Round03アナハイム 2
2020年1月18日(土)・決勝
会場 : エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム
MONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS/FIM世界選手権第3戦が、エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムで開催されました。Team Honda HRCは、ケン・ロクスンによる3年ぶりの優勝という成果とともに、第2戦セントルイス遠征から地元カリフォルニアに帰ってきました。開幕戦が行われたアナハイムのフィールドには、2週間前のレイアウトよりもテクニカルなコースが待ち受けていましたが、中でも2カ所のフープスが難所となったようです。
予選ヒート1では、ジャスティン・ブレイトン(Team Honda HRC)が、1コーナーでの転倒から7位までばん回しました。ヒート2ではロクスンが、アダム・シアンサルーロ(カワサキ)との接戦を制しトップでフィニッシュ。メインレースでの有利なゲート選択権を確保しました。ロクスンとシアンサルーロは、フロリダのプライベートコースで一緒に練習する機会が多く、2人のバトルはリスペクトに満ちたクリーンなものでした。
メインレースでは、ロクスンが今シーズン初のホールショットを決めました。序盤は2番手ブレイク・バゲット(KTM)との接近戦が過熱。一瞬先行を許す場面もありましたが。4周目にバゲットが転倒した後は、イーライ・トーマック(カワサキ)、ジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)、クーパー・ウェブ(KTM)を従える形となりました。当初は5秒ほどのリードを得ていたロクスンですが、トーマックの接近を許し8周目にはトップの座を明け渡しました。
2番手に下がったロクスンは、トーマックから4~5秒のビハインドを負いながらも善戦。レース後半になると難所フープスの飛び方を変えるなど、路面の悪化に対応したライディングで逆転を狙っていました。リザルトはトーマックに届かず2位でしたが、今大会の表彰台登壇でポイントリーダーに浮上。決勝3レース制が実施される次戦グレンデール(フェニックス)では、ロクスンのマシンにレッドナンバープレートが装着されます。
ブレイトンはメインレースでスタート11番手と出遅れましたが、7位まで追い上げてフィニッシュ。開幕から2戦連続8位というリザルトから、1ステップ向上させています。
ケン・ロクスン(2位)
「とてもいい一日でした。ヒートレースではアダム(シアンサルーロ)とのバトルが楽しめましたし、勝てたことがなによりです。ヒートの結果によって相応のゲートピック順を得たわけですが、今夜はスタートラインの先が荒れてギャップだらけになっていたので、どのゲートを選んだらいいのか迷いました。結果的に好スタートを切って、今年最初のホールショットを獲得できたのでよかったです。スタートに関してはチームスタッフが一丸となって取り組んできていましたし、その苦労が報われたと思います。今夜のレースで勝つためには、フープスをもっとうまく攻略する必要がありました。終始もたついてしまい、大幅にタイムロスするセクションになっていたような気がします。フープスに関しては、最初はスキミングを駆使して山の頂点をかすめるようにしていたのですが、途中から攻め方をジャンピングに変えてみました。どちらも怖かったのですが、そのあとスキミングに戻してみたり、終始取り乱したままでした。そんな風に手こずったフープスですが、イーライ(・トーマック)はそこでタイムを詰めて接近してきたのです。課題を突き付けられたことは確かですが、そんなに惑わされなくてもいいでしょう。これまでの方針を貫いた方がいいです。我々はいいポジションに立てたし、この調子をしっかりとキープしなければなりません。先週は優勝、今週は2位、そしてレッドプレート(総合首位)という成績にとても満足しています」
ジャスティン・ブレイトン(7位)
「今大会の流れに関しては非常に満足しています。ヒートレースでホールショットを取れたのに、1コーナーで転倒してしまったことは少々残念でした。そのために決勝のゲートピックが悪くなってしまったのですが、スタート付近の路面にワダチができていたので大変でした。それでも11~12番手でスタートし、7位まで追い上げることができました。レース中盤はかなりのラップタイムを出していたので、もう少し上位にいたら表彰台に立てたと思います。今夜のコースはとてもタフでした。路面状況が悪化しやすいレースが続いているので、いろいろなライン取りを考えなければいけなかったのですが、過去2戦を振り返ってみると、自分のラインに固執するばかりで柔軟性に欠けていたきらいがあります。その辺りを改善することが、今夜の決勝前に心掛けたことだったんです。気持ちをフラットにして新しいラインを探してみたら、レース後半になって走りが変わったようです。ここからさらにギアを上げてトップ5入賞を目指すつもりです」
エリック・キーホー(Team Honda HRC監督)
「今夜は多くの収穫がありました。ケンのスタートは好調で、またヒートレースでトップチェッカーを受けました。彼はウイークデーの間スタート練習に打ち込んでいたので、その成果が表れていると言えます。メインでも力強い走りでレースをリードし、2位に入賞を果たしました。レッドプレートをゲットできたのはなによりです。ジャスティンにとっても内容のある大会で、ヒートレースでは好スタートを切りながら転倒しましたが、そこから決勝進出ラインまでばん回しました。決勝では好タイムを出しながら7位に入りました。2人とも課題を残していますが、今のポジションは悪くないと思います」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 21'37.168 |
2 | 94 | ケン・ロクスン | ![]() | +01.979 |
3 | 1 | C.ウェブ | KTM | +03.186 |
4 | 16 | Z.オズボーン | ハスクバーナ | +10.628 |
5 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +14.443 |
6 | 9 | A.シアンサルーロ | カワサキ | +20.138 |
7 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | ![]() | +21.967 |
8 | 27 | マルコム・スチュワート | ![]() | +26.799 |
11 | 64 | ビンス・フリージー | ![]() | +40.869 |
12 | 46 | ジャスティン・ヒル | ![]() | +43.377 |
18 | 22 | チャド・リード | ![]() | +1Lap |
19 | 49 | クリス・ブローズ | ![]() | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 94 | ケン・ロクスン | ![]() | 66 |
2 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | 63 |
3 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 61 |
4 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 57 |
5 | 9 | A.シアンサルーロ | カワサキ | 56 |
6 | 1 | C.ウェブ | KTM | 53 |
8 | 27 | マルコム・スチュワート | ![]() | 46 |
9 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | ![]() | 46 |
11 | 46 | ジャスティン・ヒル | ![]() | 35 |
12 | 64 | ビンス・フリージー | ![]() | 34 |
18 | 22 | チャド・リード | ![]() | 12 |
19 | 49 | クリス・ブローズ | ![]() | 12 |