S2000のスペシャルファクトリー、Honda高根沢工場。
オープンボディながら、世界最高水準のパフォーマンスと先進の環境・安全性能を誇る
新世代リアルオープンスポーツS2000。
実はこのクルマの素晴らしさは性能だけではなく、つくりにもあるといいます。
その“素晴らしきつくり”を実際にこの目で見てみたい、ということでS2000のつくられている
栃木・高根沢工場を訪れました。 Honda高根沢工場とは、NSXがつくられているところで、通?の方なら“高根沢”と聞いただけで、「なるほど」と思われるかもしれない。この工場は、ほとんどハンドメイド感覚でNSXを仕上げるために、腕利きのクラフトマンを集結させた特別な工場だからだ。そのスタッフを今回、S2000の生産のために
さらに増強。月産2,000台(うち日本向け500台)をめざしているとのこと。
何よりも驚いたのは、溶接工程が「ハンドマシン」中心だったこと。ふつう自動車工場というと、
ラインにのせられたボディに、ロボットがスルスルと腕を滑り込ませて溶接を行う
無機質な光景を思い浮かべるだろう。しかしここでは、パワーアシストされた何種類ものハンドマシンを、
巧みに使って溶接を行う「人間」であふれている。彼らの洗練されたテクニックが、
丁寧にじっくりとS2000のボディを組み上げていく。ボディも台車にのせられて、
人の手によってゆっくりと手押しされて次の工程へ移っていくのだ。
それまでHondaにはハンド溶接マシンが3種類あったという。しかし、クローズド・ボディ同等、
いや、それ以上の剛性にこだわるS2000のハイXボーンフレーム構造は、複雑なために、
そのマシンでは溶接できなかった。こういう場合、既存の3種類のマシンを使って溶接できるように
ボディ側が設計を工夫するのがふつうである。
しかし、性能にこだわるS2000のために、高根沢工場のスタッフは、ボディの設計変更を要求せずに、
逆に自分たちのハンド溶接マシンを設計しなおしたのだ!その数はおよそ10種類にのぼったとか。
S2000は、溶接マシンまで専用に生み出した、熱いHonda・スピリットが流れるマシンなのだ!
その他にも、あの独特のグラマラスなフェンダーはプレス後に叩き出しているし、
完成後のきめ細やかな“つくり”のチェックも、一台一台、その道何十年というプロが、徹底して行っている。
こうしたこだわりにあふれるスポーツカーに乗ることになるS2000のオーナーはなんとも羨ましい限りだ、
というところがこの工場を訪ねたいちばんの感想でした。 |