リザルト ポイント
第9戦 デトロイト 第9戦 デトロイトview

アキュラ勢が、シリーズ参戦以来初の表彰台独占を達成!

2008年8月30日(土)
決勝
開催地:ミシガン州デトロイト
サーキット:ベル・アイル・パーク
コース全長:3.3km

アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)第9戦デトロイト・スポーツカー・チャレンジが8月30日(土)にベル・アイル・パークの市街地コースで開催され、アキュラが昨季のレース参戦から21戦目で、初の総合1-2フィニッシュを果たすとともに、LMP2クラスでは表彰台を独占した。

2時間45分におよぶレースで#26 XMサテライトラジオ・アキュラ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)を駆るフランク・モンタニー/ジェームズ・ロシター組が、アキュラとして今シーズン2度目となる総合優勝を飾った。#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラ(パトロン・ハイクロフト・レーシング)を駆るデイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組がトップと3.98秒差の総合2位でフィニッシュ。そして、#66 パナソニックELSサラウンド・アキュラ(ド・フェラン・モータースポーツ)を駆るジル・ド・フェラン/サイモン・ペジノ組がLMP2クラス3位表彰台を獲得した。

予選ではブラバムとペジノが1-2番手タイムを記録。決勝はシャープがポールポジションからスタートした。シャープは22周目までに5秒のリードを奪う懸命の走りを見せ、ペジノは序盤の燃費をセーブする走りから、50周目にトップを奪った。トータル104周中、シャープが49周、ペジノが8周、そしてモンタニーが終盤の47周をリードし、初めてアキュラ勢がレースを終始リードする展開となった。

レースでは、イエローコーション時のアンドレッティ・グリーン・レーシングの作戦がカギを握ることになった。モンタニーは給油のための最後のピットストップを行い、62周でグリーンフラッグが振られた時点でトップに立つと、ティモ・バーンハード(ペンスキー・ポルシェ)とブラバムらの追撃を退けて、昨季のアキュラのデビュー戦となったセブリング12時間レースに次ぐ2度目の勝利を確実なものとした。

最終的に、アキュラが初の1-2-3フィニッシュを成し遂げたことにより、現在、アキュラはLMP2クラスのマニュファクチャラーズ・タイトル争いで4ポイントをリードしている。また、ドライバーズ・タイトル争いにおいて、ブラバム/シャープ組はトップのペンスキーチームとの差をさらに詰め、4ポイント差とした。

なお、#15 ロウズ・アキュラ(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)を駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組は、ディアスがレース序盤にトラブルに見舞われたことが影響し、トップフィニッシュのチャンスを逸した。また、総合3位の#1 アウディ(LMP1クラス)は、レース後の車検で最低重量が違反のため失格の裁定が下されている。

次戦、ALMS第10戦プチ・ルマンは10月4日(土)にロードアトランタで開催される。このレースには、今年のIndy500の勝者スコット・ディクソン(チップガナッシ・レーシング)も、ド・フェラン・モータースポーツから参戦する。

コメント

フランク・モンタニー〔LMP2クラス優勝(総合優勝)、アンドレッティ・グリーン・レーシング〕

「チームの戦術がすばらしかった。ドライバー交替のルールを熟知しており、レース開始45分ちょうどのタイミングでコースに入った。ジェームズの走りはすばらしく、トップ集団でレースを展開することができた。トップ争いをしていたほかのマシンがドライバー交替やタイヤ交換、給油のためにピットインする中、我々は給油だけのためにピットインしなければならず、ポジションをキープし続けるのは難しかった。タイヤはラバーをうまくとらえていて、レース終盤は、混戦を利用して力強い走りができた。これまで勝利に近いレースが続いていたが、ついに今日、優勝を果たした。チームをたたえたい」

ジェームズ・ロシター〔LMP2クラス優勝(総合優勝)、アンドレッティ・グリーン・レーシング〕

「よいスタートを切ることができ、レース序盤に3位に食い込んだ。その後のリスタート時に、サイモン(ペジノ)のインサイドに果敢に飛び込んだが、マシンはタイヤかすを拾って大きくコースをそれ、そのタイヤかすを取り除くのに4周から5周を要し、5秒をロスした。その後、マシンは復調し、フランクのすばらしい走りで勝利を飾ることができた。ロードアメリカ戦では優勝できると信じていたし、モスポート戦でも優勝を目前にしていた。チームにとって難しいレースが続いていただけに、すべてのチーム関係者にとって最高の勝利となった」

