ROUND 17
ラスベガス
Sam Boyd Stadium
2017.05.06(土)・決勝

フィナーレを迎えたMONSTER ENERGY AMA SUPERCROSSシリーズ。コール・シーリー(Team Honda HRC)は、第16戦イーストラザフォードで大腿の負傷を悪化させたため、最終戦ラスベガスへの出場を見合わせることになりました。Team Honda HRCは、第15戦ソルトレイクシティで代役に抜てきしたクリスチャン・クレイグ(Geico Honda)を再び起用し、ファクトリーマシンのCRF450Rを託しました。
シーリーにとっては、AMAナショナルモトクロス開幕戦(5月20日)に備え、大事を取った休養になりました。一方、今大会ラスベガスの250SX(東西混走第9戦)にエントリーしていたクレイグですが、450SXへのスイッチはAMAナショナルで乗るファクトリーマシンの実戦経験を増やせる機会になりました。
ラスベガスのサム・ボイド・スタジアムは、比較的小さな会場ですが、スコアボードの裏側まで活用したコース作りによって、ラップタイムは長めに設定されています。公式予選におけるクレイグは、1分07秒735で13番手。ヒートレースでは8番手、セミファイナルは3番手で決勝行きの切符をゲットしました。
メインレースではオープニング17番手と出遅れましたが、クレイグは非常に滑りやすいハードパック路面でトラクションを稼ぎながら、終盤14周目には11番手まで浮上。そのままチェッカーを受け、10ポイントを獲得しました。なお、Honda勢の最上位は、ジャスティン・ブレイトン(Smartop MotoConcepts Honda)の9位でした。
今大会で17戦の全日程を終了したAMAスーパークロスですが、終盤戦にDNSとDNFが続いてしまったシーリーは、ポイントランキング7位でシーズンを終えました。
クリスチャン・クレイグ(11位)
「水曜日に受けた電話で、今回のスポット参戦が決まりました。急なオファーでしたが、ナショナル開幕前に450に乗る機会が増えるし、とてもうれしく思いました。今回は昼間のクオリファイのときから、自分自身とマシンセッティングが噛み合わず、ちょっと悩みました。でも予選タイムはそれほど重要ではないので、あまり気にせず夜のヒートレースに臨みました。セミファイナル経由でメインレースに進んだのですが、乗れている感触はありました。またスタートを失敗したことは残念だったし、出遅れてしまうとあまり好成績は望めないものです。それでも集中してプッシュし続けた結果、まずまずのポジションをゲットしました。トップ10には食い込みたかったのですが、またしても11位でしたね。ただソルトレイクシティのときに比べると、内容的にはアグレッシブでよかったと思います。総合的には合格点ですが、もっと上に行ける実力があることは分かっています。スーパークロスシリーズが終了した今、アウトドアに切り替えて集中するときがきました。Team Honda HRCの一員としてフルシーズン参戦できるなんて夢のようですし、ワクワクしています。テストは十分行ってきたし、正しい方向に向かっています。マシンも身体も絶好調なので、あとは自分のベストレースを毎戦披露するだけです」
コール・シーリー
「こんなかたちでスーパークロスシーズンを締め括るのは、とても残念です。マシンのポテンシャル、チームスタッフの努力、自分のトレーニング…そういったものの集大成がこれでは、とてもやりきれません。それでも今シーズンのことはもう片付けて、学んだことを来シーズンに活かすつもりです。2週間後にはアウトドアモトクロスが始まるので、とても楽しみにしています。スーパークロス終盤戦では負傷で失速してしまっただけに、すべてをリセットしてアウトドアに臨みたいです。ケガを完治させて、昨年を上回る成績を残したいと思っています。4月にケガをした影響で、アウトドア用のテストが十分できているとは言えませんが、代わりにアンドリュー・ショートが進めてくれたおかげで、ベースセッティングはできているはずです」
ダン・ベトリー|Team Honda HRC監督
「クリスチャンの目標としては、前回同様に10位以内のリザルトを期待していました。あと少しで届きませんでしたが、全体としては進化と収穫がありました。日中のプラクティスセッションでは、元々ハードパックのコースが乾きすぎていたこともあり、クリスチャンもなかなか好感触をつかめなかったようです。そこで少々セッティングを変更したことが、功を奏しました。クリスチャンが450に乗るのは、ソルトレイクシティに次いで2度目ですが、前回よりもアグレッシブな走りをみせてくれました。このレベルを保っていけば大丈夫。あとはスタートの精度を高めるだけです」
リッチ・シモンズ|コール・シーリー担当メカニック
「今夜はほぼ順調だったと思います。予選ヒートのクリスチャンの走りはそれほどではありませんでしたが、セミファイナルになると乗れてきたようです。早めの勝負で前に出て、いいペースで走るようになりました。メインレースでも走りはよかったのですが、スタートの出遅れが大きく響いて後方からばん回しなければなりませんでした。クリスチャンとは過去にも組んだことがあって、今回も意志の疎通はうまくいったし、1戦だけでもコンビを組めて楽しかったです。AMAナショナルではオスカー・ウィードマンが彼を担当し、私は本来のコール・シーリー担当として、開幕戦サクラメントに備えます」
| 順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 21'14.399 |
| 2 | 3 | E.トーマック | カワサキ | +01.854 |
| 3 | 33 | J.グラント | カワサキ | +02.608 |
| 4 | 1 | R.ダンジー | KTM | +05.469 |
| 5 | 15 | D.ウィルソン | ハスクバーナ | +07.296 |
| 6 | 22 | C.リード | ヤマハ | +09.829 |
| 7 | 4 | B.バゲット | KTM | +10.383 |
| 8 | 18 | D.ミルサップス | KTM | +11.362 |
| 9 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | +21.796 | |
| 10 | 2 | C.ウェブ | ヤマハ | +24.851 |
| 11 | 48 | クリスティアン・クレイグ | +27.338 | |
| 15 | 61 | ビンス・フリージー | +1Lap | |
| 18 | 722 | アダム・エンティクナップ | +2Laps | |
| 順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | R.ダンジー | KTM | 359 |
| 2 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 354 |
| 3 | 25 | M.ムスキャン | KTM | 293 |
| 4 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 273 |
| 5 | 18 | D.ミルサップス | KTM | 221 |
| 6 | 4 | B.バゲット | KTM | 220 |
| 7 | 14 | コール・シーリー | 212 | |
| 8 | 15 | D.ウィルソン | ハスクバーナ | 185 |
| 9 | 22 | C.リード | ヤマハ | 182 |
| 10 | 33 | J.グラント | カワサキ | 175 |
| 12 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | 147 | |
| 16 | 61 | ビンス・フリージー | 84 | |
| 19 | 800 | マイク・アレッシ | 59 | |
| 20 | 94 | ケン・ロクスン | 51 | |
| 25 | 48 | クリスティアン・クレイグ | 20 | |
| 27 | 80 | カデ・クラソン | 15 | |
| 30 | 11 | カイル・チゾム | 11 | |
| 32 | 722 | アダム・エンティクナップ | 10 | |
| 41 | 40 | フレデリック・ノレン | 2 | |
| 43 | 240 | ブライス・スチュワート | 1 | |
| 44 | 291 | カイル・ホワイト | 1 | |







