Round05オークランド
2020年2月1日(土)・決勝
会場 : リングセントラル・コロシアム
MONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS/FIM世界選手権第5戦が、オークランドで開催されました。会場のリングセントラル・コロシアム(旧称オークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアム)は、昨年までNFLとMLBのチームが共有する唯一の本拠地でした。今年からNFLのレイダースがラスベガスへ移転したため、MLBのアスレチックス専用になりますが、多目的スタジアムならではの広さによって、アナハイムなどとは趣の異なるコースレイアウトが実現しました。
オークランドではしばしば、タイムスケジュールを3時間早めたデイレースが催されてきましたが、今年は前倒しを1時間半としたスケジュールに基づき、17時にオープニングセレモニーが始まりました。
予選ヒート1では、ケン・ロクスン(Team Honda HRC)が、イーライ・トーマック(カワサキ)の追撃を振りきってトップ通過。ヒート2では、ジャスティン・ヒル(Smartop/Bullfrog Spas/MotoConcepts Honda)が、ホールショットから1位でゴールし、3位にはジャスティン・ブレイトン(Team Honda HRC)が入りました。
20分+1周のメインレースでは、ロクスンがホールショットを取ってリード。背後にはアダム・シアンサルーロ(カワサキ)、トーマック、クーパー・ウェブ(KTM)が控え、僅差のまま序盤を消化しました。11周目にはロクスンがトーマックにかわされて2番手に後退。その後、トーマックがコースアウトしたため、トップに返り咲きました。
しかし終盤になると、ロクスンはトーマックの追撃から逃げきれず、18周目にトップが入れ替わりました。さらにチェッカー目前の最終コーナーでは、ウェブにパスされて3位でフィニッシュ。優勝は逃したものの、4戦連続でポディウム登壇を果たしたロクスンは、ポイントランキング首位を維持しています。
ブレイトンはメインレースのスタート直後、コントロールラインを10番手で通過しましたが、オープニングラップ中に他車と絡んでストップ。再スタートに手間取る間に最後尾に下がってしまい、13位まで追い上げたところでチェッカーを受けました。
ケン・ロクスン(3位)
「全体的に振り返ってみれば、表彰台に立てたことがうれしいです。先週まではとても好調でしたが、今日は少し違った感触でした。正直に言うと、プラクティス中に自分の遅さを実感しましたし、コースに対して完全に噛み合っていなかったような気がします。セクションの一つひとつに慣れるまでに、普段よりも時間がかかりました。そんな状況からすると、もっと悪かった可能性もあるので、ポディウムに到達できたことに満足しています。重要なポイントを少し失ったことは確かに残念ですが、一方でポイントリードをキープできていることは悪くありません。もっと何周もレースをリードできたらよかったのですが、今夜は自分が一番速かったわけではないですし、何度か大きなミスをしてしまいました。特に終盤の失敗は、クーパー・ウェブの接近を許しただけに高くつきました。今回の彼がそうだったように、だれかの背後について射程内に捉えると、ラインを変えて抜きにかかったりするものです。もちろん私にとってはうれしくありませんが、それもレースの一部です。抜かれるときになにが起きたのか分かりませんが、足を押しつぶされたか引っかけられたかで、痛みを感じたのです。それほど心配はしていませんが、気をつけないといけないですね。必要であればレントゲン検査を受けるつもりです。ここまで表彰台に何度も立っているし、ポイントランキングでもトップなので、大局的には申し分ありません」
ジャスティン・ブレイトン(13位)
「今夜は残念の一言に尽きます。1周目のポジションは正確には分かりませんが、たぶん9番手辺りで逆バンクコーナーに差しかかったところ、エンストしたライダーと絡んでしまったのです。彼が走り出したあと、自分の後輪がランプに穴を掘ってスタックして、脱出できたときには22番手まで転落してしまいました。そこからの追い上げはかなりの後れがあったので、13位までばん回するのが精一杯でした。1週間テストコースで練習とセッティングに取り組み、とても乗れていただけに今回のリザルトにはがっかりしています。テストでのセッティング変更によって、マシンの状態は最高です。これ以上スタート失敗を繰り返すことはありません。先週と先々週はスタートで大失敗をしたので、そこが焦点でした。開幕当初のような好スタートが決まれば、トップ5に入れると思います。次回のサンディエゴ大会に向けて、とてもモチベーションを感じています。今回のようなレースのあとは、やる気をかき立てられるものです」
エリック・キーホー(Team Honda HRC監督)
「今夜は明と暗がありました。ケン(・ロクスン)はマシンの感触に100%満足していたわけではありませんが、それでもヒートレースに勝ち、メインレースでもいい走りをしていました。ケンのマシンに関しては、もう少しセッティングを詰める部分があります。今回のコースには何カ所か彼が苦労していたセクションがあり、そこでほかのライダーに差をつけられていたからです。そんなに大きな差ではありません。今大会は獲得ポイントが少なかったものの、表彰台はキープしていますし、ランキング首位であることは確かなので、その点はポジティブだと言えるでしょう。ジャスティン(・ブレイトン)に関しては、この2週間スタートで苦労していました。出遅れてミッドパックに飲み込まれると、トラブルに巻き込まれやすく、集団の中はてんてこ舞いで、今夜のように芳しくない状況に巻き込まれやすくなります。彼はマシンの調子に満足しているので、このままサンディエゴに向けた準備を進めるだけです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 21'19.759 |
2 | 1 | C.ウェブ | KTM | +03.557 |
3 | 94 | ケン・ロクスン | ![]() | +04.726 |
4 | 9 | A.シアンサルーロ | カワサキ | +14.812 |
5 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +16.800 |
6 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | +19.124 |
8 | 46 | ジャスティン・ヒル | ![]() | +29.713 |
10 | 27 | マルコム・スチュワート | ![]() | +48.111 |
13 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | ![]() | +58.366 |
14 | 64 | ビンス・フリージー | ![]() |
+1Lap |
20 | 82 | ケイド・アウンテンリーツ | ![]() |
+1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 94 | ケン・ロクスン | ![]() | 113 |
2 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 110 |
3 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | 98 |
4 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 96 |
5 | 1 | C.ウェブ | KTM | 95 |
6 | 9 | A.シアンサルーロ | カワサキ | 90 |
7 | 27 | マルコム・スチュワート | ![]() | 75 |
8 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | ![]() | 73 |
11 | 46 | ジャスティン・ヒル | ![]() | 61 |
14 | 64 | ビンス・フリージー | ![]() | 52 |
18 | 49 | クリス・ブローズ | ![]() | 18 |
19 | 22 | チャド・リード | ![]() | 15 |
26 | 82 | ケイド・アウンテンリーツ | ![]() | 3 |
28 | 67 | ジェリー・ロビン | ![]() | 1 |