リザルト ポイント
第6戦 ミッドオハイオ 第6戦 ミッドオハイオview

ハイクロフト・レーシング、ロウズ・フェルナンデス・レーシングが表彰台獲得

2008年7月19日(土)
決勝
開催地:オハイオ州
会場:ミッドオハイオ・スポーツカー・コース
コース全長:3.6km

アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)第6戦アキュラ・スポーツカー・チャレンジが19日(土)に、ミッドオハイオ・スポーツカー・コースで開催された。ALMSシリーズ全4クラスで勝利している唯一のドライバーであるデイビッド・ブラバム(#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラ/パトロン・ハイクロフト・レーシング)が、終盤、ロマン・デュマ(ペンスキー・ポルシェ)のマシンをインサイド、アウトサイド双方から攻めたが、わずか0.609秒差のクラス2位でレースを終えることとなった。

ロングビーチではデュマ、ライムロック・パークではティモ・バーンハード(ペンスキー・ポルシェ)をレース終盤でパスしたブラバムの活躍は、気温、湿度ともに高かった今回の土曜日の決勝レースにおいて、LMP2クラス3度目の勝利を予感させた。2.25マイルのロードコースで行われたレース終盤の激しい混戦の中、ブラバムは、2時間45分のレース残り15分でデュマを猛追。総合優勝を果たした前戦のライムロック・パークに続き、レース残り90秒でリードを奪うすばらしい走りを再現したが、残念ながら再逆転を許し、ペンスキーチームが、3年連続でミッドオハイオでのLMP2クラス勝利を果たした。

#15 ロウズ・アキュラを駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)は、111周の難しいレースで運を味方にし、LMP2クラス3位表彰台を獲得した。ロウズ・アキュラはレース序盤にハンドリングのトラブルに見舞われたが、オープンホイールとスポーツカーレースで2度、ミッドオハイオで勝利しているフェルナンデスは、レース終盤ですばらしいタイムを記録し、バーンハードとブラバムを追いつめた。ロウズ・フェルナンデス・レーシングは昨シーズンに続き、ミッドオハイオで3位でフィニッシュした。

#26 XMサテライトラジオ・アキュラ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)は、序盤戦での周回遅れのマシンとの接触によって表彰台獲得を逃した。新たに参戦したラファエル・マトスはすばらしい走りを見せていたが、アストン・マーチンGT-2の1台との接触によって、フロントサスペンションのパーツ交換を余儀なくされ、8周遅れになったにもかかわらず、ルマンのベテランであるフランク・モンタニーの懸命の走りでLMP2クラス7位でレースを終えた。

#66 パナソニックELSサウンド・アキュラ(ド・フェラン・モータースポーツ)は、チームオーナーで、かつてのIndy500チャンピオンのジル・ド・フェランがポールポジションからスタートし、40周目までLMP2クラスをリードしたあと、サイモン・ペジノにマシンを託した。24歳のスタードライバーは、68周目にピットインするまですばらしい走りを見せた。しかし、タイヤ交換と燃料補給の際、ピットエリアで火の手が上がり、ペジノは直ちにマシンから降りた。ALMSのセーフティチームが即座に消火に努めたが、数名のチームスタッフがその火事によって負傷した。このアクシデントにより、チームは直ちにレースを中止し、1名のスタッフがコロンバスのオハイオ州立大学病院に搬送された。

コメント

デイビッド・ブラバム〔LMP2クラス2位(総合4位)、パトロン・ハイクロフト・レーシング〕

「とにかくベストを尽くしながら、ペンスキー・ポルシェを抜くチャンスをうかがっていた。先週のライムロックでのレースを再現しているようだった。レース終盤、マシンの調子はとてもよく、ペンスキーのマシンに接近することができた。しかしながらライムロックに比べて、パスするのは容易ではなく、何とかして最終的にデュマをかわすために、マシンの先端をインサイドに向けて走行していた。私のスティント序盤はグリップに問題があったが、最後のピットストップでグリップレベルの調整をしたあと、最速ラップを記録した。ペンスキーチームに対して互角の走りができることを証明できたと思う」

スコット・シャープ〔LMP2クラス2位(総合4位)、パトロン・ハイクロフト・レーシング〕

「アメリカン・ルマン・シリーズらしいすばらしいレースだった。レース中のトラブルを攻略し、あとわずかのところで勝利を逃した。レース序盤、ジル(ド・フェラン)と競い合い、そのあとデイビッドがリードを奪った。僅差で勝利を逃したが、エキサイティングなレースで、パトロン・ハイクロフトチームはどのコースにおいても競争力のあるチームに成長している。スタッフの仕事はすばらしかった。デイビッドはあと少しでペンスキーのマシンをパスすることができたレースだった」

