大会前日、大嵐がアービングを襲ったため、テキサス・スタジアムに設けられたコースも荒れてしまった。スリッピーな部分あり、大きな穴が開いてしまった箇所ありといった状態で、濡れた部分に乗って多くのライダーがクラッシュした。
そのような過酷なコンディションの中、予選のヒートレースではCRF450Rに乗るアンドリュー・ショート(Team Honda)が2位に入った。昨年9月に負傷して、ヒザの手術を受けたショートは、復帰戦にあたる前回のインディアナポリスの大会では8位だったが、今回は完全復調をアピールした。
メインイベントでもショートがホールショットを決めた。3周目にジェームス・スチュワート(カワサキ)に抜かれるまで、ショートはトップを走行。最終的に5位でレースを終えた。
ショートのチームメート、デビ・ミルサップスはマディなコンディションの中で、CRF450Rのパワーを生かして4位に食い込んだ。負傷のため前半戦を欠場していたミルサップスにとって、今回は今季初のトップ5入りとなった。
しかし、なんといっても今回健闘したのはケビン・ウインダム(SoBe No Fear/Samsung/Honda)だった。予選のヒートレースで転倒し、敗者復活戦でも出場権を逃してしまったウインダムは、特例により21番手からスタートできることになった。この特例はシーズン中に2回以上トップ10入りしたライダーにのみ与えられるものである。
こうしてメインイベントで最後尾からスタートしたウインダムは、最終的に6位に入り、ランキング4位のポジションをキープした。
優勝したのはスチュワートで、2位チャド・リード(ヤマハ)、3位ティム・フェリー(カワサキ)と続いた。9位にはデビッド・ビーラマン(MDK/Honda)が入っている。
併催された東部地区ライツ・シリーズでは、CRF250Rに乗るトミー・ハーン(Team Honda)が5位に入った。
13戦を終えて、スーパークロスのランキングトップはスチュワート(310ポイント)。ランキング4位につけているウインダムは182ポイントを獲得している。
第14戦は3週間後の4月21日にデトロイトのフォード・フィールドで行われる。 |