リザルト ポイント
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ド・フェラン・モータースポーツがデビュー戦で総合3位表彰台を獲得

2008年5月18日(日)
決勝
開催地:ユタ州トーエル
会場:ミラー・モータースポーツ・パーク
コース全長:4.905km

ミラー・モータースポーツ・パークで5月18日(日)に開催されたユタ・グランプリにおいて、かつてのIndy500チャンピオンであるジル・ド・フェランと若いフランス人スター・ドライバー、サイモン・ペジノを擁する#66 パナソニックELSサウンド・アキュラ(ド・フェラン・モータースポーツ)がすばらしい走りを見せ、総合3位を獲得し、アメリカン・ルマン・シリーズの参戦ドライバー、観客、メディアに強烈な印象を残した。

土曜日の予選ではド・フェランがスピン、予選タイヤの交換を余儀なくされ、そのため決勝は後方からのスタートを強いられた。しかし、2003年10月12日のIRLテキサス戦での勝利以来のレースとなったド・フェランだったが、ほとんどタイムのロスもなく追い上げて、12周までに6番手まで順位を上げた。

第1コーナーでのアクシデントにより、#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラを駆るスコット・シャープ(パトロン・ハイクロフト・レーシング)と#26 XMサテライトラジオ・アキュラのクリスチャン・フィッティパルディ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)が一時戦線を離脱した中、ド・フェランはその接触を回避したことで、17周目に#15 ロウズ・アキュラのルイス・ディアス(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)に次ぐ、2番手に上がった。

一方のディアスはすばらしいスティントを見せ、チームオーナーのエイドリアン・フェルナンデスにマシンを託すまでに4秒のリードを築いた。フェルナンデスは46周目に#16 ダイソン・ポルシェと接触するまで猛チャージを続けたが、破損したフロント空力パーツがフェルナンデスの表彰台獲得を阻み、総合5位でのフィニッシュにとどまった。

元フォーミュラ・アトランティック チャンピオンで24歳のフランス人ドライバー、ペジノは、5番手から追い上げて70周目にはトップを走るすばらしいレースを展開したが、74周目の給油とタイヤ交換を行ったピットストップ後、22周を残して5番手まで後退した。トップを走るチーム・ペンスキーのマシンからは1分以上遅れていたが、その差を26.8秒まで縮め、結果としてチームのアメリカン・ルマン・シリーズ初戦で総合3位を獲得した。

#26 XMサテライトラジオ・アキュラを駆るブライアン・ハータ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)はLMP2クラス7位を獲得。また、前戦ロングビーチのウイナー、#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラのデイビッド・ブラバム(パトロン・ハイクロフト・レーシング)は、シャープを巻き込んだ第1コーナーでの接触によってリアサスペンションの修復に時間を要しながらも、LMP2クラス9位でフィニッシュした。

4台のアキュラは、7月12日(土)にコネチカット州レイクビルで開催される次戦に向けて、調整を行う。

コメント

ジル・ド・フェラン〔LMP2クラス3位(総合3位)、ド・フェラン・モータースポーツ〕

「再びドライバーとしてハンドルを握れることを幸せに思う。アキュラのマシンはすばらしかった。しかし、遅いマシンを追い越すために何度かラインを外さなければならず、そこが長年オープンホイールレースに参戦していた頃とは違っていた。レース終盤のスティントで、ピットストップを行う前にディアスに接近することができた。また、サイモン(ペジノ)はすばらしいドライバーであることを、これまで多くの人々に伝えてきたが、チーム・ペンスキーとの差を劇的に縮めるフィニッシュで、彼はそれを証明した。今日のイエローフラッグはアンラッキーだったが、5年ぶりのレース参戦で表彰台を獲得でき、最高の気分だ

サイモン・ペジノ〔LMP2クラス3位(総合3位)、ド・フェラン・モータースポーツ〕

「スティント序盤で無線が外れ、それをシートベルトの下にはさみ込んで走ることになったが、アキュラのマシンはすばらしく、レースを楽しむことができた。低速の混戦を抜け、リードを奪うことができた。我々はレース後半にピットインしなければならず、懸命なドライブを続ける必要があった。チームにとってすばらしいスタートとなった。ジルのような伝説のレーサーと組めることを幸せに思う。我々は最高の形でスタートを切れたので、次戦に向けて準備を進めていく」

ルイス・ディアス〔LMP2クラス5位(総合5位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕

「複雑な気分だ。チームはすばらしいマシンを準備してくれたが、異なるクラスが参戦し、混戦となるシリーズを戦うことはとても難しい。マシンが驚くほどすばらしかっただけに、チームはもっといい結果を得られたと思う。今日は好結果を逃したが、楽観視している。次戦を楽しみにしている」