ルイス・ディアス〔LMP2クラス3位(総合5位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕

「レース序盤、ロウズ・アキュラのコンディションはあまりよくなかったが、そこから立て直し、最終的に表彰台を再び獲得することができた。今季初めは些細だが様々な問題があっただけに、3位獲得をうれしく思う。勝利は逃したが、ロウズチームは団結して前進している。数週間後のロードアメリカでのレースを楽しみにしている」

エイドリアン・フェルナンデス〔LMP2クラス3位(総合5位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕

「ルイス同様、自分のスティント序盤に些細なトラブルがあった。ロウズ・アキュラはコーナリングが安定しなかったが、レース終盤、マシンの状態はとてもよく、先行していたマシンに接近することができた。デイビッドと抜きつ抜かれつのレースをしながら、ペンスキー・ポルシェをしのぎ3位フィニッシュを果たした。今季前半戦での不運を乗り越え、いい結果が出せた」

フランク・モンタニー〔LMP2クラス7位(総合14位)、アンドレッティ・グリーン・レーシング〕

「勝てるマシンだったと100%確信している。すばらしいマシンだったが、クラッシュ後、マシンの状態が悪くなったため、残りのレースをテストだと思って走った。ベストを尽くして懸命な走りをしたが、暑いコックピットの中で厳しいレースだった。順位を意識するレース展開ではなかったので、モチベーションを保つことが難しかった」

ラファエル・マトス〔LMP2クラス7位(総合14位)、アンドレッティ・グリーン・レーシング〕

「アストン・マーチンの1台と並走していた。無理なドライブはしておらずサイド・バイ・サイドで走行していた際に接触を受けた。彼が私に気がついていたかどうかは分からない。XMアキュラとアンドレッティ・グリーンのすべての関係者にとって、表彰台獲得以上の結果を出せていたはずだけに、とても悔しさが残るレースとなった」

ジル・ド・フェラン〔LMP2クラス9位(総合26位)、ド・フェラン・モータースポーツ〕

「ピットでの火事は不運だった。接続されていなかった燃料ホースに問題があり、マシンから火の手が上がった。力強い走りができていただけに、チームにとっては試練のレースとなった。サイモンはすばらしい仕事をしてくれ、先行するマシンにプレッシャーを与え続けた。しかし、何より今重要なことは我々のチームおよびチームメンバーのことだ。緊密につながっている組織だが、同時にチームとしてはとても若く、こうした事故はド・フェラン・モータースポーツのすべての関係者にとって難しい問題だ」

決勝リザルト

順位 No. クラス ドライバー マシン 周回数
1 2 LMP1 L.ルーハー / M.ワーナー アウディ 111
2 1 LMP1 D.カペッロ/ E.ピロ アウディ 111
3 7 LMP2 T.バーンハード / R.デュマ ポルシェ 111
4 9 LMP2 D.ブラバム / S.シャープ Acura 111
5 15 LMP2 A.フェルナンデス / L.ディアス Acura 111
6 6 LMP2 P.ロング / S.マーセン ポルシェ 111
14 26 LMP2 F.モンタニー / R.マトス Acura 103
26 66 LMP2 G.ド・フェラン / S.ペジノ Acura 67

ポイントスタンディング

ドライバー:LMP2クラス

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1 R.デュマ ポルシェ 122
  T.バーンハード ポルシェ 122
2 S.シャープ Acura 94
  D.ブラバム Acura 94
3 S.マーセン ポルシェ 62
  P.ロング ポルシェ 62
4 B.ライジンガー ポルシェ 58
  M.フランキッティ ポルシェ 58
5 C.ダイソン ポルシェ 51
  G.スミス ポルシェ 51
6 A.フェルナンデス Acura 41
  L.ディアス Acura 41
7 B.ハータ Acura 38
  C.フィッティパルディ Acura 38
10 M.アンドレッティ Acura 24
11 S.ヨハンソン Acura 20
13 G.ド・フェラン Acura 17
  S.ペジノ Acura 17
15 F.モンタニー Acura 12

シャシー:LMP2クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 ポルシェ 122
2 Acura 105
3 ローラ 15
4 ラディカル 3

エンジン:LMP2クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 ポルシェ 122
2 Acura 105
3 マツダ 15
4 AER 3

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