リザルト ポイント
第8戦 モスポート 第8戦 モスポートview

アキュラ勢がシリーズ参戦以来初となる1-2フィニッシュを飾る

2008年8月24日(日)
決勝
開催地:カナダ・オンタリオ州ボーマンビル
会場:モスポート・インターナショナル・レースウェイ
コース全長:3.9km

アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)第8戦モスポート・グランプリが8月24日(日)に開催され、#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラ(パトロン・ハイクロフト・レーシング)を駆るデイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組が、前戦に続き、LMP2クラスで今季4度目の優勝を飾った。

一周2.45マイルの格式あるロードコースで、ブラバムが再びすばらしい走りを披露してLMP2クラスにおいて優勝したことで、今季3戦を残し、LMP2クラスのポイントリーダーであるティモ・バーンハード/ロマン・デュマ組(ペンスキー・ポルシェ)との差を10ポイントまで詰めた。

また、ブラバム/シャープ組に次いで、#15 ロウズ・アキュラ(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)を駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組が今季最高位となるLMP2クラス2位表彰台を獲得し、昨年のシリーズ参戦以来、アキュラとして初となる1-2フィニッシュを達成した。

2時間45分のレースは、シリーズ10年の歴史上、まれに見る激しい接近戦が繰り広げられた。#66 パナソニックELSサラウンド・アキュラ(ド・フェラン・モータースポーツ)を駆るジル・ド・フェランがカナダの大観衆を前に圧巻の走りを披露。ド・フェランはレース残り10分でブラバム、フェルナンデス、さらに2台のポルシェに対し12秒をリードし、発足間もないチームのALMS初勝利に向け、果敢な給油作戦を採っていた。

しかし、総合1位でLMP1クラスをリードしていたルーカス・ルール(アウディ)が、最短レース時間の2時間45分より1秒速いタイムでフィニッシュラインを通過。チェッカードフラッグまでさらに1周が課せられたことで、ド・フェランのマシンは最終周で燃料不足に陥り、順位を下げてLMP2クラス5位でフィニッシュする結果となった。

また、#26 XMサテライトラジオ・アキュラ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)を駆るフランク・モンタニー/ジェームズ・ロシター組は、レース序盤でのGTマシンとの接触によって空力パーツが破損したが、その後もロシターがフィニッシュまで力強い走りを続けた。レース終盤のピットストップまで、一時レースをリードしたが、結果としてLMP2クラス4位でレースを終えた。

ALMS全11戦中の第9戦ベル・アイル・グランプリは8月30日(土)にデトロイトのストリートコースで開催される。

コメント

デイビッド・ブラバム〔LMP2クラス優勝(総合3位)、パトロン・ハイクロフト・レーシング〕

「まれに見るエキサイティングなレースだった。激しい接近戦では世界最高レベルのレースが展開された。ロマン(デュマ)との抜きつ抜かれつの走りはすばらしかった。ペンスキーチームもおそらくジル(ド・フェラン)のように燃料不足に陥ったのだろう。勝利を目前としていたジルのチームにとっては残念な結果だったが、我々にとっては4度目の勝利でポイント差を縮めることもでき、とてもうれしい」

スコット・シャープ〔LMP2クラス優勝(総合3位)、パトロン・ハイクロフト・レーシング〕

「前戦に続き、給油作戦がカギを握るレースだった。ダンカン(デイトン)とロブ(ヒル)を中心としたチームから、終盤に的確な給油指示があった。マシンは週末を通して速かったが、激しい混戦に悩まされた。デイビッドの持ち味である猛追のおかげで、勝利をつかむことができた」

エイドリアン・フェルナンデス〔LMP2クラス2位(総合4位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕

「バッテリーの問題がやや影響したものの、マシンはとても速かった。給油作戦が功を奏し、ルイスの走りもすばらしかった。45分で交替していたほかのアキュラチームのドライバーに比べ、ルイスは長くハンドルを握っていた。ジル(ド・フェラン)やデイビッド(ブラバム)より燃料をセーブして、勝利に向けた猛チャージを考えていた。ロードアメリカでサスペンションのトラブルがなければ、3戦連続の表彰台獲得を成し遂げていたはずだが、2位でフィニッシュできたことをうれしく思う」

