語り継ぎたいこと 〜チャレンジの50年〜

  1. 語り継ぎたいことトップ>
  2. Hondaのチャレンジングスピリット>
  3. 本田・藤澤両トップ退任、河島社長就任 / 1973

本田・藤澤両トップ退任、河島社長就任 / 1973

Hondaの将来を見据えた、二人そろっての爽やかな退任

本田・藤澤両トップ退任、河島社長就任 / 1973

『良く言ってくれた』

水冷・空冷論争の決着以降も、精力的に研究・開発に取り組んでいた本田だったが、技術研究所が分離・独立して10年近くも経ち、若手の優秀な技術者たちが多く育ってきたことから、世代交代の必要性を訴える従業員も出てきた。

ところが、本田技研と技術研究所の社長として、今なお手腕を振るう本田に、だれが、それを進言するのか。事の成り行きで、当時、総務担当役員だった西田が、その役割を担うことになった。

——河島さんは技術研究所ではおやじさん(本田のこと)の直属の部下なんだし、私が行くしかないか——。
気の重い西田だったが、たまたま技術研究所へ行く用件があり、本田のいる社長室の扉をたたいた。本田は西田を見ると、昼食を共にしようと誘った。西田は、本田と一緒にそばをすすりながら雑談をし、ころ合いを見計らってポツッと本題を切り出した。

「『もう研究所員も、どんどん育っているので、そろそろバトンタッチを考えていただけないでしょうか』と、本田さんに恐る恐る水を向けると、即座に、しかも涙をハンカチで拭いながら『良く言ってくれた』と、おっしゃったのです」(西田)。

さらに、気の早い本田は真剣な顔で
「何なら今日にでも辞めてもいいぞ」
と言い、西田を大いに困らせたのだった。

「本田さんは仕事一筋だから、専念されている時は何も見えなくなってしまうんです。普段は人事を気にすることも全くないのに、あの時は一言言っただけで、すぐ、すべてを理解して、むしろ、こちらからの提案を喜んで受けてくださった。そんな方でした」(西田)。

1971年4月、本田は本田技術研究所の社長を退いた。
本田が退いた後、西田は悩んだ。本田が冗談交じりに、
「しばらくの間、朝になって下落合の自宅を出ると、どうしてもウチの会社に向かってしまう。途中まで行って、ああ、おれはもう社長じゃないんだと思って帰って来た」
と言ったからだった。

