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●Hondaを愛す、スポーツカーを愛す。 Old Timer's World
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第2回目は、ホンダ・コレクションホールを支える職人たち。
コレクションホールのほど近く。たわわに実った稲穂と空ゆくとんぼを
眺めながら、茂木の山里深く分け入ると、ありました。
看板も何もない、飾り気のないファクトリー。そこで静かに、
しかし粘り強く「S」をレストアする職人を訪ねてみました。

農業を行いながら
なかば趣味としてレストアを手掛ける。

汗のにじむTシャツから伸びた腕は、重量級のバーベルを軽く持ち上げそうなくらい太かった。額の汗をそのたくましい腕で拭ったあとに見せたのは、予想に反して親しみにみちた笑顔だった。

本人の希望で名前などをご紹介することはできないが、彼こそがコレクションホールの有力な協力スタッフのひとり。ほとんどホンダSシリーズ専門のレストアガレージを運営する人物である。家業の稲作を手掛けながら、その合間を縫うようにしてレストアを行う。したがって、フルレストアなら年に1台がせいぜいだ。もう何年もレストアを待ち続けているSが倉庫の片隅に眠っている。たったひとりの手作業ということもあり、仕事量に限界があるのだ。

しかし、腕は確か。ホンダ・コレクションホールの技術主任である尾崎光夫さんからの信頼も厚い。レストアガレージを開業する以前、数々の試作車づくりに携わった豊富な経験と、芯の太いこだわりのハートを持っているからだ。根っからのHondaスポーツカーファンでもある。自ら手塩にかけてレストアした英国仕様のS800クーペが作業スペースのすぐ横で輝きを放っていた。

ときには、ホンダ・コレクションホールから彼にレストアおよび、さまざまな相談を依頼する。レストアの世界で人脈は何より大切。余談だが、親しい付き合いを続ける尾崎さんが彼に頼み続けていることがある。しかし、彼は首を振り続けている。その頼みとは、美しくレストアされた空冷タイプの最終型であるホンダZをコレクションホールに譲って欲しいというものだ。「墓場まで持っていけないんだから」と尾崎さんは詰め寄っているが、彼は頑として受け入れない。乗るわけでもないが、傍に置いておきたいというのだ。



これは職人の自前のS800。
塗装も丹念に仕上げられている。

尾崎さんがのどから手がでるほど欲しがっているホンダZが静かに美しく輝いている。

汗のしみ込んだTシャツからのびる職人の逞しく太い腕。
 
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フッタ
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