決勝日:1月10日(土) 会場:バンクワンボールパーク 観客数:4万6424人
先週カリフォルニア州のアナハイムで幕を開けた04年度AMAスーパークロス・シリーズは、第2戦がアリゾナ州フェニックスのバンクワン・ボールパークで行われ、Amsoil Chaparral Factory Connection Honda Racingのケビン・ウインダムが4年ぶりに優勝した。3位にはチームメイトのマイク・ラロッコが入っている。
開会式の直後からHonda勢の健闘は光っていた。ヒートレースではCR250Rに乗るエルネスト・フォンセカ(AMERICAN HONDA)が優勝。もうひとつのヒートレースでもウインダムが優勝した。
かたやラロッコはヒートレースで1コーナーの多重クラッシュに巻き込まれてしまった。しかし、ラロッコはセミファイナルで3位に入り250ccメインレースへと駒を進めることができた。
メインレースではCRF450Rに乗るウインダムがトップで1コーナーに入り、ダヴィッド・ビーラマン(ヤマハ)が続いた。1コーナー出口でビーラマンに抜かれたウインダムは2コーナーの手前にあるトリプル・ジャンプで再びビーラマンをかわしてトップに躍り出ようとした。その時に、ウインダムとビーラマンのラインがクロスし、2人は接触。ウインダムはそのまま持ちこたえることができたが、ビーラマンはクラッシュしてしまった。
2コーナーをトップで立ち上がってきたウインダムにラロッコとフォンセカも続いた。ヒートレースで転倒を喫し、身体にもダメージを受けていたラロッコだが、すぐに2番手に上がり、4周目までそのポジションをキープした。
4周目になるとチャド・リード(ヤマハ)がラロッコをかわして2位に上がったが、ラロッコも必死で食い下がり3位のポジションを死守したのだった。
レースの半分以上まで4番手につけていたフォンセカは、一時はラロッコをとらえて3位に浮上しそうな勢いだったが、不運に見舞われた。激しい走りをしている最中に、シフトレバーがストローバリヤーに接触し、折れ曲がってしまったのである。
このためフォンセカのCR250Rはシフトが入らなくなってしまい、成す術のなかったフォンセカは20位に後退してしまったのだった。
ウインダムは2位のリードに2秒以上の差をつけてトップでチェッカーフラッグを受けた。しかし、その晩、遅くなってから主催者であるAMAプロ・レーシングは、ウインダムの走りがアグレッシブすぎたという理由から、ウインダムに10ポイント剥奪のペナルティを科したのだった。 ※2004年2月10日、AMAプロ・レーシングはウインダムの控訴を認め、ペナルティの撤回を発表した。
ウインダム側はこの決定に対して水曜日に控訴する予定だが、このペナルティが有効になるとウインダムはランキング3位から6位に後退することになってしまう。
125ccレースでは、先週アナハイムで初登場の4ストロークマシン、CRF250Rに乗って2位に入ったネイサン・ラムゼイ(AMERICAN HONDA)に期待がかかったが、ラムゼイは1コーナーの多重クラッシュに巻き込まれて順位を落とし、その後、ウープでもクラッシュしてしまったため11位に終わった。
しかし、3位にはAmsoil Chaparral Factory Connection Honda Racingのトラビス・プレストンが入り、表彰台に上がっている。
フェニックスで6つの表彰台のポジション(250ccと125cc)のうち3つを獲得したHonda勢は、1月17日には再びアナハイムのエジソン・インターナショナル・フィールドに戻り、熱い戦いを見せてくれる。
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