Round07アーリントン
2018.02.17(土)・決勝
会場:AT&T Stadium
Monster Energy AMA Supercross/FIM世界選手権第7戦が、ダラス近郊のアーリントンで行われました。テキサス州における同シリーズの開催は、第2戦ヒューストンに続いて今季2度目。ヒューストンはウエストに分類されていましたが、このアーリントンでは併催される250SXクラスがイースト第1戦であるように、東部へのトランジションとなる重要なラウンドです。
AT&Tスタジアムは、NFLダラス・カウボーイズのホームゲームが行われる多目的ドームです。今大会を皮切りに転戦する東部のラウンドは、デイトナ・スピードウェイを除き、フットボール用スタジアムが会場となるので、野球場が多かったウエストシリーズとは趣が変わります。
先週サンディエゴでの転倒により右手を負傷したケン・ロクスン(Team Honda HRC)は、今大会の前日(2月16日)に、コロラド州デンバー郊外ベイルにあるステッドマン・クリニックで手術を受けました。ドクター・ランディ・バイオラによると、今回の手術では右手甲の骨折部の固定と靱帯の修復などを行い、6~8週間の休養が見込まれるとのことです。
チームメートの欠場により、一人で参戦することになったコール・シーリーは、計時予選で総合8番手(49秒330)、予選ヒートレースでは3番手となって決勝に駒を進めました。20分+1周のメインレースでは、スタート7番手からポジションを上げたシーリーですが、序盤にはレースリーダーのイーライ・トーマック(カワサキ)と同等の50秒台で、4番手を走行していました。
レース中盤になると、周遅れの出現などによってシーリーのペースが鈍り、15周目にはジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)に先行を許すことに。終盤はクーパー・ウェブ(ヤマハ)に背後をマークされましたが、シーリーは5位を守りきってフィニッシュしました。
今大会を消化した時点のポイントで、2位にランクアップしたシーリーは、首位のアンダーソンを36点差で追いかけています。
コール・シーリー(5位)
「もっと上位でフィニッシュし、ポディウムに立ちたかったので、このリザルトにがっかりしていることは確かです。それにしても今夜のレースは、これまでに経験してきた中で、最も激しいバトルの末につかんだ5位でした。リザルトが示す印象よりも、もっとうまく乗れていた実感があるほどです。自分のスタミナや攻めるポイントなどを含め、レースをうまくコントロールできたことに満足しています。序盤は7番手からの競り合いを勝ち抜き、それからジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)とのバトルで一進一退の攻防の末、抜かれてしまいました。次に現れたのがクーパー・ウェブ(ヤマハ)で、最後までプレッシャーを受け続けました。特に最終ラップでは、背後にいる彼がどこからでも仕掛けてくることが分かっていたので、しっかりと読みきって守りを固め、それでもスピードを失わないように心がけました。今夜は混乱だらけのレースだったので、ケガをしなくてよかったと思います。今大会に備えて、マシンテストをたっぷりやりました。テストコースとレース会場はコンディションが同一ではないので、大きくセッティングを変えるのは冒険でしたが、それでも、今回試したセッティングの方向性は正しかったと思います。それは今回の走りでも証明されたし、さらにファインチューニングを突き詰めていけそうです」
エリック・キーホー | Team Honda HRC監督
「スタート直後のポジションが7番手だったことを考慮すれば、コールの走りはとてもすばらしかったと思います。オープニングラップは非常に危なっかしく、あちこちでハプニングがありましたが、彼に限ってはどこにも引っかからなかったことが幸いでした。我々のみならず、彼自身も表彰台を目指していたので、リザルトとしてはちょっと不満かもしれません。ただし今回はセッティング面で進捗があり、コールも新しいセッティングを気に入って快適に走れたので、その点では収穫があったと言えます。また、終始背後をマークされながらもプレッシャーに耐えて、安定したラップタイムで走りきったことも進化として評価したいと思います」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 21'07.584 |
2 | 25 | M.ムスキャン | KTM | +05.695 |
3 | 4 | B.バゲット | KTM | +09.798 |
4 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +14.457 |
5 | 14 | コール・シーリー | ![]() | +16.469 |
6 | 2 | C.ウェブ | ヤマハ | +16.834 |
10 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | ![]() | +1Lap |
12 | 55 | ビンス・フリージー | ![]() | +1Lap |
17 | 907 | ベン・ラメイ | ![]() | +1Lap |
20 | 981 | オースティン・ポリテッリ | ![]() | +2Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 160 |
2 | 14 | コール・シーリー | ![]() | 124 |
3 | 4 | B.バゲット | KTM | 120 |
4 | 25 | M.ムスキャン | KTM | 119 |
5 | 34 | W.パイク | スズキ | 114 |
6 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | 113 |
7 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | ![]() | 112 |
8 | 94 | ケン・ロクスン | ![]() | 102 |
13 | 55 | ビンス・フリージー | ![]() | 67 |
18 | 6 | ジェレミー・マーティン | ![]() | 36 |
20 | 907 | ベン・ラメイ | ![]() | 33 |
23 | 722 | アダム・エンティクナップ | ![]() | 12 |
30 | 12 | ジェイコブ・ワイマー | ![]() | 5 |
32 | 981 | オースティン・ポリテッリ | ![]() | 4 |