本田にとって"ウチの会社"とは、まさしく技術研究所のことで、技術研究所がすべてだったのである。

Hondaのチャレンジングスピリット

エキスパートを生み出すシステム
  1. エキスパートを生み出すシステムエキスパートを生み出すシステム
  2. 技術研究所の分離・独立 / 1960技術研究所の分離・独立 / 1960
  3. 私の記録、資格制度の導入 / 1960私の記録、資格制度の導入 / 1960
ついに果たした四輪業界への進出
  1. ついに果たした4輪業界への進出ついに果たした4輪業界への進出
  2. S360・T360発表 / 1962S360・T360発表 / 1962
  3. 4輪車の販売体制づくり / 19664輪車の販売体制づくり / 1966
  4. N360発表 / 1967N360発表 / 1967
  5. Honda1300発表 / 1968Honda1300発表 / 1968
  6. CVCCエンジン発表 / 1972CVCCエンジン発表 / 1972
  7. シビック発表 / 1972シビック発表 / 1972
  8. アコード発表 / 1976アコード発表 / 1976
世界に市場を求め、需要のある所で生産する
  1. 世界に市場を求め、需要のある所で生産する世界に市場を求め、需要のある所で生産する
  2. アメリカン・ホンダ・モーター設立 / 1959アメリカン・ホンダ・モーター設立 / 1959
  3. ベルギー・ホンダ・モーター設立 / 1963ベルギー・ホンダ・モーター設立 / 1963
  4. ホンダ・オブ・アメリカ・マニュファクチャリング設立 / 1980ホンダ・オブ・アメリカ・マニュファクチャリング設立 / 1980
展開期に向けての爽やかなバトンタッチ
  1. 展開期に向けての爽やかなバトンタッチ展開期に向けての爽やかなバトンタッチ
  2. 本田・藤澤両トップ退任、河島社長就任 / 1973本田・藤澤両トップ退任、河島社長就任 / 1973
先進性・独創性にあふれた技術・商品群
  1. 先進性・独創性にあふれた技術・商品群先進性・独創性にあふれた技術・商品群
  2. 長円形ピストン・エンジン / 1979長円形ピストン・エンジン / 1979
  3. ホンダマチック・トランスミッション / 1968ホンダマチック・トランスミッション / 1968
  4. カーナビゲーションシステム / 1981カーナビゲーションシステム / 1981
  5. エアバッグ・システム / 1987エアバッグ・システム / 1987
  6. 舵角応動型4輪操舵システム(4WS) / 1987舵角応動型4輪操舵システム(4WS) / 1987
  7. VTECエンジン / 1989VTECエンジン / 1989
  8. MEエンジン(G100・150・200・300・400)シリーズ / 1977MEエンジン(G100・150・200・300・400)シリーズ / 1977
  9. ZEエンジン(GX110・140・240・270・340)シリーズ / 1983ZEエンジン(GX110・140・240・270・340)シリーズ / 1983
  10. DREAM CB750FOUR / 1969DREAM CB750FOUR / 1969
  11. CG125 / 1975CG125 / 1975
  12. ロードパル / 1976ロードパル / 1976
  13. シティ / 1981シティ / 1981
  14. NSX / 1990NSX / 1990
  15. オデッセイ / 1994オデッセイ / 1994
  16. 電気自動車・Honda EV PLUS / 1988電気自動車・Honda EV PLUS / 1988
  17. 携帯発電機・E300 / 1965携帯発電機・E300 / 1965
  18. 歩行型芝刈機・HR21 / 1978歩行型芝刈機・HR21 / 1978
  19. ミニ耕うん機・F200『こまめ』 / 1980ミニ耕うん機・F200『こまめ』 / 1980
ものづくりの本質を追求するHondaの生産技術
  1. ものづくりの本質を追求するHondaの生産技術ものづくりの本質を追求するHondaの生産技術
  2. ホンダエンジニアリング設立 / 1974ホンダエンジニアリング設立 / 1974
  3. 世界一コンパクトな溶接ライン / 1982世界一コンパクトな溶接ライン / 1982
  4. 箱物部品のモジュールトランスファーライン / 1981箱物部品のモジュールトランスファーライン / 1981
  5. 塗装自動化ライン / 1988塗装自動化ライン / 1988
レースへのあくなき情熱
  1. レースへのあくなき情熱レースへのあくなき情熱
  2. 鈴鹿サーキット完成 / 1962鈴鹿サーキット完成 / 1962
  3. 2輪世界GP参戦 / 19792輪世界GP参戦 / 1979
  4. F1参戦 - 第1期 - / 1964F1参戦 - 第1期 - / 1964
  5. F1参戦 - 第2期 - / 1983F1参戦 - 第2期 - / 1983
  6. インディカー・レース参戦 / 1994インディカー・レース参戦 / 1994
  7. ツインリンクもてぎ誕生 / 1997ツインリンクもてぎ誕生 / 1997
アイデアを出して大いに遊ぶ
  1. アイデアを出して大いに遊ぶアイデアを出して大いに遊ぶ
  2. 創立15周年を京都で祝う / 1963創立15周年を京都で祝う / 1963
  3. オールホンダ・アイデアコンテスト開催 / 1970オールホンダ・アイデアコンテスト開催 / 1970
自然と人々と社会との共生
  1. 自然と人々と社会との共生自然と人々と社会との共生
  2. 安全運転普及本部発足 / 1970安全運転普及本部発足 / 1970
  3. Honda・フランツ・システム車の開発 / 1982Honda・フランツ・システム車の開発 / 1982
  4. ホンダ太陽・希望の里ホンダ・ホンダR&D太陽設立 / 1992ホンダ太陽・希望の里ホンダ・ホンダR&D太陽設立 / 1992
  5. ふるさとの森づくりスタート / 1977ふるさとの森づくりスタート / 1977
  6. 『お礼の会』開催 / 1991『お礼の会』開催 / 1991