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●海を渡ったHonda 1300 (後篇) by ポール・フレール 2/2
ようやく届いたHonda 1300・99Sセダンと愛車S800の傍らでご満悦のルーク・デ・プランスと夫人のマルティーヌ(ポール・フレール氏の娘でもある)。
ルークは、最後に開けたトランクの中を見て、またまたビックリ仰天する。そこには、たくさんの貴重なHonda 1300のパーツが入っていたのだった。このクルマを譲ってくれた佐藤さんが親切心から入れておいてくれたものであると、ルークは即座に理解した。キャブレター、アルミホイール一式、ボディパーツ、などが綺麗に包まれて納められていた。なんと日本の人々は思いやりがあって、心やさしいのであろうか、と改めて認識した次第である。ルークは佐藤さんに深く感謝するとともに、2ヶ月近くトランク内に積まれていた貴重なパーツが盗まれなかった幸運を神に感謝した。
 
ついに手に入れることができた35年前に製造されたHonda 1300は、抜群に良いコンディションだった。とても長い間ガレージに眠っていたクルマとは思えないほどである。しかしルークはレストア愛好家でもあり、完璧主義者でもある。彼の最終目標は、このHonda 1300・99Sセダンをフルレストアすること。文字通り宝石と賞賛されるレベルにまで仕上げ、ヨーロッパの各地で行われるHondaオーナーズクラブでのイベントに出品(して自慢)することにある。なぜなら、これほど美しいままランニングコンディションにあるHonda 1300・99Sセダンのオーナーは、ヨーロッパ広しといえども2人といないはずだからである。
 
Honda 1300・99Sセダンの新オーナー、ルーク・デ・プランスと著者。写真でもわかるようにHonda 1300のコンディションは抜群に良い。
ルークはパーフェクトなコンディションにあるエンジンは触らずそのままにしておいて、長年の雨風で傷んだボディのレストアに専念するつもりらしい。
まずはプロに頼んで、オリジナルカラーをそのままに保ちながら全塗装してもらう計画だ。ウィンドーシールもすべて新しいものに交換するとのこと。テールレンズとフロントグリルのパーツも根気よく探すつもりでいる。しかしこれらを入手するのは極めてむずかしいだろう。ただでさえ希少なパーツでもあり、日本の他のHonda 1300のオーナーたちも探しているだろうし、持っていても手離すつもりはないだろうということが容易に推測されるからだ。いくら私でも手伝ってやるのがむずかしいような気がする。
ともあれ、佐藤さん、貴方が譲ってくださった希少かつ貴重なHonda 1300・99Sセダンの新しいオーナーが、貴方の望むように、そのクルマを良いコンディションを保ちながら大切に乗り続けるであろうことだけは保証します。それは彼が35年もの間持ち続けた夢をかなえてくれた貴方に対する感謝のしるしであり、最低限のお返しだからです。
(終わり)
 
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フッタ
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