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●欧州の小さな国に集ったジャパニーズ・クラシックカー(後篇)

7月25日(土)と26日(日)に開催された、ジャパニーズ・クラシックカーを対象としたミーティング、“Japan Classic Days(ジャパン・クラシック・デー)”。
初日の25日には、メーカーごとに“オリジナル”と“チューニング”のカテゴリーに分けて、クルマの状態の良さによって評価し、上位3台を表彰した。そこで登場したのが、同イベントを後援する現地の日本大使館で広報文化担当を務める佐藤第二書記官である。日本人オーナーの姿がないことに触れると、「日本人ではなく、(日本車を)外国の人々に親しんでもらっていることが、かえって嬉しいですね」との言葉が返ってきた。
“Hondaチューニング”カテゴリーで1位、2位を取った2台。妹ジゼルさん(左から2番目)のCR-Xに乗ってすっかり気に入り、購入に踏み切った兄のパトリックさん(右)は、「CR-Xはカートに乗っているような楽しさがある」と絶賛。
工業製品でも文化交流の媒介と捉えている大使館の柔軟性が嬉しくもあり、このイベントには独特の文化的空気が流れている。
ルクセンブルグではルクセンブルグ語の他、公用語としてフランス語とドイツ語が日常的に使われている。そこで、ジャパン・クラシック・デーでは、インフォメーションは3ヶ国語で伝えられる。非常に小さい国の、ことさら小さな村で、7カ国の人々がさまざまな言語を使い分け、或いは駆使しながら、Hondaをはじめとした日本車という唯一の共通項で繋がっている光景には、不思議な魅力が漂っていた。
 

真紅のエンブレムを纏ったシビック TYPE R。ヨーロッパの小さな国にもTYPE Rを選ぶエンスージャストは存在するのだ。
翌日26日は、距離や方向が指示されたロードブックを利用したツーリングが開催された。参加メンバーも多少変わり、約50台の日本車がルクセンブルグを2時間ほど快走した。ルクセンブルグは、金融業を中心としたビジネスが盛んな国というイメージが強いが、川や渓谷、森などの自然が豊かで、丘の山頂に建つ城のそばを通過したり、川沿いの木漏れ日が美しい並木道を疾駆したり、さまざまなワインディングや高低差を楽しめる地形が広がっていた。
道中、このイベントをビデオ撮影する担当者に面白い話を伺った。その昔、ルクセンブルグではチューニング車は殆ど存在しなかったらしい。ここ数年、アメリカでの日本車チューニングブームの影響を受け、ルクセンブルクでもクルマに対する新しい楽しみ方が誕生したとのことだ。
 
常に周囲の国々との交流が盛んな風習を活かしつつ、独自の文化を構築するルクセンブルグ大公国。その特性が生かされたイベントであり、日本では普段あまり知られることのない同国の文化の一面が垣間見られた週末であった。

(終わり)
初日に行われた表彰式の様子。司会を務めた代表のメシオールさん(右)と隣は佐藤第二書記官。カップ授与と日本酒が振舞われた。 イベント2日目に行われたツーリング。豊かな自然に囲まれ、オープントップのS2000は実に気持ち良さそうに走っていた。
こちらはチューニングカテゴリーで表彰されたパトリックさんのCR-X。本人も絶賛するその走りを思う存分楽しんでいた。 ツーリングに参加した50台の中でもひときわ存在感を放つNSX。新旧の日本車がずらりと並びながら走る姿は、何とも言えない感慨を覚える。
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