単に高性能を極めたという意味での「スーパーカー」ではなく、それを楽しむ「人」を中心に発想されたスポーツカー、NSXには、やはり「人」の集まるシーンこそ、よく似合います。
1年に1度開催されるNSXの祭典「NSX fiesta」が、去る6月23日、24日にツインリンクもてぎで開催され、114台のNSXとそのオーナー、同伴者が一堂に会しました。
NSX fiestaがツインリンクもてぎで開催されるのは、1998年と2000年の開催以来12年ぶり3回目。屋外ディナーパーティーのような、「鈴鹿とはひと味違ったNSX fiestaにしよう」という、ツインリンクもてぎスタッフの意気込みも感じられるプログラム内容となっていたのが印象的でした。会場を訪れたオーナーの方々も、梅雨どきとは思えないほどの青空の下、ツインリンクもてぎの豊かな自然の中でデビューから20年以上を経ても色あせないその走りを堪能し、NSXを愛する仲間たちとの語らいを楽しんでいました。
会場には、Honda社長 伊東孝紳の他、次期NSXの開発責任者を担当するテッド・クラウスも登場。NSXオーナーの方々と交流しながら、新たなスーパースポーツへの想いを熱く語っていました。
これからもさらに広がり、盛り上がっていくであろうNSXの世界を予感させてくれた21年目の「NSX fiesta」のフォトレポートをお届けしましょう。
6月、梅雨時の開催となれば、当然気になるのがお天気。さしもの「晴れに恵まれるクルマ」NSXの力も及ばないかと思われましたが、当日は夏のような晴天に。久々に会場を鈴鹿からもてぎに移して開催されたNSX fiestaでしたが、「NSX fiestaの伝統」は健在でした。
1998年以来14年ぶりに、スーパースピードウェイ上に整列した、114台のNSX。「2012 NSX」の人文字ならぬ「車文字」が描かれています。そう言えば、12年前にここで開催されたNSX fiestaでもNSXの「車文字」が描かれました。
今年のパレードは、スーパースピードウェイ(オーバルコース)を舞台に実施。これだけの台数のNSXがパレードする様子をインディカーレースと同様、一望できるというのは、オーバルコースならでは。まさに「壮観」という言葉がぴったりです。
1991年以来、途切れることなく毎年開催されているNSX fiestaですが、オーナーの方が心からNSXを楽しんでいるのが伝わってきて、見ている側が「そっち側に行きたい!」と思ってしまう熱気のようなものは、ずっと変わりません。
走行プログラムのひとつ、「スキッドパッド体験」。ミューが微妙に異なる路面が組み合わされており、簡単に好タイムを出すことはできません。しかし、長年NSXを走らせ続け、オーナーズ・ミーティングで腕を磨いてきたオーナーの方々の走りは、見ていて安心感を覚えるものでした。
長年続くイベントだけに、「このクルマ、このイベントを通じてつながった」仲間も多いに違いありません。「会場全体が友達」という空気に満ちていて、初めて参加される方も馴染みやすそうな雰囲気でした。
インストラクターと一緒に、アドバイザーとしてオーナーの方々の走りを見守るHonda SUPER GTドライバーの面々。「自分もやってみたい」と顔に書いてあるようにも見えます。案の定、見ているだけでは我慢できなくなり、インストラクターのNSXに代わる代わる乗り込むと、タイムアタックを開始!
クルマから降りてきた小暮選手、開口一番「いやぁ、難しいですねぇ」と、この笑顔。小暮選手は「お金を払ってでもサーキットを走っていたい」というほどのクルマ好きとして知られていますが、「NSXは攻め込めば攻め込むほど奥深さが見えてくる、すばらしいスポーツカー」と話していました。
「イエローフェニックス」と名付けられたNSXのモックアップは、岡崎工業高等学校 機械デザイン科の先生と、生徒さんの手によるもの。先生自身が、このNSXの製作を通じてものづくりの精神を感じ取り、「全体を見ながらかたちをつくる」という技術を磨きながら、それを生徒さんに伝えていったとのこと。
岡崎工業高校の海野先生と、NSX開発責任者の上原繁さん。上原さんは実際に学校を訪れ、「イエローフェニックス」を製作した生徒さんたちとも交流しました。海野先生が日頃から、上原さんへの熱い想いを授業中に語っていたため、生徒さんたちも大喜びだったとか。ちなみに、海野先生も十年来のNSXオーナーです!