 |
カーマイケルは3位入賞を果たし、ランキング・トップをキープ |
「ポイント・トップのままカリフォルニアを出ることができて本当に良かったよ」。チームHondaのリッキー・カーマイケルは'03年AMAスーパークロス選手権シリーズ第6戦サンディエゴ大会を終えた直後、ホッとしたように語った。そう、サンディエゴの大会はカーマイケルにとって非常に厳しいものだったのである。
しかし、昨年の今頃のことを思えば、カーマイケルにとって現状ははるかにましなものだ。昨年、カリフォルニアでの前半戦を終えた段階で、カーマイケルはポイント・トップにはつけていなかった。その後、猛然と追い上げて250ccチャンピオンを獲得したのだった。
そして今年、カーマイケルはポイント・トップのポジションをキープして東部へ移動し、タイトル防衛をめざす。
予選のヒート・レースはHonda勢にとって順調だった。第1ヒートでは、CRF450Rに乗るホワイト・ブラザーズHondaのポール・カーペンターがホールショットを決め、CR250Rに乗るチームHondaのエルネスト・フォンセカが続いた。最終的にカーペンターは3位でヒート・レースを終え、フォンセカは2位に入ったのである。
予選の第2ヒートではエースのカーマイケルとホールショット・スペシャリストのマイケル・バーン(FACTORY CONNECTION
HONDA)がスタート直後から飛び出した。この二人は1周目に何度も順位を入れ替え、集まった67,000人以上の観客を魅了したのである。最終的にカーマイケルは2位に9秒差をつけてヒート・レースを制し、バーンは3位に入った。
前回のアナハイム大会で肩を負傷したマイク・ラロッコが今回欠場したため、250cc決勝レースで表彰台を狙ったHonda勢はカーマイケル、フォンセカ、バーンの三人となった。
バーンは今回もホールショット賞金を狙ってトップで1コーナーに飛び込んでいく。その背後にはデビッド・ブイレミン(ヤマハ)、チャド・リード(ヤマハ)、カーマイケルと続いた。
1コーナーの直後に設けられたウープ・セクションに到達した時点では、バーンとカーマイケルはそれぞれ3位と4位につけていた。フォンセカとカーペンターは1コーナーでの混乱に巻き込まれそうになり、8位と12位で1周目を終えたのだった。
4周目になると、カーマイケルは2位に上がり、トップを射程距離に捉えた。しかし、その次の周、ウープ・セクションでミスを犯して転倒。急いでマシンを起したカーマイケルは7番手でレースに復帰した。
カーマイケルがレースに復帰した直後、今度はチームメイトのフォンセカが転倒した。フォンセカは再スタートを切ったものの、20周のレースを16位で終えたのだった。1周目で出遅れたカーペンターは、その後、トラブルに巻き込まれることなくコンスタントに順位を上げ、9位でフィニッシュした。
転倒した際にクラッチレバーを曲げてしまったカーマイケルは、11周目までには7位から4位へと順位を挽回し、さらにバーンを抜いて3位に上がった。しかし、その後、時間切れとなり、カーマイケル3位、バーン4位でレースを終えたのである。
その結果、カーマイケルの連勝は3でストップしたが、ここまでの6戦で、すべて上位5位以内に入っているライダーはカーマイケルひとりだけである。6戦を終えた段階で、カーマイケルはランキング2位のチャド・リードに4ポイントのアドバンテージをつけてポイント・トップにつけている。
125ccレースではトラビス・プレストン(FACTORY CONNECTION HONDA)が2位に入ってランキング2位のポジションを死守した。
2月15日のミネアポリスの大会から125ccクラスが2ヶ月間休みとなるため、プレストンはCRF450に乗って250ccクラスへの挑戦を開始する。ミネアポリスの大会はパスするが、2月20日のアトランタ大会から250ccレースでプレストンの勇姿が見られるわけだ。「250ccにデビューするのが今から待ち遠しくてたまらない」と語るプレストンの活躍に期待したい。
●リッキー・カーマイケル (250cc 3位)
普段は2速でウープ・セクションに入るのだけど、転倒したときはスピードが速すぎた。3速で入ってしまい、クラッシュしたんだ。正直なところ、すごくがっかりしている。でも、これから地元のフロリダに戻って気分転換してから来週のミネアポリスの大会に臨むよ。また連勝したいからね。
|