決勝日:1月24日(土) 会場:クアルコム・スタジアム 観客数:6万1062人
寒波に見舞われた1月24日に、カリフォルニア州サンディエゴのクアルコム・スタジアムで行われた04年度AMAスーパークロス・シリーズ第4戦は、寒さを吹き飛ばすほどの熱戦となった。
250ccと125ccの両レースでホンダ・ライダーは大活躍したが、250ccクラスに参戦しているAMERICAN HONDAのエルネスト・フォンセカはついていなかった。土曜日の午後に行われたプラクティスの際に、ウープで転倒したフォンセカは、右膝を痛めた。その後、膝が腫れ上がったためレースに欠場したフォンセカは、週明けに検査を受けるが、復帰に関してはまだ未定である。
今シーズンになってから予選のヒートレースで負け知らずのケビン・ウインダム(Amsoil Chaparral Factory Connection Honda Racing)は、今回も2位に15.5秒という大差をつけてヒートレースで優勝した。
250cc決勝レースでは、スタート直後からCRF450Rに乗るウインダムとライバルのチャド・リード(ヤマハ)が他をまったく寄せつけず、大接戦を繰り広げた。20周のメインレースは、近年まれに見る好レースとなったのである。
ホールショットを決めたのはリードだったが、真後ろにつけたウインダムもリードに並びかけた。並んでボール・コーナーに進入した2人は同時にコーナーを立ち上がり、並んでトリプル・ジャンプからリズム・セクションへと入っていった。
3周目に入ると、今度はウインダムが前に出て、リードを引っ張った。アグレッシブで接近した2人の戦い。ウインダムとリードは何度か接触しそうになるが、戦いは非常にクリーンなものだった。観客もこの2人のデッドヒートに大歓声を送っていたのである。
しかし、この熱戦も最終ラップまで続かなかった。終盤、ウインダムがトリプル・ジャンプのアプローチに差しかかったとき、ひとりの周回遅れのライダーが現れ、ウインダムのラインを遮った。
これを避けようとしたウインダムのジャンプはトリプルではなくダブルになってしまい、その間にリードに差をつけられてしまったのだった。最終的にウインダムはリードに3.1秒差をつけられて2位でゴールしたのである。
ウインダムのチームメイトのマイク・ラロッコ(Amsoil Chaparral Factory Connection Honda Racing)とデーモン・ハフマン(Honda)の2人は、ウインダムとリードのレースに加わることができなかった。CRF450Rに乗るハフマンはスタート直後に3番手につけ、そのまま4周目までこの順位をキープした。
その後、ハフマンはダヴィッド・ビーラマン(ヤマハ)に抜かれ、徐々に順位を落として8位でレースを終えた。ちなみに8位のハフマンまでかろうじてトップと同一ラップだった。それぐらいウインダムとリードのトップ争いはペースの速いものだったのである。
ラロッコのレースはハフマンとはまったく異なる内容だった。CR250Rに乗るラロッコは、スタートで中盤手と出遅れ、その後、5位に上がってフィニッシュした。もう少しで4位のマイケル・バーンに追いつくところだったラロッコにとって、5位という順位は今季最低のものだった。
ちなみに今季好調のラロッコは現在72ポイントを獲得してランキング3位につけている。第2戦で優勝したウインダムは現在71ポイントでランキング4位だ。
125ccレースでは、CRF250Rに乗るネイサン・ラムゼイ(AMERICAN HONDA)とトラビス・プレストン(Amsoil Chaparral Factory Connection Honda Racing)が健闘し、イバン・テデスコ(カワサキ)に続いて2位と3位に入った。現在2人はランキングでも3位(プレストン)と4位(ラムゼイ)につけている。
次戦は舞台を再びアナハイムのエジソン・インターナショナル・フィールドに戻して1月31日に行われる。
|