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●ヨーロッパ1000kmの旅 NSXで過ごした至福の時間(前篇) By ポール・フレール
2003年7月の終わり、フランスHonda広報部の責任者、ナタリー・ジェスリンから電話が入った。
ナタリーからの電話はいつも嬉しい知らせであり、そのときも急いで受話器を受け取った。ナタリーはチャーミングなうえに(事実、見た目には四人の子どもの母親とはとても思えない)、真のカー・エンスージャストでもある。クルマを心から愛し、ドライビングをこよなく愛し、そして何事にもチャレンジすることを愛してやまない。
ヴァンスにあるポール・フレール氏の自宅の庭に置かれた、ロングビーチブルー・パールのNSXタイプT
昨年には2年連続で女性ドライバーだけのヒストリックカー・ラリー、「Ralley des Princesses」(プリンセスたちのラリー)に出場した。彼女のナビゲーターはフランスHonda広報部の同僚のオーレリー・リツラーで、彼女も大のクルマ好きである。そのラリーに良く整備されたHonda S800クーペで出場した2人は見事にクラス優勝を果たし、ジャーナリストの連中から“プリンセスたち”の称号を獲得した。

話を戻そう。受話器の向こうのナタリーは、こう訊いた。
「今手元に最新型のNSXがあって、3週間から4週間ほど自由に使っていただいてもいいんですけど、興味おありかしら?」
もちろん!興味がないわけがない。喜んで、と返事した。ちょうどその数日後にベルギーに向かい、スパ・フランコルシャン・サーキットで行われるスパ24時間耐久レースを観に行く計画があったので、帰りにNSXを受け取って、モナコの自宅まで乗って帰ってくることに決めた。
さらにその数日後には、イタリアまでNSXで往復する計画も立てた。それは、イタリア中部で行われる新型ポルシェの試乗会に呼ばれていたからである。私は、NSXでヨーロッパを駆けめぐる旅を心待ちにした。なぜなら、2002年の4月にツインリンクもてぎを訪ねたとき、ロードコースで心ゆくまで楽しんだ最新型のNSXは、今回のような長距離の旅行にも最適のクルマだと感じていたからだ。
中篇に続く→
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フッタ
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