Round13ソルトレイクシティ 3
2020年6月7日(日)・決勝
会場 : ライス・エクルズ・スタジアム
MONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS/FIM世界選手権第13戦が、ソルトレイクシティで開催されました。ユタ大学構内にあるライス・エクルズ・スタジアムに会場を定め、週に2戦ペースで集中的にラウンドを消化する日程の3戦目、想定内のことでしたが降雨のためにマディコンディションでのレースとなりました。
通常であれば、まずフリープラクティスがあって、そのあとに2回の計時予選でスターティンググリッドが争われるのですが、今回はコースコンディションを悪化させないため、計時予選1回のみに限定されました。雨中のタイムアタック結果ですが、ケン・ロクスン(Team Honda HRC)は1分00秒855で8位、ジャスティン・ブレイトン(Team Honda HRC)は1分01秒418で12位。CRF450Rを走らせるHonda勢のトップは、マルコム・スチュワート(Smartop/Bullfrog Spas/MotoConcepts Honda)の59秒988で、予選6番手につけました。
今回は午後3時にヒートレースがスタートし、午後6時にメインレースが終了するタイムスケジュール。一時的に晴れることもありましたが、断続的な降雨でマディになった路面を乾かすほどの日差しではありませんでした。ヒート1に出走したロクスンは、序盤からラスト2周までトップを走りましたが、後輪のパンクによって2位。ブレイトンは3位で決勝進出を果たしました。
20分+1周のメインレースでは、マディコンディションを警戒する多くのライダーがサイティングラップを見送る中、ロクスンとジャスティン・ヒル(Smartop/Bullfrog Spas/MotoConcepts Honda)だけが、コースを1周してチェックを行いました。スタートで5番手につけたロクスンは、序盤4番手を走行しながらベストラップとなる52秒台を記録しました。その後、ジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)にかわされたあたりからペースが衰え、後半は1分前後で周回を続けたロクスンは、10位でフィニッシュしました。
ブレイトンはオープニングラップ7番手から、ポジションを上げ下げしながら最終的に7位フィニッシュ。Honda勢のベストリザルトは、スチュワートの5位でした。
併催クラスの250SXイースト第7戦では、下田丈(Geico Honda)がスタート2番手の好位置につけましたが、2周目に転倒者を救護するため赤旗中断となりました。再スタートではチェイス・セクストン(Geico Honda)が6周目からトップを快走し、今シーズン3勝目をゲット。単独ポイントリーダーに返り咲きました。下田は11位でチェッカーを受けています。
ジャスティン・ブレイトン(7位)
「なんともとんでもない一日でしたね! 天気は大荒れで、昨日は終日雨、今日も降ったりやんだりだったでしょう。プラクティスが終わるといきなり日が差してきて、ヒートレースまでにコースを少し乾かしてくれたのはよかったけれど…。ヒートでは3位でしたが、雨がまた降り出しました。10~15度くらいの横なぐりの雨がメインレースの前に降り、びしょ濡れになったけれど、おおむね悪くない一日だったと思います。メインでは何ラップか6番手を走り、終盤に抜かれて7位でした。もちろんトップ5に迫りたかったことは確かですが、目標に向かって進んでいる気がします。今回はマシンセッティングを大きく変えてみたのですが、マディコンディションの中でずいぶん助けられました。走行後スタッフに、早くこのセットアップをドライコンディションで試してみたいと伝えたくらいなのですが、3日後にそれが実現するといいですね」
ケン・ロクスン(10位)
「この2戦のリザルトは、チャンピオン争いをする上であってはならないものです。がんばっていないわけではありません。手持ちのカードをどうすることもできないことがありますが、今は直面している体調の問題を早く解決できるように最善を尽くしているところです。ヒートレースは順調だったし、パンクするまでは何周もリードしていました。掘れた土の中から石が顔を出すようになり、フープスでその一つに当たったような気がします。悪天候に備え、メインレースで同じトラブルが発生しないようにタイヤチョイスを変更したのですが、それが裏目に出てしまったようです。ノロノロと走るのが好きだとか、5位や10位辺りで満足するようなタイプではありませんが、ときにはそれでも精一杯で納得するしかない日もあります。そんな自分をぶれずにサポートしてくれるチームスタッフに対し、いくら感謝しても足りません。彼らがどれほど犠牲を払ってベストな装備を用意してくれているのかよく分かっているので、もっと好結果を残したいと思っています。今度の水曜にはこの状況を打開して、我々にふさわしいポジションに戻ります」
エリック・キーホー(Team Honda HRC監督)
「前戦と比べると我々のスタートは向上しているし、ジャスティン(ブレイトン)はマシンセッティングの変更が功を奏したようで、今日のレースでは乗れていました。ケン(ロクスン)に関しては、なにがあったのかよく分かりません。ヒートレースでパンクが発生したので、メインレースでは変更を施したのですが、それが間違っていたのかもしれません。いいペースを保つことができませんでした。明日、あさってとがんばって水曜日には巻き返してみせます」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 21'18.395 |
2 | 1 | C.ウェブ | KTM | +01.281 |
3 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +43.995 |
4 | 16 | Z.オズボーン | ハスクバーナ | +1Lap |
5 | 27 | マルコム・スチュワート | ![]() | +1Lap |
6 | 15 | D.ウィルソン | ハスクバーナ | +1Lap |
7 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | ![]() | +1Lap |
10 | 94 | ケン・ロクスン | ![]() | +2Laps |
14 | 22 | チャド・リード | ![]() | +2Laps |
15 | 46 | ジャスティン・ヒル | ![]() | +3Laps |
16 | 64 | ビンス・フリージー | ![]() | +3Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 301 |
2 | 94 | ケン・ロクスン | ![]() | 275 |
3 | 1 | C.ウェブ | KTM | 269 |
4 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | 239 |
5 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 229 |
6 | 27 | マルコム・スチュワート | ![]() | 198 |
8 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | ![]() | 173 |
9 | 46 | ジャスティン・ヒル | ![]() | 169 |
15 | 64 | ビンス・フリージー | ![]() | 127 |
16 | 22 | チャド・リード | ![]() | 68 |
25 | 49 | クリス・ブローズ | ![]() | 18 |
34 | 69 | カーレン・ガードナー | ![]() | 3 |
36 | 82 | ケイド・アウンテンリーツ | ![]() | 3 |
39 | 67 | ジェリー・ロビン | ![]() | 1 |