2005年AMAスーパークロス・シリーズも5月7日に最終戦を迎えた。全16戦の最後の舞台となったのはラスベガスのサムボイド・スタジアム。すでにチャンピオンは先週ヒューストンでリッキー・カーマイケル選手(スズキ)が獲得しているが、最終戦ではケビン・ウインダム選手(Factory
Connection/Amsoil/Chaparral Honda)が39,106人のファンの前で素晴らしいレースを見せてくれた。
今回はチャンピオンシップの重圧から逃れて、ウインダム選手、カーマイケル選手、チャド・リード選手(ヤマハ)、ジェームス・スチュワート選手(カワサキ)の4人が最高の舞台であるラスベガスで激しい優勝争いを見せてくれるだろうと期待が高まっていたが、スチュワート選手はヒートレースでクラッシュし、親指を痛めたため決勝レースは欠場した。
決勝レースでホールショットを決めたのはHondaのデーモン・ハフマン選手。すぐにウインダム選手がトップの座を奪った。カーマイケル選手とリード選手がスタートに失敗したため、観客が期待していたようなスタート直後からのドッグファイトは見られなかったのである。
カーマイケル選手とリード選手が2位と3位に追い上げて来た時には、トップを走行するウインダム選手はすでに10秒のアドバンテージをつけていた。
このままでいけばウインダム選手が今季2勝目を挙げるかと思われたが、リード選手も必死で追い上げ、ウインダム選手との差を3秒に縮めてきた。その直後、ウインダム選手は不運に見舞われた。フープスで転倒してしまったのである。
ウインダム選手が転倒している間に、リード選手とカーマイケル選手がその横をすり抜けていったが、幸いそれまでに築いたアドバンテージが大きかったため、再スタートを切ったウインダム選手は優勝したリード選手と2位のカーマイケル選手に続いて3位でチェッカーフラッグを受けることができた。
最高の結果とはならなかったが、AMAスーパークロス選手権シリーズの終盤になって調子を取り戻してきたウインダム選手には、2週間後にハングタウンで開幕する2005年度AMAモトクロス選手権シリーズでの活躍が期待される。
他のHonda勢では、トラビス・プレストン選手(Honda Motocross Team)が6位、ライアン・クラーク選手が9位、デーモン・ハフマン選手が10位に入った。ウインダム選手のチームメイト、マイク・ラロッコ選手(Factory
Connection/Amsoil/Chaparral Honda)は先週ヒューストンで負傷したため、今回は欠場した。
全16戦を終えて、チャンピオンのカーマイケル選手が367ポイント、ランキング2位のリード選手が342ポイントを獲得し、ウインダム選手は284ポイントでランキング3位となった。ラロッコ選手は229ポイントでランキング5位となっている。
125ccの西部/東部両地域のトップライダーが結集して行われるシュートアウトでは、Factory Connection/Amsoil/Chaparral
Hondaのジョシュ・グラント選手が3位で表彰台に上がり、Honda Motocross Teamのアンドリュー・ショート選手が4位に入った。
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