2018年5月8日〜10日

移動と暮らしに新しい価値を創造し、もっと安全で快適な交通社会の実現を目指す。「第16回アジア太平洋地域ITSフォーラム 2018福岡」でHondaの取り組みを紹介

世界をリードする産・官・学のリーダーが集い、開催が宣言されたオープニングセレモニーの様子

世界をリードする産・官・学のリーダーが集い、開催が宣言されたオープニングセレモニーの様子

ITS技術やサービスにより、アジアのモビリティ社会の発展を推進するためのフォーラムを開催。

2018年5月8日〜10日、福岡国際会議場(福岡県福岡市博多区)において「第16回アジア太平洋地域ITSフォーラム 2018福岡」(主催:第16回アジア太平洋地域ITSフォーラム 2018福岡実行委員会)が開催されました。

道路やクルマなどの間で情報を受発信し、道路交通における問題を解決する「ITS※(高度道路交通システム)」の最新技術や取り組みを紹介する、このアジア太平洋地域ITSフォーラムは、アジア太平洋地域におけるITS推進活動の最大のイベントとして位置づけられ、北米・アジア・ヨーロッパで行われるITS世界会議がアジア太平洋地域で開催されない年に、年一回定期的に開催されます。
今回は、第1回 アジア太平洋地域ITSセミナーとして1996年9月に東京で開催されてから、22年ぶり2回目となる日本での開催。開催地である九州を盛り上げ、地域からITS技術の発展を図っていきたいとの想いが込められたこのフォーラムでは、世界をリードする産・官・学のリーダーが集い80もの出展者が参加するなか、Hondaも二輪・四輪・パワープロダクツ分野における最新の運転支援技術・情報提供サービス技術や、地元Honda熊本製作所でつくられる二輪車を展示。さらにアコードなどで既に実用化されている信号情報活用運転支援システムのデモンストレーション走行を行いました。

※ ITS=Intelligent Transport System

  

会場は福岡国際会議場

会場は福岡国際会議場

  

福岡のスマートシティ構想について述べる福岡市長 島宗一郎氏

福岡のスマートシティ構想について述べる福岡市長 島宗一郎氏


「自由な移動の喜び」と「豊かで持続可能な社会」の実現を目指すHondaの取り組みを紹介。

会場2FのHondaブースでは『移動と暮らしの価値創造とカーボンフリー社会の実現』をテーマに、それに関する技術や取り組みなどを「安全」「環境」「快適・安心」の3つに分け、説明パネルとディスプレイでわかりやすく紹介。
Hondaブースの責任者を務めた本田技研工業(株) 経営企画統括部 参事 竹村宏は「東京オリンピックのある2020年に向けて、ITSを活性化させていきたいという機運があらゆる分野で高まっている。その流れを企業としてしっかりリードし、地域とともにさらなる取り組みを進めていければと考えています」とコメント。その言葉を裏付けるように、連日たくさんの方が訪れ、説明をスタッフに求めるなど熱心に展示をご覧になりました。

「安全」に関する展示では、Hondaが掲げるグローバル安全スローガン『Safety for Everyone』のもと、すべての交通参加者に安全・安心を提供するための自律型安全運転支援システム技術の開発や、その実用化・普及化への取り組みを紹介。ミリ波レーダーと単眼カメラによって車両進行方向の状況を認識し、車両の状態とドライバーの操作状況などを踏まえながら安全な運転を支援する「HondaSENSI NG」をはじめ、Wi- Fi の近距離通信という特性を活かし、クルマと人と道路インフラをつなぐV2X※1など、インフラ協調支援システムへの対応やテレマティクスを活用した安全対策への取り組みにより、社会と連携し、より良い交通環境の構築を目指すHondaの考え方をアピールしました。

「環境」に関する展示では、V2H※2をはじめとする家庭とクルマが協調するエネルギーマネジメント技術、さらにはクルマを仲介し地域ともつながるコミュニティレベルでのエネルギーマネジメント技術を紹介。再生可能エネルギーを製造(つくる)し、それによってクルマを走行(つかう)させ、さらに外部給電器を用いて暮らしのなかでも活用(つながる)していく「つくる・つかう・つながる」からなるエネルギーマネジメントを通して、Hondaの考える、省エネルギーで低炭素かつ災害に強いスマートコミュニティのかたちを提案しました。
また「快適・安心」に関しては、Hondaのカーナビゲーションシステム「インターナビ」を装着した「インターナビ・リンク プレミアムクラブ」会員のクルマから生成される走行データ(フローティングカーデータ)を通行実績情報として活用し、地震などの災害時に公開することで減災を図ったHondaの取り組みについて展示。人とクルマと社会が情報通信によってつながり合うテレマティクス技術の可能性を事例とともに紹介しました。

