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1周目にクラッシュにしながら猛追で2位のカーマイケル(#4) |
AMAスーパークロス第12戦は3月29日にヒューストンのレリアント・スタジアムで行われた。
20周で競われた250cc決勝レースでは、ランキング首位につけるリッキー・カーマイケル(AMERICAN HONDA)が2位、アーネスト・フォンセカ(AMERICAN HONDA)が3位に入り、2週連続で2人揃って表彰台に上がった。
前週、セントルイスで優勝を逃し、今回ヒューストンで雪辱を晴らそうとしていたカーマイケルだが、今回も不運に見舞われ、1周目の1コーナーで多重クラッシュに巻き込まれて転倒した。
しかし、その後、素晴らしい追い上げを見せて2位に入り、貴重な22ポイントを獲得。4戦を残した現在、カーマイケルはランキング2位につけるチャド・リード(ヤマハ)に19ポイント差をつけている。
予選のヒートレースが始まる前、これまでヒューストンで行われたスーパークロスで2勝を挙げているカーマイケルは、3勝目を狙って意欲満々だった。しかし、8周で競われたヒートレースの4周目、CR250Rに乗ってトップを走行していたカーマイケルは転倒を喫してしまう。結局、再スタートを切ったカーマイケルは2位でヒートレースを終えたのだった。
もうひとつのヒートレースに出場したフォンセカの方はスムーズな走りで2位に入り、順調な立ち上がりを見せた。フォンセカと同じヒートレースに出場したトラビス・プレストン(FACTORY CONNECTION HONDA)もCRF450Rを駆って4位でヒートレースを終えたのである。
ヒューストンでのレースを前にして、Hondaモトクロス・チームのマネージャー、エリック・キーホーは、今回もカーマイケルとフォンセカが2人揃って表彰台に上がるだろうと語ったあとで、次のように付け加えた。
「セントルイスのレースのあとで、サスペンション・テクニシャンのマイク・バティスタに立ち会ってもらってアーニー(フォンセカ)はテストを行った。サスペンションのセッティングをもう少し煮詰めれば、ヒューストンでも表彰台に上がれるとアーニーは言っていたんだ。ヒューストンに来てから、リッキーのマシンもアーニーと同じサスペンション・セッティングに変えた。2人ともとても乗りやすくなったと言っていたよ」
250cc決勝レースでは、スタート直後の1コーナーで、抜群のスタートを切ったプレストンが転倒。背後につけていたカーマイケルがプレストンに突っ込んでしまう。しかし、そこからがカーマイケルの真骨頂だった。
カーマイケルは再スタートを切った時点で17位だったが、その後、猛然と追い上げ、10周目にはトップを走行するチャド・リードに続いて2位に上がり、集まった40,422人の観客を沸かせた。
カーマイケルは47.396秒というファステストラップを記録し、さらにコンスタントに47秒台のタイムを刻んでリードを射程距離に捉えたが、最終的には及ばず、1.8秒差で2位に入ったのだった。
スタートの良かったフォンセカは3位に入り、4位にはCRF450Rに乗るラリー・ウォードが入った。1周目の1コーナーでカーマイケルとプレストンが転倒したあと、ウォードは一時トップを走行していたのである。
1周目に転倒したプレストンも再スタートを切り、12位に入った。
次戦は4月5日にポンティアックのシルバードームで行われる。シルバードームは昨年ネイサン・ラムゼイがCRF450Rに初優勝をもたらしたコースだ。この時、カーマイケルは2位に入っている。
今年は、現在ラムゼイが負傷しており、シーズン後半のアウトドア・モトクロスに向けてリハビリ中なので、カーマイケルとフォンセカの2人が表彰台の頂点を目指す。
●リッキー・カーマイケル (250cc 2位)
プレストンの方がスタートが良かったのだけど、目の前で転倒してしまい、僕は彼に突っ込んでしまった。そこから追い上げるのは大変だったよ。ラスト5周でリードに追いついたのだけど、追い越すまでには至らなかった。でも、タイトルはもうすぐそこにある。今回のようなバッドラックに見まわれないようにして、残りの4戦で全勝したいね。そのためにはトラブルに巻き込まれないようにしないとね。
●エルネスト・フォンセカ (250cc 3位)
レースの勝敗の50%はスタートで決まるんだ。スタートが良ければ、あとはずっと楽になる。今回の僕がそうだった。マシンの調子も最高で、僕にとってはすべてがうまく回り始めたっていう感じだね。
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