ルイス・ディアス〔LMP2クラス2位(総合4位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕

「勝利まであとわずかだった。チームの作戦は功を奏し、マシンの調子もよく、LMP2クラスにおいてすばらしいレースを戦うことができた。新しいシャシーもとてもすばらしく、今後、高速サーキットでのアキュラシャシーの特性をより理解しながら、さらに速いレースを展開できると思う」

ジェームズ・ロシター〔LMP2クラス4位(総合6位)、アンドレッティ・グリーン・レーシング〕

「マシンのコンディションはよかったが、シャープとともに第8コーナーでフェラーリを抜いた際、マシンのフロント左部分に接触を受け、空力パーツを失ったことが不運だった。全体としては、燃料作戦でわずかにミスがあったことも影響し、4位でフィニッシュとなった」

フランク・モンタニー〔LMP2クラス4位(総合6位)、アンドレッティ・グリーン・レーシング〕

「マシンは、レース序盤でジェームズ(ロシター)の接触によりフロントウイングを失った。通常のスピードではなかったが、終盤の給油とタイヤ交換のためのピットストップまで、LMP2クラスのいずれのマシンとも競うレースができた。最終的に作戦はうまくいくはずだったが、予想よりも1周短いレースとなったことが不運だった」

ジル・ド・フェラン〔LMP2クラス5位(総合7位)、ド・フェラン・モータースポーツ〕

「約1秒の差でチェッカードフラッグが振られなかったことは不運としかいいようがない。予測していなかった1周を走ることになり、燃料不足に陥った。燃料は常にギリギリの状況でのレースだった。しかし、チームはとてもすばらしい仕事をしてくれ、私は指示通りの燃料をキープすることに努めた。速いラップを記録し、燃料をセーブすることもできた。ただレースが1周長かったことが想定外だった。レース序盤でのチームの的確な指示のおかげでレースをリードすることができた。週末を通してマシンセッティングには苦戦したが、レースではいい仕上がりになっており、速いラップタイムを刻むことができた。コックピットでは心地よく、いいリズムでレースをリードできた。今後、負けることは考えにくく、さらにリードするレースを展開していけるだろうと思う」

サイモン・ペジノ〔LMP2クラス5位(総合7位)、ド・フェラン・モータースポーツ〕

「レースの結果がどれほど影響するかを思い知らされた、学ぶことの多い週末だった。トラブルに見舞われたが、チームの作戦はすばらしく、マシンもとてもよかった。ジルの走りは今日もずば抜けていたと思う」

決勝リザルト

順位 No. クラス ドライバー マシン 周回数
1 2 LMP1 L.ルーハー / M.ワーナー アウディ 127
2 1 LMP1 D.カペッロ / E.ピロ アウディ 127
3 9 LMP2 D.ブラバム / S.シャープ Acura 127
4 15 LMP2 A.フェルナンデス / L.ディアス Acura 127
5 6 LMP2 S.マーセン / P.ロング ポルシェ 127
6 26 LMP2 J.ロシター / F.モンタニー Acura 127
7 66 LMP2 G.ド・フェラン / S.ペジノ Acura 126

ポイントスタンディング

ドライバー:LMP2クラス

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1 R.デュマ ポルシェ 149
  T.バーンハード ポルシェ 149
2 S.シャープ Acura 139
  D.ブラバム Acura 139
3 S.マーセン ポルシェ 90
  P.ロング ポルシェ 90
4 B.ライジンガー ポルシェ 79
  M.フランキッティ ポルシェ 79
5 C.ダイソン ポルシェ 66
  G.スミス ポルシェ 66
6 A.フェルナンデス Acura 64
  L.ディアス Acura 64
7 B.ハータ Acura 38
  C.フィッティパルディ Acura 38
8 G.ド・フェラン Acura 33
  S.ペジノ Acura 33
9 F.モンタニー Acura 31
12 M.アンドレッティ Acura 24
13 S.ヨハンソン Acura 20
14 J.ロシター Acura 19

シャシー:LMP2クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 ポルシェ 156
2 Acura 150
3 ローラ 30
4 ラディカル 3

エンジン:LMP2クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 ポルシェ 156
2 Acura 150
3 マツダ 30
4 AER 3

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