『移動と暮らしの価値創造とカーボンフリー社会の実現』をテーマにしたHondaブース

『移動と暮らしの価値創造とカーボンフリー社会の実現』をテーマにしたHondaブース

今回の出展についてコメントする 本田技研工業(株) 経営企画統括部 参事 竹村宏

今回の出展についてコメントする 本田技研工業(株) 経営企画統括部 参事 竹村宏

内閣府特命担当大臣 松山政司氏(写真中)に、Hondaの目指すモビリティ社会について解説する本田技研工業(株) 専務取締役 松本宣之(写真右)

内閣府特命担当大臣 松山政司氏(写真中)に、Hondaの目指すモビリティ社会について解説する本田技研工業(株) 専務取締役 松本宜之(写真右)


Hondaの目指すスマートコミュニティを、パネルや映像をつかってわかりやすく説明した

Hondaの目指すスマートコミュニティを、パネルや映像をつかってわかりやすく説明した

『Safety for Everyone』のもと、すべての交通参加者に安全・安心を提供するために普及を進めている「Honda SENSING」をはじめ、国内の高速道路で行われた自動運転技術の実証実験の取り組みなどを紹介

『Safety for Everyone』のもと、すべての交通参加者に安全・安心を提供するために普及を進めている「Honda SENSING」をはじめ、国内の高速道路で行われた自動運転技術の実証実験の取り組みなどを紹介

『Safety for Everyone』のもと、すべての交通参加者に安全・安心を提供するために普及を進めている「Honda SENSING」をはじめ、国内の高速道路で行われた自動運転技術の実証実験の取り組みなどを紹介

Hondaの「つながる」技術の一つとしてV2H対応DC普通充電器「Power Manager」とV2L※3対応可搬型外部給電器「Power Exporter 9000」を展示

Hondaの「つながる」技術の一つとしてV2H対応DC普通充電器「Power Manager」とV2L※3対応可搬型外部給電器「Power Exporter 9000」を展示

Hondaの「つながる」技術の一つとしてV2H対応DC普通充電器「Power Manager」とV2L※3対応可搬型外部給電器「Power Exporter 9000」を展示

クルマの走行情報と地震などの災害情報を連動させることで減災を図っていくHondaの取り組みを紹介

クルマの走行情報と地震などの災害情報を連動させることで減災を図っていくHondaの取り組みを紹介


  • ※1 V2X=Vehicle to X:「クルマ」と「クルマ、人、道路インフラなど」をつなぐ通信ネットワーク
  • ※2 V2H=Vehicle to Home:電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)など電動モビリティの電力を取り出し、家庭に供給すること
  • ※3 V2L=Vehicle to Load:電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)など電動モビリティの電力を取り出し、公共施設などへ給電すること

地域を活性化させ、ともに発展していきたい。地元、九州のHonda熊本製作所でつくられた製品を展示。

会場1Fの入場ゲート正面。ご来場された方が必ず目にするこの場所には、地元Honda熊本製作所でつくられた二輪車が展示されました。なかでも注目を集めたのは、道路インフラと車両の位置・速度データなどを相互に通信して運転者に有益な情報を提供する、C-ITS※4技術が組み込まれた日本初公開の「CRF1000L C-ITSコンセプト」。「将来的にはディスプレイを大きくし、ナビゲーション機能との統合ができればと考えています。普段はナビとして使い、緊急時にはライダーへの注意を喚起することで、バイクをもっと快適・安心に楽しめる乗り物になれるはず」と、(株)本田技術研究所 二輪R&Dセンター 主任研究員 丸山一幸が語るこの技術が実用化されれば、二輪車にとって大きなダメージとなりがちな右直事故、左折巻き込み、出会い頭などの危険をライダーに伝え、未然にアクシデントを防ぐことが可能になるといいます。さらに、2013年・2014年のMotoGPシーズンにおいて2連覇を達成した競技専用マシンRC213Vをベースに一般公道走行を可能にした「RC213V-S」や、Hondaが独自開発した高出力モーターと着脱可能なバッテリー(Honda Mobile Power Pack)を搭載した電動スクーター「PCXELECTRIC」にも多くの人が関心を寄せていました。またブース内のディスプレイでは、二輪車生産のグローバル拠点として、九州地域の経済活動においても重要な役割を担うHonda熊本製作所の生産活動を紹介。地元で暮らす人々と強く結びつき、地域とともにさらなる発展を目指すHonda熊本製作所の考えをアピールした展示となりました。

