Round01アナハイム 1
2018.01.06(土)・決勝
会場:Angel Stadium
Monster Energy AMA Supercross/FIM世界選手権が、例年通りカリフォルニア州のエンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムで開幕しました。近年はレース方式などが徐々に見直されてきましたが、今シーズンからは大きな改革がいくつか実施されます。付与されるポイントの変更、セミファイナルの廃止、決勝3レース制の導入(第3戦アナハイム、第9戦アトランタ、第14戦ミネアポリスのみ)などです。
今シーズンのTeam Honda HRCは昨年同様、ケン・ロクスン、コール・シーリーの2名体制で、CRF450RをベースにしたAMA仕様のワークスマシンを走らせます。また開幕から第3戦までは、GEICO Hondaのジェレミー・マーティンが450SXクラスにスポット参戦。第7戦アーリントン(250SXイースト開幕戦)からは、フルモデルチェンジしたCRF250Rで出場する予定です。
ロクスンは昨シーズン、ニューモデルのCRF450Rで開幕2連勝を飾り、センセーションを巻き起こしましたが、第3戦アナハイムで左腕を負傷して以来、手術とリハビリに専念してきました。今大会はほぼ1年ぶりのカムバックということもあり、最も注目されるライダーの一人となりました。
昼過ぎから行われた計時予選では、52秒406を記録したロクスンがポールポジションを獲得。長い間実戦から遠ざかっていたライダーとは思えないタイムアタックで、スタジアムを沸かせました。
メインレースではスタートに失敗し、12番手からばん回を開始したロクスンでしたが、9周目にはシーリーをかわして5番手を確保。終盤にはウェストン・パイク(スズキ)を攻略し、ポディウム登壇の可能性も見えてきましたが、堅実に4位フィニッシュで復帰戦をまとめました。
シーリーはスタート7番手から、ロクスンを相手に接戦を繰り広げました。序盤はロクスンが転倒寸前のミスをするなど、シーリーの方が優勢でしたが、先行されてからは6番手に定着。ジャスティン・ブレイトン(Smartop Motoconcepts Honda)の追撃を振り切り、シーリーは6位でチェッカーを受けました。
ケン・ロクスン(4位)
「おとといの記者会見では、『リザルトにこだわりはなく、優勝でも3位でも5位でもいいから、とにかく走りきれたらうれしい』とコメントしたんですが、実際にレースを終えたら全然違いました。やっぱり勝ちたかったし、中盤にミスをするまでは上位争いに接近するほどのスピードがありました。失速したのはスクラブしたときにブーツを地面に引きずったためで、あわや転倒というミスでした。ちょっと硬くなっていたので、なんとかリラックスして抜け出したかったんですが、終盤になると考えが変わりました。ここで無理をしてシーズンを棒に振るようなことがあってはならないと…。そう考えれば考えるほど、4位は悪くないと思えるようになりました。もっと下位で終わることだってあり得たわけですからね。でも、あのミスがなければ、表彰台に立つことができただろうと思っています。やはり久しぶりの実戦で、大勢のライダーと走ることに緊張していました。ヒートでもメインでも、クラッチのつなぎ方が雑になり、スタートを失敗してしまいました。出遅れて中団グループに飲み込まれたので、ずいぶん慌てました。スタートが決まればもっと好成績だったはずですが、とにかく負傷からカムバックできて、レースを続けられることがなによりです」
コール・シーリー(6位)
「アナハイム1のコメントとしてはワンパターンなんですが、とにかく開幕戦が終わってホッとしています。やっぱり緊張すると実力をすべて発揮することはできないし、自分の乗り方に夢中になることもできませんでした。今回は土質が良好で、石が少なかったおかげか、フープスなども思ったほどかたちが崩れなくてよかったと思います。それからスターティングゲートのメタルプラットフォームも、歓迎すべき変更点でした。ゲートの手前が土ではなく金網なので、公平が保たれることは確かなのですが、ゲートを越えた先の土は掘れ方がひどかった。多分、従来とはホイールスピンが違うのか、なにか理由があるのでしょうね。マシンの感触もよかったんですが、自分が硬くなってしまったようです。周りのライダーに自分のペースを押し付けてしまったようなところがあるので、ちょっとがっかりしています。でも、これはさっきも言ったように、緊張に満ちた開幕戦ですし、すべてを受け入れて学習しながら次戦に臨むつもりです」
エリック・キーホー | Team Honda HRC監督
「開幕戦を無事に乗り切ることができて、非常に満足しています。2人とも負傷などなく、堅実なリザルトを残してくれました。開幕戦はだれにとってもなにが起こるか分からず、不安を抱えながら臨むものです。特に、負傷による長期欠場から復帰したケンの場合、そういうハンディがあったはずですが、とても印象的な走りをしてくれました。4位という成績は、さらに向上する余地を残しつつ、今後のレースに対して自信を与えてくれることでしょう。コールにはいくつか課題が見つかりました。彼のフィジカルコンディションは、昨年と違うレベルにあります。そのため、パワフルなスピードがあるのですが、それでもレース中盤から終盤にかけて、もう少しアグレッシブになってほしいと思います」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 25 | M.ムスキャン | KTM | 21'20.367 |
2 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +02.579 |
3 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | +04.629 |
4 | 94 | ケン・ロクスン | ![]() | +12.826 |
5 | 34 | W.パイク | スズキ | +15.694 |
6 | 14 | コール・シーリー | ![]() | +18.772 |
7 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | ![]() | +26.580 |
11 | 6 | ジェレミー・マーティン | ![]() | +31.199 |
13 | 55 | ビンス・フリージー | ![]() | +55.230 |
17 | 907 | ベン・ラメイ | ![]() | +1Lap |
21 | 722 | アダム・エンティクナップ | ![]() | +2Laps |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|
1 | M.ムスキャン | KTM | 26 | |
2 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 23 | |
3 | J.バーシア | ヤマハ | 21 | |
4 | ケン・ロクスン | ![]() |
19 | |
5 | W.パイク | スズキ | 18 | |
6 | コール・シーリー | ![]() |
17 | |
7 | ジャスティン・ブレイトン | ![]() |
16 | |
11 | ジェレミー・マーティン | ![]() |
12 | |
13 | ビンス・フリージー | ![]() |
10 | |
17 | ベン・ラメイ | ![]() |
6 | |
21 | アダム・エンティクナップ | ![]() |
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