Round06サンディエゴ
2018.02.10(土)・決勝
会場:PETCO Park
Monster Energy AMA Supercross/FIM世界選手権第6戦が、サンディエゴで行われました。市の中心部にある野球場ペトコパークは、ケン・ロクスン(Team Honda HRC)が昨年開幕早々2勝目を挙げた場所であり、今大会に臨むチームの雰囲気はポジティブなものでした。
日中に行われた計時予選では、ロクスンが51秒109で総合3位につけました。チームメートのコール・シーリー(Team Honda HRC)は、51秒629で11位。タイムアタックは100分の1秒を争う接戦でしたが、フープスやリズムセクションで独創的な攻略法を探りながらの走行だったため、シーリーのラップタイムは標準的なレベルにとどまりました。
20分+1周のメインレースは、このところホールショットを連取しているシーリーの好スタートで始まりました。一方ロクスンは1コーナーで転倒し、1周目のコントロールラインで18番手と出遅れました。大きなハンディキャップを負ったロクスンは、追い上げ中の3周目の転倒で右手を負傷し、リタイアを喫しました。
レース序盤、トップのシーリーは2秒強のリードを蓄えました。5周目には出走22台中のベストラップとなる51秒444を記録し、レースの主導権を掌握しました。しかし後半に差しかかるとペースが鈍り、背後にジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)の接近を許します。13周目にアンダーソンに先行されたシーリーは、終盤にもマービン・ムスキャン(KTM)、ブレイク・バゲット(KTM)にかわされて、4位でフィニッシュ。シーリーは現在、ポイントランキング3位につけています。
なおロクスンは、シリーズに帯同しているアルパインスターズ移動救護室で診察を受けたところ、右手の甲を骨折していることが判明しました。月曜日には精密検査のためにランディ・バイオラ医師を訪ねる予定ですが、コロラド州デンバー郊外のベイルにあるステッドマン・クリニックではすでに受け入れ準備を整え、2月16日金曜日に手術が行われることになっています。バイオラ医師は整形外科の中でもヒジや手首などの権威で、昨年左腕を複雑骨折したロクスンの復帰に携わった主治医です。詳細については、続報が入り次第お伝えします。
コール・シーリー(4位)
「本当にガッカリしましたが、よかった点もあったので収穫だと考えたいです。スピードがあったし、予選ヒートではアグレッシブに乗れたし、スタートはどんどんよくなっています。後は、すべてをリンクさせて、パズルの最後の一片を見つけられれば勝てるはずです。レース中は徐々に小さなミスが増えてしまいました。フロントが少し食い込む感じになったので、ペースを落とす時もあったのですが、そこを後続のライダーに突かれてしまいました。それ以降は身体が硬くなり、前に進めなくなりました。できる限り踏ん張ったのですが、十分な推進力を得られませんでした。路面があんなに滑りやすくなるとは、想定しなかったです。予選ヒート後の打ち合わせでは、足周りのセッティングは変えずにキープしたいと言ったのですが、今になって振り返ってみると、少しアジャストしておくべきだったかもしれません。いずれにしても、この取り組みを続けていれば、優勝できる日は近いと信じています」
ケン・ロクスン(DNF/21位)
「今夜のハプニングについては、心の底から失望しています。転倒した瞬間に最初に思い浮かべたのは、ここまで努力を続けてきてくれたチームスタッフのことでした。あのコーナーでは十分なスピードで進入して加速態勢に入りました。しかし、ワダチで想像以上のトラクションを受けてバランスを崩し、握ったスロットルを離せずクーパー・ウェブに当たってしまいました。そして、右腕が後輪とスイングアームの間に挟まって、ケガをしました。ドクター・バイオラに診てもらう段取りができたので、あとは早期にカムバックできることを願うばかりです」
エリック・キーホー | Team Honda HRC監督
「コールが今夜のメインでも絶好のスタートを決めて、レースの大半をリードしましたが、後半になるといろいろとうまくいかなくなって、ポジションを失いました。4位という結果は悪くありませんが、序盤の感触からすると彼自身もガッカリしているでしょう。スピードもあるしフィジカル的にも問題ないので、ラスト10分で失速する原因を究明しなければなりません。ケンにとっては、とても辛い日になってしまいました。ただ彼の腕が転倒車の後輪に絡まった様子からすれば、もっと重傷を負っていても不思議ではないので、現状は不幸中の幸いと捉えています。復帰スケジュールについては、右手の状態を診てもらうドクターの判断次第です」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 21'05.313 |
2 | 25 | M.ムスキャン | KTM | +03.944 |
3 | 4 | B.バゲット | KTM | +10.170 |
4 | 14 | コール・シーリー | +12.920 | |
5 | 20 | B.ティックル | KTM | +25.528 |
6 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | +29.009 | |
10 | 55 | ビンス・フリージー | +1Lap | |
15 | 907 | ベン・ラメイ | +1Lap | |
16 | 722 | アダム・エンティクナップ | +2Laps | |
21 | 94 | ケン・ロクスン | +22Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 141 |
2 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | 113 |
3 | 14 | コール・シーリー | 106 | |
4 | 94 | ケン・ロクスン | 102 | |
5 | 4 | B.バゲット | KTM | 99 |
6 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | 99 | |
13 | 55 | ビンス・フリージー | 56 | |
17 | 6 | ジェレミー・マーティン | 36 | |
20 | 907 | ベン・ラメイ | 27 | |
23 | 722 | アダム・エンティクナップ | 12 | |
28 | 12 | ジェイコブ・ワイマー | 5 | |
30 | 981 | オースティン・ポリテッリ | 1 |