シビック 試乗してみよう!おしえて道上店長! Vol.110代目シビックの「シビックらしいところ」って何?
かつてHonda車に乗っていたけれど、いまは降りてしまった。だって、ちょっと物足りなくなってしまったから──そんな人の前に現れると言われるのが、「道上店長」。今日も一人のドライバーが、彼の待ち構えるHonda Carsに迷い込んできたようです……。
答える人
道上店長
どこからどう見ても、レーシングドライバーの道上龍選手にそっくり。シビックに特別な愛着を持ち、メカニズムとテクノロジーと走りを愛するところまでそっくり。
──道に迷ったかな?こんな山道を通るつもりじゃなかったんだけど……。あれ?ここは……?Hondaのお店?
いらっしゃいませ。Honda Carsへ、ようこそいらっしゃいました。
──あ、どうも……。
私、店長の道上と申します。
──みちがみ……りょう?えっ、ちょっと待って、道上龍選手じゃないですか!?うわあ、感動的だなあ、僕JGTCでNSX-GTをドライブしていた頃からファンなんですよ。あっそうだ、WTCCはどんな感じですか?イヤ、そんなことより、なぜ道上選手がHondaのお店に?
いえ、私、道上龍ですが、あの道上龍選手ではないんです。
──え?そうなんだ……。
シビック、でかくなりましたよね?
──まあそれはともかくシビック、メディアでしか見ていませんが、でかくなりましたよねえ。こんなことは言いたくないんだけど、シビックと呼んでいいのかどうか、Hondaファンとしては、複雑な気分ではあるんですよね。
はい。おっしゃる通り、たしかに大きくなったと思います。でも、このクルマには「シビック」という名前を付けるべき理由もあるというのをお伝えさせていただきたいんです。
──理由というのは?
私はすっごくシビックに思い入れがあるんです。ちょっとシビックのことを振り返ってみてよろしいでしょうか?
──おっ、いいですね。
初代はこれですね。縦置きエンジンのFRで、「3ボックス」のセダンが主流だった時代に、横置きエンジンのFF・「2ボックス」のスペース効率を極めたクルマとして登場しました。これこそ、Hondaとして新しく世の中に示すべきクルマだったわけですね。
──初めて「マスキー法」をクリアした「CVCCエンジン」が搭載されたのもこのシビックですね。
よくご存知で。「革新的なパワートレインを提案する」というのもシビックの役割。「4代目」の通称「グランドシビック」ではあの「DOHC VTEC」エンジンを搭載した「シビック SiR・SiR II」も登場しました。
──僕が印象深いのはやっぱり「スポーツシビック」ですねえ。コンパクトでキュッとしてて、キビキビ走りそうでよかったです。デビューした頃はまだ免許持っていませんでしたけど。
いやあ、私も「EG6」は思い出深いです。鈴鹿のクラブマンレースに出ていた頃のことがなつか……
──やっぱり道上選手なんじゃないですか?
コ、コホン。いえ、気のせいです。「7代目」では、いまトレンドの「電動化」へと連なる一台、「シビック ハイブリッド」もデビューさせました。
──それまでにもHondaのバイブリッドカーは初代「インサイト」がありましたけど、新しい選択肢の登場でしたね。
歴史の長いクルマだけに、人それぞれの「シビック」像があるのはもちろん理解しています。ただ、私たちとしては、いまHondaとして、お客さまにいちばん提案したいことをありったけ詰め込んだクルマだからこそ、「シビック」という名前を付けさせていただきたいとも思っているんです。
──なるほど。