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●欧州レトロモービルショーの魅力 1/2
シトロエンDSのボンネットをカットした展示モデル。一部は中身も見られるよう、断面構造になっています。多くの人が食い入るように眺め、感嘆の声を上げる人もいました。
1900年に登場したヒストリックカー。ルノーの初期のモデル。当初運転席に屋根はありませんでしたが、このモデルには美しいキャビンがあります。
欧州車を中心に数々のクラシックカーや往年の名車がずらり展示される“レトロモービル”が毎年2月、フランスのパリで開催されます。言うなれば「クラシック・モーターショー」。同種の催し物はリヨンやランスなどでも開催されますが、パリのレトロモービルがフランスでは最も盛大。既に30年の歴史を誇り、開催期間もパリのモーターショーと同じ10日間。フランス国内のクラッシックカー・ファンやコレクターのみならず、日本からも訪れる人がいるほど絶大な支持を得ています。クルマを眺めるだけでなく、自動車の発祥の地である欧州らしい、自動車文化の歴史と姿勢がこのレトロモービルには凝縮されています。
 
2005年は2月11日〜20日に開催。お膝元のフランスやドイツのメーカーからはシトロエンDSやメルセデス190SLカブリオレなど、デビュー50周年のモデルが特別展示されていました。また、「オートプレイン」という 1976年製の“空飛ぶ自動車”も出展されました。飛行機としては標高2000mを時速180kmで飛行し、クルマとしては時速90kmで走行した、フランスでは最後に造られた1台(機?)だそうです。そして、かつての名門メーカー、ブガッティなどの秘蔵品も間近で見ることができました。そんな希少価値の高いクルマの展示が可能なのは、博物館以外にも車種や地域ごとのクラブなど、多くのエンスージャストたちによってそれらの貴重なクルマが大切に保管・維持されている背景があるためです。
 
中にはヒストリックカー限定のレースを企画・運営するオーガナイザーの姿もありました。実際、古いスポーツカーを現役で疾走させることのできる機会が欧州には多々存在しています。出展数は300ほどあり、自動車メーカーよりもクラブや団体らの占める割合が多いのもレトロモービルの特徴です。
22時まで開館しているナイトデーでは、関係者だけでなく、友人・知人も押しかけて各々のブースはちょっとしたパーティ会場に変身。シャンパンやワインで乾杯する光景を会場の至るところで見かけました。通常、モーターショーとなれば、時代を先取りするモデルが並び、プレスは躍起になって取材に奔走し、メーカー側も対応に追われる面があります。ところが、このレトロモービルでは出展者もプレスも一般のビジターも、すべての人々がのんびりムード。しかも、ふと気付くと「隣に往年の名ドライバーが立っている!」なんてこともあります。そんな嬉しい驚きも珍しくないのがこのショーの魅力です。
クラブのブースで、ゆっくりと談笑する来場者たち。通常のモーターショーでは見られない光景。皆さん楽しそうですね。 展示台に所狭しと並べられた、“レトロモービル”のパーツたち。このパーツの一つひとつが、クラシックカー文化を支えているのです。
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