※4 C-ITS=Cooperative Intelligent Transport Systems:混合交通の中では見落とされがちな二輪車にも、安全面での大きなメリットをもたらすと期待されている協調運転支援システム

 

入場ゲート正面には、Honda熊本製作所で生産される二輪車を展示

入場ゲート正面には、Honda熊本製作所で生産される二輪車を展示

 

「CRF1000L C-ITSコンセプト」についてコメントする(株)本田技術研究所 二輪R&Dセンター 主任研究員 丸山一幸

「CRF1000L C-ITSコンセプト」についてコメントする(株)本田技術研究所 二輪R&Dセンター 主任研究員 丸山一幸

 

ディスプレイには事故や渋滞など普段に役立つ情報から、前方車両の急ブレーキや交差点で他車両との危険が予測される場合など、14種の情報を表示

ディスプレイには事故や渋滞など普段に役立つ情報から、前方車両の急ブレーキや交差点で他車両との危険が予測される場合など、14種の情報を表示

 

「多くの方が気軽に選べるPCXというモデルを通して、EVが特別なものでなく、世界中の人々が普通に使える電動コミューターであるということを伝えていきたい」と語る(株)本田技術研究所 二輪R&Dセンター 主任研究員 三ツ川誠

「多くの方が気軽に選べるPCXというモデルを通して、EVが特別なものでなく、世界中の人々が普通に使える電動コミューターであるということを伝えていきたい」と語る(株)本田技術研究所 二輪R&Dセンター 主任研究員 三ツ川誠


市販車によるデモンストレーション走行で、信号情報を活かした運転支援機能を体験。

屋外会場では、ご来場いただいた方に安全運転支援システムを体感していただけるデモンストレーション走行を実施。Hondaは、市販車として世界で初めて※5 信号情報活用運転支援システム(TSPS※6)に対応したアコードを用いて、無駄な加速や急な減速を抑えた安全で円滑な走りを同乗体験していただきました。
「運転するクルマが信号を通過できるかどうか分かれば、急ブレーキや無駄にアクセルを踏むことが減ります。そうすれば、もっと燃費は良くなるはず。また街を走るクルマの多くにこの技術が採用されれば、交差点での事故も減るかもしれません」。信号情報活用運転支援システムの可能性について語った(株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 研究員 伊澤将隆が、最初の参加者を車内へご案内してデモンストレーション走行は開始。走行初日はあいにくの天候で視界も悪かったのですが、青信号でクルマが交差点を通過できる場合に推奨速度を表示する信号通過支援表示などにより、アコードはスムーズに走行。お乗りいただいた方々には、その安心感や快適さが十分に伝わったことでしょう。

※5 高度化光ビーコンを活用するシステムとして(2016年5月現在 Honda調べ)
※6 TSPS=Traffic Signal Prediction Systems:光ビーコンから取得した信号情報を用いて、信号交差点を円滑に通行するための運転を支援するシステム

 

Honda Cars福岡の試乗車を使って体験走行を実施。助手席には(株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 研究員 伊澤将隆(写真右)が乗り、信号情報活用運転支援システムについての解説も行われた

Honda Cars福岡の試乗車を使って体験走行を実施。助手席には(株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 研究員 伊澤将隆(写真右)が乗り、信号情報活用運転支援システムについての解説も行われた

 

道路上に設置された高度化光ビーコンを介して車載機が受信し、交差点に差しかかる際の信号の状態を予測。車速の維持や減速など、クルマを円滑に走らせるための情報をマルチインフォメーション・ディスプレイに表示してドライバーに提供する

道路上に設置された高度化光ビーコンを介して車載機が受信し、交差点に差しかかる際の信号の状態を予測。車速の維持や減速など、クルマを円滑に走らせるための情報をマルチインフォメーション・ディスプレイに表示してドライバーに提供する

〈信号情報活用運転支援システムの作動イメージ〉

行く先にある交通信号の情報を取得し、ドライバーに伝えることで、よりスムーズで燃費効率に優れる運転をサポート