エイドリアン・フェルナンデス〔LMP2クラス5位(総合5位)、ロウズ・フェルナンデス・レーシング〕

「勝てるマシンだった。ルイスがそれを証明したし、私自身も走りやすかった。このシリーズにおいては、予期できない混戦にとても悩まされる。ダイソンのマシンの1台が低速でコースに戻り、私の前で突然コーナーインした。あのスピードでレースラインに戻ることはありえないし、全く予測できなかった。少なくとも、私は時速40マイルは彼よりも速かった。フロントの空力パーツにダメージを受けた中でのルイスの走りはすばらしかった。現状の走りを続けていれば、自分たちのレースができると思う。今日はフラストレーションの溜まる幕切れだった」

ブライアン・ハータ〔LMP2クラス7位(総合8位)、アンドレッティ・グリーン・レーシング〕

「予選のタイヤを交換したために、後方からのスタートとなったことは残念だったが、レース序盤でフロントポジションまで上げたクリスチャンの走りはすばらしかった。ハイクロフトのマシンがスピンし、それを避けきれなかった。サスペンションにダメージを負いながらではあったが、フィニッシュできた。アキュラのニューマシンは高いポテンシャルがあり、今後、スピードは上がっていくだろう。再び、表彰台を獲得するために必要なのは、少しの運だけだ」

クリスチャン・フィッティパルディ〔LMP2クラス7位(総合8位)、アンドレッティ・グリーン・レーシング〕

「よいスタートが切れ、最初の約10周で5番手まで順位を上げた。リスタート時、スコットがスピンしているのを確認して、避けようとしたができず、マシンのリアを接触させてしまった。リアの先端にダメージを負ったが、懸命にレースを続けた。ブライアンはフィニッシュまでいい走りをしてくれた。マシンの仕上がりがよかっただけに、運がなかったことが悔やまれる。我々はこのマシンで勝利を狙える」

スコット・シャープ〔LMP2クラス9位(総合25位)、ハイクロフト・レーシング〕

「マシンはすばらしかったが、レーススタート時の電気系トラブルが残念だった。マシンは、特に低速コーナーで的確にスピードを上げることができなかったが、ピットで調整を行い、いくつかのスイッチを交換した結果、通常の走りを取り戻した。リスタート時はダイソンのマシンに接近した。全てうまくいっていたが、突然、クリスチャン(フィッティパルディ)にリアサスペンションにダメージを受ける角度で接触された。スタッフが懸命に調整を続けてきてくれただけに、ポイント獲得だけのために走るレースになったことは残念でならない。しかし、スタッフのがんばりのおかげで少なくともポイントは獲得できた」

デイビッド・ブラバム〔LMP2クラス9位(総合25位)、ハイクロフト・レーシング〕

「今日のレースは残念な結果となった。恐らくスコット(シャープ)が一番悔しいだろう。リアサスペンションに受けたダメージに耐えたものの、チームは懸命に修復に努めてくれた。自分のスティントの序盤、第1、2コーナーのオイルが原因で、マシンのリアのトラブルに見舞われた。マシンに不具合を感じたので、十分に注意を払った。チームは、ポイント獲得に必要な“レース全走行距離の70%”を走ることを目標にしていた。マシンは改善され、調子は上がり続けた。終盤はラップタイムを縮め、目標通りポイントを獲得できた」

決勝リザルト

順位 No. クラス ドライバー マシン 周回数
1 9 LMP2 T.バーンハード / R.デュマ ポルシェ 96
2 7 LMP2 P.ロング / S.マーセン ポルシェ 96
3 6 LMP2 G.ド・フェラン / S.ペジノ Acura 96
4 2 LMP2 M.フランキッティ / B.ライジンガー / A.ラリー ポルシェ 96
5 15 LMP2 A.フェルナンデス / L.ディアス Acura 96
6 26 LMP2 C.ダイソン / G.スミス ポルシェ 95
8 26 LMP2 B.ハータ / C.フィッティパルディ Acura 94
25 9 LMP2 D.ブラバム / S.シャープ Acura 70

ポイントスタンディング

ドライバー:LMP2クラス

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1 R.デュマ ポルシェ 86
  T.バーンハード ポルシェ 86
2 S.シャープ Acura 58
  D.ブラバム Acura 58
3 B.ライジンガー ポルシェ 46
  M.フランキッティ ポルシェ 46
4 C.ダイソン ポルシェ 43
  G.スミス ポルシェ 43
5 S.マーセン ポルシェ 39
  P.ロング ポルシェ 39
6 B.ハータ Acura 38
  C.フィッティパルディ Acura 38
9 S.ヨハンソン Acura 20
10 A.フェルナンデス Acura 18
  L.ディアス Acura 18
11 M.アンドレッティ Acura 16
12 G.ド・フェラン Acura 13
  S.ペジノ Acura 13

シャシー:LMP2クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 ポルシェ 86
2 Acura 69
3 ローラ 12
4 ラディカル 3

エンジン:LMP2クラス

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 ポルシェ 86
2 Acura 69
3 マツダ 12
4 AER 3

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