結果、清成と藤原のポイントは9ポイント差に縮まりました。

レース2は路面温度がさらに下がってのスタートとなり、タイヤをどのようにマネジメントするかが重要なレースとなりました。まず、ホールショットはアズランが獲得し、それを藤原、伊藤、ババが追走する展開となります。一方、清成はコースレコードに迫るタイムを叩き出しながら猛攻をかけます。清成は次々とライバルたちをかわしていき、6ラップ目にはついにトップに躍り出ました。その勢いは止まらず、勝利に向けて、さらにアクセルを開けます。アズランが清成を追い、2人が後続を引き離しながらチェッカーフラッグを受けました。レース2は清成が優勝し、2位にアズラン、3位にババが入り、表彰台に上りました。また、伊藤が4位、藤原が5位に入りました。清成はレース1よりも10秒近くタイムを縮めての圧勝でした。

2レースの結果から、清成が231ポイントに伸ばし、226ポイントの藤原を逆転して、シリーズチャンピオンに輝きました。アジアロードレース選手権初参戦でタイトルを獲得した清成の力量には、称賛の声が集まりました。また、アズランはランキング4位でシリーズを終えました。

同日に開催されたアジア・ドリーム・カップも最終戦を迎えます。大久保光が172ポイントでここまでランキングトップ。尾野弘樹が163ポイントでランキング2位となっており、9ポイント差で日本人選手同士がタイトルを争う展開となりました。PPを尾野が獲得し、逆転チャンピオンを狙います。

レース1はアピワット・ウォンタナノン、尾野、ジョシュア・フック・フレドリックがトップ争いを演じる展開になります。レースは長いストレートでのスリップストリームを利用し合い、目まぐるしくポジションが入れ替わる攻防が繰り広げられました。最終ラップの最終コーナーをトップ集団の5台が同時に立ち上がり、コントロールラインを目指します。しかし、その集団の後方にいたフィトル・アシュラフ・ラザリが一気に前に出て、真っ先にチェッカーを受け、優勝を果たしました。大久保は5位、尾野は9位に入り、ここでその差は13ポイントに広がりました。

レース2では、ジョシュア・フックがトップに立ち、優勝を決めます。また、イスワンディ・ムイスがトップに0.214秒差と迫り、2位でチェッカー。3位には尾野が滑り込みます。大久保は4位に入ったことで、初代チャンピオン獲得を決めました。また、尾野はランキング2位という結果でした。翌日には、Moto3のテストに挑む権利を得た、アジア・ドリーム・カップのランキング上位8選手がテストに参加しました。

コメント

清成龍一(スーパースポーツ600cc 2位/優勝)「タイヤのグリップ力が下がってからでも、タイムを維持できるセッティングに専念したことが、レース2の優勝につながったと思います。シリーズタイトルが獲得できて、とてもうれしいです。初めての挑戦となったアジアロードレース選手権ではいろいろなことがありました。一緒に戦ってくれたチームスタッフ、この機会を与えてくれたHondaやスポンサー、応援してくれているファンの皆さんに感謝しています。ありがとうございました」

大久保光(アジア・ドリーム・カップ 5位/4位)「アジア選手権は、参戦する前からレベルの高い戦いになると覚悟していました。想像通り、毎戦刺激があって学ぶことが多く、すばらしい経験ができたと思っています。尾野君とのチャンピオン争いが接戦だったので、緊張しました。今回、両レースで優勝されたら逆転されてしまうところでしたから。全日本選手権のタイトル決定戦でも緊張しましたが、その次くらいに緊張していました。結果的にチャンピオンになることができてよかったです。今年の目標を果たすことができ、うれしいです。(Moto3)オーディションの結果はまだ知らされていませんが、チャンスを生かすことができるように全力で挑みたいと思っています」

尾野弘樹(アジア・ドリーム・カップ 9位/3位)「最終戦は逆転チャンピオンを狙って、両方勝つつもりで挑みました。ですが、レース1の長いストレートでのスリップストリームの使い合いで、自分としてはいい位置取りをしていたつもりでしたが、うまくいきませんでした。その経験を生かし、レース2では対策を立てて臨んだのですが……。チャンピオンになることができず残念ですし、悔しい気持ちでいっぱいです。応援してくれたスポンサー、ファン、家族に申し訳ないです。それでも、翌日には(Moto3の)テストがあり、トップタイムを記録できました。まだ結果は分かりませんが、悔しい気持ちを晴らせるような活躍をしたいと思っています」

