Round04グレンデール
2020年1月25日(土)・決勝
会場 : ステートファーム・スタジアム
MONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS/FIM世界選手権第4戦が、アリゾナ州フェニックス近郊のグレンデールにある、ステートファーム・スタジアムで行われました。天然芝のフットボールフィールドを出し入れする仕組みを備えたこの競技場には、レイアウトの際にフロア面積の広さを活かせるメリットがあり、今年もスタートから1コーナーまで100m以上あるストレートなど、長めのハイスピードコースが造成されていました。
おととしから採用されている「トリプルクラウン」という名の決勝3レース制が継続され、今季は第4戦グレンデール(フェニックス)、第8戦アーリントン(ダラス)、第16戦ラスベガスの3大会限定で実施されます。450SXクラスは12分+1周のスプリントが3レース行われますが、今大会ではケン・ロクスン(Team Honda HRC)が全勝し、パーフェクトで総合優勝を飾りました。
前戦終了時にポイントリーダーとなったロクスンは、今大会から赤地に白数字のレッドナンバープレートに換装されたCRF450Rで参戦。レース1では2周目にトップに立つと、イーライ・トーマック(カワサキ)の追撃を僅差で振り切り、ロクスンがウイナーとなりました。
レース2ではスタート直後のクラッシュ発生を受け、1周で赤旗が提示されました。ロクスンは2番手につけていましたが、再スタート後はホールショットを奪いトップに立ちました。追っ手はクーパー・ウェブ(KTM)、アダム・シアンサルーロ(カワサキ)、トーマックと入れ替わりましたが、ロクスンは約6秒差で逃げきりチェッカーを受けました。
レース3でも2周目に赤旗中断があり、スタート8番手と出遅れたロクスンにとっては恵みのリスタートとなりました。ホールショットを取ったロクスンはウェブに対するリードを着々と広げ、序盤にして独走態勢を固めました。後半になるとジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)が2番手に上がりましたが、ロクスンは大差を保ったままフィニッシュ。スプリント3本を完全制覇したロクスンが、今大会の「トリプルクラウン」総合ウイナーとなりました。
僚友のジャスティン・ブレイトン(Team Honda HRC)は、3レースとも後方から追い上げる走りをみせました。7位/7位/9位でチェッカーを受け、オーバーオール6位に入賞。今シーズンのベストリザルトを更新しています。
今大会は2度の赤旗提示により、スタートが5回実施されましたが、ロクスンはそのうち4回成功しています。ブレイトンにとってはスタートダッシュがそろわないラウンドとなりましたが、練習とセッティングの煮詰めによって改善されるはずです。
ケン・ロクスン(1位/1位/1位 総合1位)
「決勝3レースを完全制覇できるとは、とても信じられません。まさに我々が目指してきた目標であり、チームとメカニックの間には毎レースに向けた努力と不変の段取りがありました。特にスターティングゲートが倒れる瞬間には、常に最大限のコンセントレーションを注ぎ込んでいます。スタートで前に出て優位に立つことは、のちのレース運びを楽にするためのカギですから。レース1ではイーライ・トーマックと激しいバトルになりましたが、最終的に振りきることができたので、うれしくて興奮しました。レース2では悪くないスタートを切れたのですが、残念ながらレッドフラッグにより再スタートとなりました。そこではホールショットから独走することができました。レース3ではスタートがあまりうまく決まらず、トーマックと8番手付近の争いをしていたのですが、またしてもレッドフラッグが振られて、再スタートではホールショットを取って圧勝できました。とてもいい大会でしたし、チームがマシンセッティングを向上させてくれたことに非常に満足しています。我々の作業はとても順調なので、チームの意気も上がっています。私は今とても興奮していますが、喜ぶのはせいぜい今日明日あたりにとどめ、また練習に100%集中していきたいと思います」
ジャスティン・ブレイトン(7位/7位/9位 総合6位)
「今夜はまずまずでしたが、どういう訳かスタート失敗を繰り返しました。3レースとも序盤から後方集団に飲み込まれ、そこから這い上がるというパターンでした。自分のラップタイムに表れているように、トップ5に入れるスピードがあったのにスタートで出遅れたのが少々残念です。とはいえ、(総合)6位になれたことを恥じる必要はありません。チームスタッフの努力がうまく噛み合って、ケニー(ロクスン)の優勝につながっていますし、とてもすばらしい夜でした。各々がいい仕事をしていますし、自分も毎週向上しています。この勢いを保って、来週は5位をゲットしたいと思います」
エリック・キーホー(Team Honda HRC監督)
「非常に内容の濃い一夜でした。ケニーは安定感のある好スタートを連発していましたが、相当な自信をつけたことでしょう。思い通りのレース運びができるほど、乗りに乗っています。ブレイトンにも収穫がありました。走り自体はいいので、もう少し好スタートをそろえて上位につけることができれば、自信になるはずです。彼もその点は把握しています」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 94 | ケン・ロクスン | 13'06.669 | |
2 | 3 | E.トーマック | カワサキ | +01.975 |
3 | 9 | A.シアンサルーロ | カワサキ | +05.624 |
4 | 27 | マルコム・スチュワート | +09.787 | |
5 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +11.680 |
6 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | +12.569 |
7 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | +25.632 | |
9 | 46 | ジャスティン・ヒル | +29.913 | |
13 | 64 | ビンス・フリージー | +36.441 | |
17 | 49 | クリス・ブローズ | +50.281 | |
18 | 22 | チャド・リード | +53.642 | |
21 | 67 | ジェリー・ロビン | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 94 | ケン・ロクスン | 13'10.314 | |
2 | 3 | E.トーマック | カワサキ | +06.865 |
3 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +10.846 |
4 | 4 | B.バゲット | KTM | +13.319 |
5 | 1 | C.ウェブ | KTM | +15.007 |
6 | 9 | A.シアンサルーロ | カワサキ | +15.729 |
7 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | +17.013 | |
12 | 64 | ビンス・フリージー | +32.343 | |
13 | 46 | ジャスティン・ヒル | +33.360 | |
14 | 27 | マルコム・スチュワート | +39.735 | |
17 | 49 | クリス・ブローズ | +51.764 | |
19 | 22 | チャド・リード | +56.203 | |
21 | 67 | ジェリー・ロビン | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 94 | ケン・ロクスン | 13'15.064 | |
2 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +05.699 |
3 | 3 | E.トーマック | カワサキ | +07.410 |
4 | 1 | C.ウェブ | KTM | +08.515 |
5 | 37 | M.ダバロス | KTM | +08.873 |
6 | 27 | マルコム・スチュワート | +10.388 | |
9 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | +19.023 | |
10 | 46 | ジャスティン・ヒル | +25.652 | |
12 | 64 | ビンス・フリージー | +38.925 | |
18 | 49 | クリス・ブローズ | DNF | |
19 | 22 | チャド・リード | DNF | |
20 | 67 | ジェリー・ロビン | DNF |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 94 | ケン・ロクスン | 92 | |
2 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 84 |
3 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | 81 |
4 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 78 |
5 | 1 | C.ウェブ | KTM | 72 |
6 | 9 | A.シアンサルーロ | カワサキ | 71 |
7 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | 63 | |
8 | 27 | マルコム・スチュワート | 62 | |
12 | 46 | ジャスティン・ヒル | 46 | |
13 | 64 | ビンス・フリージー | 43 | |
18 | 49 | クリス・ブローズ | 18 | |
19 | 22 | チャド・リード | 15 | |
27 | 67 | ジェリー・ロビン | 1 |