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第12回は、 NSX N-1 Grand Prixさんの集まりを訪ねました。この集まりは、兵庫県セントラルサーキットで行われる走行会で、2008年にスタートし2010年11月時点で6回目を迎えました。 N-1という名称から、スピードを競う走行会と思われがちとのことですが、実際はまったく違います。「ルールを守り、安全に走ってこそわかるNSXの魅力を、より多くの方に楽しんでもらいたい」との想いからスタートしたイベントです。2010年11月に開催された第6回の走行ミーティングを上原さんが訪ね、NSXの走りをエンジョイする様子を拝見してきました。
NSX N-1 Grand Prixを主催しているのは、兵庫のRFYというショップです。そのオーナーである山本さんが、NSXを扱うようになってから知り合ったトミーさんと共同ではじめたイベントです。
「NSXやS2000の類い稀なる運動性能を安全に体感するためにはサーキットが一番です。でも、サーキットを走ったことのない方も多いはずで、サーキットを走ろうとすると勇気がいるものです。一般の走行会だったら、いろいろなクルマが混走しますし、ものすごく気合いの入った猛者もいる。もし、NSXだけで、しかも同じぐらいの初心者だけで走行できたら、サーキットに対するハードルがぐっと下がるはず。そういう場を、NSXやS2000のメンテナンスに携わることになった僕らの力で提供していきたいと考えました」
当日、会場で昼食もとらずに忙しく動き回っていた山本さんは、 NSX N-1 Grand Prix開催の想いをそう語りました。
そもそも山本さんがNSXをはじめとするHonda車をショップで手掛けるようになったのは、いろいろな車種に触れた結果、Hondaのエンジンに惚れたことが理由です。
「ショップをやっていろいろなクルマを触りましたが、Hondaのエンジンは、何をやってもカチっとしているんですね。他メーカーのクルマのエンジンは、いじった後どうもしっくり来ないんです。そもそもHondaスポーツカーのエンジンは、素の状態で十分なパワーと優れた回転フィールを持っているので、ターボ車と競ったりタイムを求めていなければいじる必要がないんです。よほどのレベルの方でないとHondaスポーツカーのエンジンチューンは薦めません。そういうところに惚れて、Honda車を中心に扱うようになり、お店のお客さんがNSXを購入してからは、NSXをずっと扱っています。それですっかり、NSXの奥深い運動性能の虜になってしまいました。気が付くと、TYPE Rを含め上原さんがつくったクルマばかり扱っていますね(笑)」
目標は、楽しい1日を過ごすこと。だから、安全第一とマナー重視が参加条件となっています。加えて、先行車が合図を出していない場合は、基本的にインフィールド部分では追い越し禁止というローカルルールもあるため経験の浅い方でも安心して走れるようです。
サーキット初心者だけが走れる体験走行クラス4周の他、NSXとS2000の慣熟走行4周、20分のフリー走行とNSXとS2000別々の走行時間が15分×2本もあり、ジャンケン大会なども加え、充実した1日を過ごせて参加費は18,000円とリーズナブルです(弁当/計測器の希望者は費用別途)。この第6回のNSX N-1 Grand Prixに参加したのは、約35台のNSXと約15台のS2000など、合計で約50台でした。
参加者も、「同じNSX同士で、みなさんマナーをしっかり守ってくれるので、安心して参加できます。走る時間以外の、他のオーナーとのコミュニケーションも楽しみです」と、感想を述べてくれました。
イベントの流れを見守っていた渡邉さんは、「みなさんマナーがいいですし、とてもいい走行会ですね。一度でもサーキットでNSXを解き放つ経験をすると、峠などで無茶しなくなりますから、そういう意味でもいいことだと思います」と、印象を語っていました。
上原さんも「NSXは日常で走っていても楽しさを感じるスポーツカーですが、やはり奥深い魅力は、こうした場所で走らなければ味わえません。山本さんのような志を持った方が中心となり、オーナーのみなさんが独自で楽しむ場が存在することはすごく貴重ですし、大切なことだと思います。開発に携わった者として、とてもうれしいことです」
それを聞いていた山本さんは、「ミッドシップということでNSXのハンドリングに対して、リアが出やすいなど誤解されている方がいますが、こういう場で走りを経験されると、コントロールする幅がとても広くて、安定して走れるスポーツカーであることを実感できると思います」と、熱く語っていました。
