シビック 試乗してみよう!~おしえて道上店長! Vol.2エンジンはどうなの?

■前回までのあらすじ■

山道を走っていたら、突然現れたナゾのカーディーラー。そこの店長は、自らを「道上龍」であると名乗り、試乗を勧めてくる……。果たしてこの店長、何者なのか。(→ 第1回はこちら

答える人

道上店長
どこからどう見ても、レーシングドライバーの道上龍選手にそっくり。シビックに特別な愛着を持ち、メカニズムとテクノロジーと走りを愛するところまでそっくり。

チェックポイントその1:ターボエンジン×CVTの圧倒的加速感!

エンジンルーム開けちゃいました。

エンジンはこちら。1.5L VTEC TURBOエンジンです。低回転から自然吸気エンジンで言えば2.4L並の大トルクを発生させます。

──ヨーロッパのクルマを中心に普及している、小排気量で燃費を稼ぎつつ、ターボ過給によってパワーを引き出す「ダウンサイジングターボ」ってやつですね。

でもね、他のダウンサイジングターボとはひと味もふた味も違いますよ。ずばり、Hondaらしいブンブン回るターボです。

やっぱりワクワクしますね。

──ブンブン回るターボ!店長、なんだかワクワクするワードが出てきましたね!そうですよ、Hondaファンはそういうの欲しかったんですよ。

セダン、ハッチバックともエンジンの基本的な構造はステップワゴンやジェイドに搭載しているものと同じですが、吸気流量、排気流量を増やしたのと、過給圧やバルブタイミングのセッティングの違いで、よりパワフルでよく回る、Hondaらしいエンジンに仕上げています。 低回転からトルクがモリモリで、高回転までガツーンと回る、そんなワイルドな乗り味に一役買っているのが、実は新しいCVTなんですね。

──ダウンサイジングターボは、欧州ではデュアル クラッチ トランスミッション(DCT)と組み合わせる例が多いですよね。CVTというと、一般的には「ワイルド」というより「なめらかで快適な走り」というイメージが強いと思うんですけど……。

こちらをご覧ください。

でも本来、低回転から豊かなトルクを発生させるターボエンジンと、無段階変速のCVTは本来すごく相性がいいんですよ。このグラフを見てみてください。時速80kmで走行中にアクセルを半分くらいあけたときの加速性能を表にしたものです。

──DCTより加速が伸びてますね!

ここまでの加速性能を実現しようとすると、これまでどおりのやり方では難しかったんですよ。ロックアップクラッチをつないだときに、ターボエンジン特有の「トルク変動」が音や振動を発生させてしまうため、どうしてもエンジン制御によってトルクの出方をマイルドにせざるを得ないからですね。

──シビックのCVTは何が違うんです?

トルクコンバーターの内部に、低回転時のノイズや振動を打ち消すロックアップダンパースプリングをダブルで仕込んであります。こうすることでターボエンジン特有のトルク変動を吸収し、そのぶんを「パワー」や「レスポンス」に割り振ってあるというわけです。「ターボと言えばDCT」という固定概念を打ち破る乗り味をご堪能いただけますよ!欧州車にお乗りの方にも試していただきたいですね。

──さすが道上店長……メカ大好きなんですねえ。

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