決勝

スーパースポーツ 600cc(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 52 Z.ババ ヤマハ 31:56.614
2 23 清成龍一 Honda +3.528
3 25 アズラン・シャー・カマルザマン Honda +10.040
4 37 藤原克昭 カワサキ +10.069
5 19 伊藤勇樹 ヤマハ +10.571
6 26 A.ファド・バハルディン カワサキ +20.308
         
9 634 小林龍太 Honda +34.680
10 28 ラタポン・ウィライロー Honda +35.244
15 91 ジャックリット・サワーンスワット Honda +1:01.532
17 55 サシタレン・スクラマン Honda +1:02.896
20 48 ファビド・アル・ソワイディ Honda +1:34.823

スーパースポーツ 600cc(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 23 清成龍一 Honda 31:46.882
2 25 アズラン・シャー・カマルザマン Honda +4.273
3 52 Z.ババ ヤマハ +15.129
4 19 伊藤勇樹 ヤマハ +27.574
5 37 藤原克昭 カワサキ +29.577
6 28 ラタポン・ウィライロー Honda +29.886
         
11 91 ジャックリット・サワーンスワット Honda +40.789
12 55 サシタレン・スクラマン Honda +1:00.804
18 48 ファビド・アル・ソワイディ Honda +2:07.871
DNF 634 小林龍太 Honda +2Laps

アンダーボーン 115cc(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 63 アミラル・アリフ・ムサ Honda 18:32.635
2 19 ノリズマン・イスメール Honda +0.130
3 61 F.ヘルディアン ヤマハ +0.185
4 36 アフェンディ・ロスリ Honda +0.253
5 50 A.アムラン ヤマハ +0.258
6 33 H.A.ユディスティラ カワサキ +0.329
         
7 96 デニー・トリユゴ・ラクソノ Honda +0.361
13 39 ワン・ハドリ・ムクタール Honda +14.133
14 97 ワワン・ヘルマワン Honda +32.900
DNF 67 鳥羽海渡 Honda -

アンダーボーン 115cc(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 63 アミラル・アリフ・ムサ Honda 18:26.481
2 222 R.ラトゥコア ヤマハ +0.005
3 36 アフェンディ・ロスリ Honda +0.045
4 50 A.アムラン ヤマハ +0.050
5 23 G.K.ワードハナ カワサキ +0.239
6 61 F.ヘルディアン ヤマハ +0.449
         
7 96 デニー・トリユゴ・ラクソノ Honda +0.524
8 19 ノリズマン・イスメール Honda +0.526
12 67 鳥羽海渡 Honda +14.282
14 39 ワン・ハドリ・ムクタール Honda +14.335
16 97 ワワン・ヘルマワン Honda +42.265

アジア・ドリーム・カップ(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 15 フィトル・アシュラフ・ラザリ Honda 18:05.562
2 7 カナタット・ジェイマン Honda +0.140
3 14 イスワンディ・ムイス Honda +0.141
4 5 サシタレン・スクマラン Honda +0.184
5 1 大久保光 Honda +0.188
6 4 ジョシュア・フック・フレドリック Honda +0.194
7 6 デニー・トリユゴ・ラクソノ Honda +0.226
8 3 アピワット・ウォンタナノン Honda +0.230
9 2 尾野弘樹 Honda +0.262
10 10 ジョシュア・ピカリング・ウィリアム Honda +25.549
11 11 コー・イーチェン Honda +26.470
12 13 ガウタム・メイルバガナン Honda +40.095
13 17 ステイシー・ネスビット Honda +51.248
14 12 ディパック・パピネニ Honda +51.587
15 16 ギャリー・アグスティン・カネダ Honda +1:00.827
DNF 9 リン・ユージー Honda +5Laps

