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| ●テーマパークに遊びに行くより10倍楽しい自動車ショー(後篇) 2006 SEMAショー レポート by ジョン・ラム |
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フィットの話題に入る前に、会場で一番多くの入場者のスマイルを集めていたHonda車を先に紹介しよう。 ドリフト走行競技があっという間に若い人たちのハートをつかみ、この数年の間にアメリカでも非常に人気の高いスポーツになったことをご存知の方も多いと思うが、ドリフト走行という競技の特性上、これまでは残念ながらS2000のような後輪駆動車以外のHonda車は参加を見送らざるをえないケースが目立った。そういう状況を打開しようと立ち上がったのが、オハイオにあるHondaの研究所に働く数人の有志だった。 なんと彼らがSEMAショー会場に持ち込んだのは、ドリフト走行競技にふさわしいとはとても思えないボクシーなボディを持つHonda エレメントだった。この4気筒リアルタイム全輪駆動車のエンジンルームにHonda製3.2L V6エンジンを縦置きに載せ、ターボチャージャーを2基組み合わせることによって、500馬力というビッグパワーを稼ぎ出した。さらに、この「Element D」(DはドリフトのD)は後輪駆動システムに変更されており、競技用にサスペンションもチューンされている。 このElement D、ボディが重いこともあって、ドリフト・ファンの心をつかむかどうかは今の段階では定かではないが、ブラックホイールからスモークを派手に巻き上げながら、オレンジとブラックのボクシーなボディをめいっぱい揺すらせドリフトするさまは、迫力満点だ。それこそドリフト走行の醍醐味とは言えないだろうか? さて、小さくて可愛いフィットの話題に戻ろう。この小さなHonda車が満を持して参入しようとするBセグメントには、ニッサン・マーチ(現地名Nissan Versa)とトヨタ・ヴィッツ(現地名Toyota Yaris)という強敵が待ち構えている。アンダー14,000ドル(約160万円以下)車市場は、若いユーザーの獲得とシェア拡大でしのぎを削っている。したがって当然のように、SEMAショー会場でも、各々のブースでこの3台のマシンは様々にディスプレーされ、覇を競っていた。
“Extreme Sport”とネーミングされたHonda自身がつくったフィットも用意されていた。Honda関係者はコンセプトカーに過ぎないと語るが、これもまた本来フィットのもつコンセプトを妙に上手に変えて見せていて興味をそそる。それは、215/45R-17タイヤを纏った真っ黒な17インチ・ホイールを覆う、という迫力のあるボディチューニングが、見事に“フィット”しているからだ。加えて、オレンジボディ上にカーボンファイバー製を強く意識させるアグレッシブなフロントスポイラーや、ルーフトップから流れるようにかっこよくレイアウトされたリップ・スポイラー、そして凄みを感じさせるリア・バンパー・ディフューザーとセンター・エグゾーストパイプの組み合わせが、効果的にこのスペシャル・フィットを演出している。テールライトとウィンカーと一体になったリアビューミラーには、意図的にJDM(Japanese Domestic Market)製品が使われている。キャビン内にもレカロ製シート、軽量アルミ製の穴あきペダルやカーボンファイバーをダッシュボード・フレームに採用するなど、スポーティさを強調している。このモデル、案外スポーツコンパクト・ファンの間に大きな波紋を巻き起こしそうな気がする。 SEMAショーには新型CR-Vも出品された。主なモディファイはフロントとリアのバンパーとサイドシル・エクステンションだ。むろんスポーツ・サスペンションによって低く構えたスポーティなルックスに仕上げられている。 他にもユニークで愉快なレース仕様のHondaリッジライン・トラック(ピックアップ・トラックとSUVのグッドミックス)や、アンドレッティ・グリーン・レーシングチームによってアメリカン・ルマン・シリーズに参加するクラージュ・ブランドのアキュラ仕様スポーツカーなど、盛りだくさんであった。 今年もHondaブースはにぎやかで元気で楽しかった。来年のSEMAショーにはどんなクルマをHondaは持ち込むのだろう、すでにその時が待ち遠しいのは私だけだろうか?
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