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3戦連続2位のカーマイケルは、2位との差19ポイントに |
AMAスーパークロス第13戦は4月5日にミシガン州ポンティアックのシルバードームで行われた。
AMAスーパークロスの場合、周回数が短く、ウープ・セクションが難しいので、良いスタートを切ることとウープを問題なくクリアしていくことが勝敗に大きく影響する。残念ながら今回、リッキー・カーマイケル(AMERICAN HONDA)はこの2つに失敗してしまい、ライバルのチャド・リード(ヤマハ)に続いて2位に終わった。
これでカーマイケルは3戦連続で2位に入ったわけだが、チームメイトのエルネスト・フォンセカの方も3戦連続で3位に入っている。
20周で競われたメインレースで、グッドスタートを切ったフォンセカは、一度も5位以下に落ちず、11周目にそれまで好バトルを繰り広げていたショーン・ハンブリン(スズキ)をウープ・セクションで抜いて3位に上がると、そのままのポジションをキープしてレースを終えた。
第13戦を終えた段階で、カーマイケルはリードに16ポイント差をつけてランキング首位につけており、フォンセカの方もランキング4位に浮上した。
レース当日、ポンティアック・シルバードームの外は雨で、気温も非常に低かった。しかし、ドームの中では、コースはどんどん乾いていき、タイヤチョイスが難しくなっていった。また、コースは滑りやすかったので、微妙なスロットル・コントロールが必要な状況だったのである。
残念ながら予選ヒートレース/決勝レースの開始前に行われたプラクティスの際にFACTORY CONNECTION HONDAのトラビス・プレストン(250cc)とライアン・ミルス(125cc)がウープ・セクションで転倒し、軽傷を負ってレースに出場することができなくなった。
チームHondaのマネージャー、エリック・キーホーは次のように語った。
「トラビスとライアンは同じ場所で転倒した。トラビスは膝を痛め、ライアンは手と肘を痛めた。2人とも軽傷だが、今回の出場を見合わせ、負傷の治療に専念することになった。ライアンの方は今回が125cc東部選手権の最終戦にあたり、今回の成績に関係なく9位が確定しているけど、トラビスの方は来週から125cc西部選手権が再開され、こちらの方でチャンピオン争いがかかっているので、早い回復が望まれる」。
決勝レースの前に行われた250ccクラスの予選ヒートレースで、CR250Rに乗るカーマイケルはMotoXXX Yoshimura HondaのCRF450Rに乗るラリー・ウォードに23.8秒という大差をつけて優勝した。もうひとつのヒートレースに出場したフォンセカは3位に入ったのだった。
決勝レースでは、スタートの良かったフォンセカは1周目をリードとハンブリンに続いて3番手で終えた。かたやカーマイケルはスタートで失敗したが、その後猛然と追い上げ、2周目にはトップグループに追いついた。
5周目になるとカーマイケルはハンブリンもかわして2位に上がり、トップを走行するリードの追撃を開始した。しかし、終盤、ウープ・セクションで何度かバランスを崩しそうになり、結局リードを捕らえることができず、2位に終わった。
AMAスーパークロスも残り3戦。一ヵ月後には今年のチャンピオンが決まっている。ここまでの13戦で12回表彰台に上がっているカーマイケルは、3年連続スーパークロス・チャンピオン獲得に向けて、次戦アービング(4月12日)で行われる大会を楽しみにしている。
●リッキー・カーマイケル (250cc 2位)
リードとのポイント差は縮まってきたが、かえって面白くなったよ。その方が僕のモチベーションも上がるんだ。昨年の今頃はチームメイトのネイサン・ラムゼイの方が僕よりランキングで上につけていたけど、僕は決して諦めなかった。今日はリードを追いかけている時、何度かウープでリズムを崩し、怖い思いをした。もちろん優勝できなかったのは残念だけど、今の最大の目標はチャンピオンを取ることさ。
●エルネスト・フォンセカ (250cc 3位)
リッキーに抜かれた時にはびっくりしたよ。とんでもないスピードだったんだ。なんとかしてリッキーについていこうとしたけど無理だった。ハンブリンを抜いて3位に上がったあとは、多少疲れが出てしまった。今回のコースは荒れていて、滑りやすかった。それにポイントとなるウープはすごく難しかったよ。
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