決勝日:3月13日(土) 会場:エドワード・ジョーンズ・ドーム 観客数:4万9025人
2004年AMAスーパークロス・シリーズ第11戦は3月13日にミズリー州セントルイスのエドワード・ジョーンズ・ドームで行われた。
今回の大会はマイク・ラロッコ(Amsoil Chaparral Factory Connection Honda Racing)にとってスーパークロス参戦201回目の大会となった。開会式の際には、集まった4万9025人のファンがスタンディング・オベーションでラロッコを迎え、ここまでの功績を讃えたのである。ラロッコも「僕の人生はずっとスーパークロスと共にある。スーパークロスが僕に与えてくれたものは本当に大きくて、僕はお返しがしたいと思っているんだ」というスピーチを行ったのだった。
ラロッコは201戦目の大会を最もラロッコらしい方法で飾った。250cc決勝レースでラロッコは、後方から激しく追い上げ、2位のケビン・ウインダム(Amsoil Chaparral Factory Connection Honda Racing)と3位のネイサン・ラムゼイ(AMERICAN HONDA)に続いて4位に入ったのだった。
予選のヒートレースではヒート1でウインダムが優勝した。ヒート1で49秒525というベストラップタイムをマークしたウインダムは、2位に入ったトラビス・パストラーナ(スズキ)より1秒弱速かったのだ。予選のヒート3ではCRF450Rに乗るラムゼイが3位に入って決勝レース出場を決めた。ラロッコはヒート3で5位だったため、直接決勝レース進出を決めることはできなかったが、セミファイナルで2位に入り、決勝進出を果たした。
敗者復活戦では、現在世界スーパークロス選手権でポイントリーダーに立っているMotoXXX Hondaのデーモン・ハフマンがホールショットを奪い、3位で決勝レースに残った。
250cc決勝レースのスタートは見ごたえがあった。これまでずっと250cc決勝レースでホールショットを奪うことを目標としてきたラムゼイが、ついに今季初のホールショットを奪ったのである。その後、オープニングラップで2位につけていたパストラーナがトリプルジャンプで激しく転倒。他のライダーに轢かれてしまい、足を負傷した。このためパストラーナは再スタートを切ることができなくなったのである。
その間にもラムゼイは快調にトップを走行していた。しかし、4周目、チャド・リード(ヤマハ)にかわされて2位に後退。その背後につけていたウインダムは、トップに立ったリードに逃げられてはいけないと必死で追いかけていた。
ラムゼイを抜いて2位に上がり、一時はリードよりも0.4秒速いペースで追い上げていたウインダム。中盤まではリードとの差も縮まっていたが、その3周後には差が一気に2秒開いてしまった。
2位につけるウインダムに追いつくには差が開きすぎていたラムゼイは孤独の3位を走行。その後方にはラロッコがつけていた。プラクティスで転倒し、肋骨を痛めていたラロッコは、決勝レースでもスタートに失敗。しかし、10周目にCRF450Rに乗るハフマンを抜いて4位に上がると、終盤ダヴィッド・ビーラマン(ヤマハ)の猛攻を退け4位のポジションをキープした。これによってラロッコは、ポイントテーブルでも3位に浮上したのである。
125cc決勝レースでは、Amsoil Chaparral Factory Connection Honda Racingのライアン・ミルズが5位に入っている。
AMAスーパークロス・シリーズ第12戦は3月20日にインディアナポリスで行われる。現在ランキング2位のウインダムとランキングトップのリードとの差は32ポイント。残り5戦でウインダムがどのようにしてこの差を縮めていくかに注目が集まっている。また現在ランキング3位のラロッコも3位を確実なものとするために全力を尽くすだろう。かたや、現在スーパークロス世界選手権で2位を大きく引き離してランキング首位につけているハフマンは、さらにポイント差を広げようと考えているのだ。 |