デイビッド・ブラバム〔LMP2クラス2位(総合2位)、パトロン・ハイクロフト・レーシング〕

「他チームと異なる戦術によって、ピットイン後に上位ポジションを逃してしまうシーンもあったが、マシンはとてもよかった。5位から2位まで順位を上げ、フランクを追走することはできたが、タイヤかすを拾うことなく混戦の中を走ることは難しかった。レース終盤に果敢なドライブを試みたが、うまくいかなかった。今日のレースでは、落ち着いてタイトル争いに残るためのポイントを獲得することがより重要だった。アキュラの1-2-3フィニッシュが何よりもすばらしい結果だ」

スコット・シャープ〔LMP2クラス2位(総合2位)、パトロン・ハイクロフト・レーシング〕

「チームがスタートから速いすばらしいマシンを準備してくれたが、混戦に苦戦した。タイヤがすり切れてしまい、サイモンに抜かれてしまった。ミシュランタイヤはとても強く、通常より多い周回数を走った。よい状態でデイビッドにマシンを託そうと努めた。タイトル争いに向けた重要なレースで、トップに4ポイント差まで迫った。そして、アキュラがLMP2クラスのマニュファクチャラーズ・タイトル争いでトップに立ったことは、すべてのアキュラチームにとって喜ばしいことだ」

ジル・ド・フェラン〔LMP2クラス3位(総合3位)、ド・フェラン・モータースポーツ〕

「総合1、2位獲得と、LMP2クラスでのトップ3フィニッシュによりアキュラにとってすばらしい一日となった。我々のマシンもすばらしく、サイモンの走りはずば抜けていた。戦術がレースを左右する展開となり、レースをリードしていたが、グリーンフラッグが振られた際にピットインできなかった我々に対し、ほかの数チームの異なる戦術が功を奏する結果となった。先週のレースに続き作戦ミスではあるが、全体として、チームのパフォーマンスとマシンにとても満足している。来月のプチ・ルマン戦を楽しみにしている」

サイモン・ペジノ〔LMP2クラス3位(総合3位)、ド・フェラン・モータースポーツ〕

「チームはすばらしいマシンを用意してくれた。レース序盤、路面をうまくとらえることができず、タイヤが温まるのを待たなければならなかった。その後、マシンはとても速くなり、我々若いチームが一戦ごとに改善していることを証明できたと思う」

エイドリアン・フェルナンデス〔LMP2クラス9位(総合23位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕

「何が起こったのか分からない。100%確かではないが、何かが破損したのだと思う。とても残念な結果だ」

ルイス・ディアス〔LMP2クラス9位(総合23位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕

「とても不運な一日だった。第3コーナーの出口で突然マシンが思いもよらない動きをして、壁にぶつかったと思ったが接触は免れた。特別なことは何もしておらず、コントロールを失ったわけではなかった。残念な結果となったが、チームは継続してベストを尽くしていく」

決勝リザルト

順位 No. クラス ドライバー マシン 周回数
1 26 LMP2 F.モンタニー / J.ロシター Acura 104
2 9 LMP2 D.ブラバム / S.シャープ Acura 104
3 66 LMP2 G.ド・フェラン / S.ペジノ Acura 104
4 7 LMP2 T.バーンハード / R.デュマ ポルシェ 104
5 6 LMP2 R.ブリスコー / S.マーセン ポルシェ 104
6 16 LMP2 C.ダイソン / G.スミス ポルシェ 103
23 15 LMP2 A.フェルナンデス / L.ディアス Acura 83

ポイントスタンディング

ドライバー:LMP2クラス

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1 R.デュマ ポルシェ 159
  T.バーンハード ポルシェ 159
2 S.シャープ Acura 155
  D.ブラバム Acura 155
3 P.ロング ポルシェ 98
4 S.マーセン ポルシェ 90
5 B.ライジンガー ポルシェ 82
  M.フランキッティ ポルシェ 82
6 C.ダイソン ポルシェ 72
  G.スミス ポルシェ 72
7 A.フェルナンデス Acura 66
  L.ディアス Acura 66
8 F.モンタニー Acura 51
9 G.ド・フェラン Acura 46
  S.ペジノ Acura 46
10 J.ロシター Acura 39
11 B.ハータ Acura 38
  C.フィッティパルディ Acura 38
15 M.アンドレッティ Acura 24
16 S.ヨハンソン Acura 20

シャシー:LMP2クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 Acura 170
2 ポルシェ 166
3 ローラ 34
4 ラディカル 3

エンジン:LMP2クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 Acura 170
2 ポルシェ 166
3 マツダ 34
4 AER 3

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