研究・開発活動

 交通安全教育の効果をさらに高めるために、ドライバーを対象とした新しい教育プログラムの開発を進めています。
  教育の基本的な考え方は、「教え込む」のではなく、 ドライバーに事故につながる運転行動の問題点に「気づいて」もらい、それを補償する行動を自ら考え、実行してもらおうというものです。
  「気づき」を促すために、新しい交通安全教育プログラムは4つの特徴があります。

自分の運転行動を客観的に振り返るために映像やデータで記録して自ら評価する。
指導者は、正しい答えを押し付けず、受講者とツーウェイのコミュニケーションを通して、受講者に運転の課題と解決策を自ら考え、引き出させる。
測定機器を活用して運転の特徴を分析したり、問題行動がもたらす危険をシミュレーションする。
教育を講習会だけで終わらせないために、「気づき」を促す教育を日常生活の中でもできる仕組みづくりを行う。

この考えにもとづいて対象別にプログラムの開発を進めています。

 
高齢ドライバーのための交通安全教育プログラム

  現在試行を行っている高齢ドライバーのための交通安全教育プログラムでは、CCDカメラによって収録された自分の運転をふり返り、課題解決の方法をインストラクターと一緒に考えるという方法を採用しています。講習後も継続して「気づき」を促すトレーニングができるようにワークブックや危険予測トレーニング教材を準備しています。

 
企業ドライバー対象の「弱点克服コース」

  企業ドライバーを対象に、運転の弱点を集中的に改善していく「弱点克服コース」は、運転者1人ひとりの特徴を実走行診断やシミュレーターで明らかにして、対応策を決定し訓練していきます。実走行診断では、追突や出会い頭事故といった多発型事故に対し、自らの運転行動を客観的にチェックできるように、車間距離を自動的に計測する機器や、安全確認や一時停止の様子を記録する装置を導入しています。

 
ドライビングシミュレーターを使った交通安全教育の効果確認

  事故率の高い若いドライバーに対しては、ドライビングシミュレーターの「危険予測体験コース」を使って運転のふり返りを行う教育プログラムを東北工業大学の太田博雄教授と一緒に開発し、今年9月に効果確認を行いました。このプログラムを受けた若者ドライバーは、受けない人に比べ、危険感受性や運転行動に改善が見られることがわかりました。

 
交通安全の研究機器として活用されるシミュレーター

 Hondaのシミュレーターが交通安全教育機器としてだけでなく、人間工学、交通工学、道路工学などの研究用機器として大学や企業から注目を集めています。「アカデミーパック」という研究開発用のシミュレーターソフトを開発し、研究者のニーズに応えています。現在7つの大学で活用され、活用事例や研究成果の情報を共有するための、研究者や学生を対象にしたドライビングシミュレーターユーザーミーティングが今年度は3回開催されました。

 
自分の運転を客観的に振り返り課題を見つけていきます
高齢ドライバーのための交通安全教育プログラムの開発実験
スクール当日
pic pic pic
コースを走りながら、運転行動をCCDカメラなどを使い記録
インストラクターとのコミュニケーションを通して課題発見
問題行動がもたらす危険をコンピュータグラフィックスでシミュレーション
 
スクール後
pic pic pic
 
企業ドライバー対象の「弱点克服コース」
pic pic pic

ドライビングシミュレーターを使った交通安全教育の効果確認
pic pic

研究用ソフトとして活用されるHondaのシミュレーター
 

ページのTOPへ