アジア・ドリーム・カップ(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 4 ジョシュア・フック・フレドリック Honda 18:00.916
2 14 イスワンディ・ムイス Honda +0.214
3 2 尾野弘樹 Honda +0.234
4 1 大久保光 Honda +0.392
5 6 デニー・トリユゴ・ラクソノ Honda +0.447
6 15 フィトル・アシュラフ・ラザリ Honda +0.455
7 3 アピワット・ウォンタナノン Honda +0.516
8 7 カナタット・ジェイマン Honda +1.939
9 11 コー・イーチェン Honda +35.128
10 10 ジョシュア・ピカリング・ウィリアム Honda +35.263
11 17 ステイシー・ネスビット Honda +46.794
12 13 ガウタム・メイルバガナン Honda +47.017
13 12 ディパック・パピネニ Honda +1:01.239
14 16 ギャリー・アグスティン・カネダ Honda +1:02.342
15 5 サシタレン・スクマラン Honda +1:56.074
16 9 リン・ユージー Honda +1Lap

ポイントスタンディング

ライダー(スーパースポーツ 600cc)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 清成龍一 Honda 231
2 藤原克昭 カワサキ 226
3 Z.ババ ヤマハ 197
4 アズラン・シャー・カマルザマン Honda 172
5 伊藤勇樹 ヤマハ 116
6 D.エキー・プラタマ ヤマハ 81
 
9 ザクゥアン・ザイディ Honda 44
12 ティティポン・ワロコーン Honda 32
13 イメール・フィルダウス・ハサン Honda 31
25 ラタポン・ウィライロー Honda 21
20 小林龍太 Honda 19
23 國川浩道 Honda 11
28 ジャックリット・サワーンスワット Honda 7
27 岡村光矩 Honda 3

ライダー(アンダーボーン 115cc)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 H.ウィジャヤ ヤマハ 222
2 アミラル・アリフ・ムサ Honda 165
3 R.ラトゥコア ヤマハ 161
4 ノリズマン・イスメール Honda 142
5 A.アムラン ヤマハ 136
6 G.K.ワードハナ カワサキ 112
 
8 アフェンディ・ロスリ Honda 109
10 デニー・トリユゴ・ラクソノ Honda 75
12 ワワン・ヘルマワン Honda 35
15 鳥羽海渡 Honda 26
20 ワン・ハドリ・ムクタール Honda 13
22 ファクルシー・シャキリン・ロスタン Honda 9
26 真崎一輝 Honda 7
29 オーウィ・ヌルフダ Honda 6

ライダー(アジア・ドリーム・カップ)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 大久保光 Honda 196
2 尾野弘樹 Honda 186
3 ジョシュア・フック・フレドリック Honda 158
4 デニー・トリユゴ・ラクソノ Honda 153
5 アピワット・ウォンタナノン Honda 137
6 イスワンディ・ムイス Honda 136
 
7 フィトル・アシュラフ・ラザリ Honda 132
8 サシタレン・スクマラン Honda 99
9 コー・イーチェン Honda 82
10 ジョシュア・ピカリング・ウィリアム Honda 79
11 カナタット・ジェイマン Honda 64
12 ジャジル・ジュライミ Honda 58
13 リン・ユージー Honda 48
14 ギャリー・アグスティン・カネダ Honda 43
15 ガウタム・メイルバガナン Honda 38
16 ディパック・パピネニ Honda 34
17 ステイシー・ネスビット Honda 8

チーム(スーパースポーツ 600cc)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1MuSASHi Boon Siew Honda RacingHonda 254
2 Manual-Tech BEET kawasaki Racing カワサキ 238
3 PETRONAS Hong Leong Yamahaヤマハ 197
4 Yamaha Indoprom TJM Yamalude KYTヤマハ 88
5 Bike A.R.T-Kawasaki Racingカワサキ 79
6 PETRONAS Syntium Moto Yamahaヤマハ 75
 
7 Musashi Boon Siew Honda Racing Malaysia Honda 68
9 AP Honda Thailand Honda 51
13 HiRaNo. Hou You Honda 11
17 RSG&DREAM Kitakyushu with PHOEBE Honda 3
19 Taian Superbike Performance Honda 0
23 Sowaidi Racing Team Honda 0