Team Honda HRCのロクスン4位、シーリー7位に加え、ブレイトンが10位。
3名のHondaライダーが年間ランキングトップ10入り
2019年のAMAスーパークロスは、1月の開幕戦から5月の最終戦まで全17戦が行われた。Team Honda HRCは、ドイツ人のケン・ロクスン、米国カリフォルニア出身のコール・シーリーの2名体制を継続。CRF450Rを駆り、チャンピオン獲得に挑んだ。
開幕戦のアナハイムは雨で滑りやすい路面コンディションの中、メインレースが行われ、三つ巴の優勝争いの末、ロクスンが2位となった。第2戦は序盤に転倒したライダーの救護のために、赤旗が提示されて一時中断。トップのロクスンは後続に2秒強のリードを築いていたが、その差はリセットされた。再スタート後のレースでロクスンは3位となり、ポイントランキングのトップに浮上した。第3戦は決勝3レース制の大会で、総合4位(2位/5位/4位)に入賞したロクスンが、ランキング首位を維持した。チームメートのシーリーも総合6位(5位/7位/13位)となり、昨年のケガから復帰3戦目にして好成績を残した。
ロクスンはその後、第5戦のサンディエゴ以降3大会連続で表彰台を獲得。中でも、第7戦アーリントン大会でその好調ぶりをみせつけた。予選ヒート1ではロクスンが1番手、ヒート2ではシーリーが1番手。メインレースでもロクスンがライバルの選手と最終ラップの最終コーナーでサイドバイサイドの競り合いになり、並んでフィニッシュラインを通過し、わずか0.028秒差で2位となった。シーリーもベストに並ぶ2度目の6位フィニッシュを果たした。
シーズン中盤はTeam Honda HRCにとって苦しい戦いが続く。流れが変わったのは第12戦のシアトル大会。250SX時代にシアトル大会で優勝経験を持つロクスンとシーリーにとって、17年の大会再開以降、欠場など結果が残せていなかったことから、並々ならぬ意気込みだった。メインレースの序盤はTeam Honda HRCの2人が表彰台圏内を走行し、ロクスンが2位フィニッシュを果たした。続く第13戦のヒューストン大会は周回が短い決勝3レース制で行われ、ロクスンがレース1で後続に大差をつけてシーズン初勝利。レース2では前を走る選手と絡んで転倒して足を痛めながらも、レース3では8位に入った。シーリーはシーズンベストの総合5位入賞(4位/4位/11位)を果たした。
第14戦のナッシュビルはAMAスーパークロス初開催となる大会。ロードレース世界選手権(MotoGP)チャンピオンのマルク・マルケスがレースの合間をぬってスーパークロス観戦に訪れた。予選レースのヒート2では、ロクスンが1位、シーリーは2番手とTeam Honda HRCによる1-2を達成。さらにロクスンはタイムアタックから予選レースまでパーフェクトで制し、メインレースに向けた期待が高まった。しかし、ロクスンはトップ争いに加わる目前、目の前で転倒したマシンを避けきれずにクラッシュ。最後尾から追い上げて8位、シーリーが一つ前の7位でフィニッシュした。
シーズン終盤は本来の調子を発揮できないまま大会を終え、最終戦のラスベガス大会を迎える。好天に恵まれたメインレースでは、ロクスンは前を走る選手と常に1秒ほどの差で表彰台をかけて争っていたが、4位に。シーリーはヒートレースで3位に入り、メインレースでスタートの遅れをばん回する走りで6位でチェッカーを受けた。
シリーズランキングでは、4位にロクスン、7位にシーリーとTeam Honda HRCの2人が入ったほか、Honda勢では第6戦で5位入賞などの結果を残したジャスティン・ブレイトンが総合10位だった。