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ニュルブルクリンクを走るHonda
NSX(1990〜)。当時のすべてのスポーツカーの上に君臨した、“ザ・ベスト・リアル・ワールド・スポーツカー”である。 |
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そのNSXを私が最初にドライブしたのはニュルブルクリンク・サーキット周辺でだった。その近くにHondaのワークショップがあって、NSXの開発陣から招待されて乗ったのだが、非常に強い衝撃を受けたのを覚えている。
アルミモノコックボディ構造にも感銘を受けたが、それよりもNSXは最初からほぼパーフェクトに完成されたスポーツカーであった。そのとき私は賛辞をこめて、『今までにつくられた中で最も優れたフェラーリだ』と形容したが、事実、NSXはその当時最も優れたスポーツカー、すなわち、“ザ・ベスト・リアル・ワールド・スポーツカー”であった。
スムーズなエンジン、正確でウルトラ級のレスポンスの良さを誇るステアリング、軽量で敏捷性の高いNSXは“Fun to Drive”という面に主眼を置くなら、天下無敵である。Hondaの方々!もし将来、NSXの後継車をつくるなら、開発に際して、是非これらのことを心に留めておいてほしい。
究極のスポーツカーを選ぶとしたら
さて、私の「夢のスポーツカーライフ」についてのエッセイもそろそろ終わりに近づいた。
この文章を終わるにあたって、私は自問自答した。それは、もし私がたった3台だけ、究極のスポーツカーを選ぶとしたら、どれにするだろうかということを考えたのである。
一緒に暮らし、日々乗ることが楽しみであり喜びであるスポーツカー。しかし所有できるのはたった3台。思い悩んだ末にこれは不可能であるという結論に達した。そこで私は3台選ぶのをあきらめることにした。その代わり、駐車スペースをもう1台分増やして、究極の4台にしようと決めたのだった。私はそういうところは柔軟にできている(笑)。それでも非常に至難の業だ。そして意を決して選んだ4台は、すべてこのエッセイに登場した。
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まず1台目はジャガーXK120(1951-54年)。ハンドリングとブレーキにこそ難はあったものの、そのパフォーマンスといい、美しいスタイリングといい、優れたエンジンといい、リーズナブルな価格といい、当時の理想的なスポーツカーであり、私の人生において重要な役割を果たした1台であるという理由で選んだ。
2台目はポルシェ911S 2.4(1972-73年)。素晴らしいエンジン、70年代初期においては抜群のパフォーマンス、そしてつくりの質の高さ。私が深く開発にかかわった思い入れの大きい1台である。
3台目は初代Honda NSX(1990年)である。むろん理由は前述のように、その時代のすべてのスポーツカーの上に君臨した“ザ・ベスト・リアル・ワールド・スポーツカー”であったからだ。
そして、最後の1台はマクラーレンF1だ。その独創的なエンジニアリングと感動的であったといっても過言ではない類稀なるパフォーマンスを私は愛する。
そうそう、最後にもうひとこと付け加えたい。前述の4台のほかに私にはもう1台分、駐車スペースを確保する必要がある。15年も愛し続けるCR-Xをどうして手離せようか。
(おわり) |
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