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2013年4月22日(月)

積水ハウスとHondaがスマートハウス分野で協力関係を構築
−共同でロボティクス技術を活用した豊かな住まいの創造を目指す−

積水ハウス株式会社(本社:大阪市北区 社長:阿部俊則 以下、積水ハウス)と本田技研工業株式会社(本社:東京都港区 社長:伊東孝紳 以下、Honda)は、高齢社会を迎えた日本において、人々が生涯を通じて自宅で豊かな生活を送れるような住まいの機能を創造していくために、パーソナルモビリティー「UNI-CUB」や「歩行アシスト」などのヒューマノイドロボット研究から生まれたロボティクス技術の住宅内における可能性を共同で検証していきます。

積水ハウスは、誰もが「いつもいまが快適」と感じながら暮らせる住環境の創造を目指す「生涯住宅思想」のもと、40年近く人間工学や生活工学に基づいたユニバーサルデザイン(UD)研究を行っています。1990年に開設した研究開発の拠点である「総合住宅研究所」(京都府木津川市)は、最先端の技術を開発する研究者とお客様をはじめとする一般生活者が、ともに住まいのあり方を考える開かれた施設です。また、スマートハウスやスマートタウンの開発にも業界に先駆けて取り組み、数多くの実績を積み上げてまいりました。

Hondaは、「技術は人のために」という創業の精神のもと、新しい製品の創造や技術の進化にチャレンジしており、1986年に設立した株式会社本田技術研究所「基礎技術研究センター」(埼玉県和光市)では、人の役に立ち、人間社会の生活を豊かにするという夢の実現に向けて、「ASIMO」に代表されるロボティクス研究を進めています。その研究の応用として、脚力が低下した人の歩行をサポートする「リズム歩行アシスト」、体重の一部を機器が支えることで脚にかかる負担を低減する「体重支持型歩行アシスト」、前後左右や斜めへの自由自在な動きをコンパクトな一輪車スタイルで実現した「U3-X」や「UNI-CUB」などを開発してきました。

UD研究によるノウハウやスマートハウス、スマートタウンに関する実績を有する積水ハウスと、ロボティクス研究を行ってきたHondaとの共同研究では、ロボティクス技術を住宅内でストレスなく活用することについて検証していきます。この研究は、積水ハウスが「グランフロント大阪」の「ナレッジキャピタル」内に開設する「SUMUFUMULAB(住ムフムラボ)※1」や総合住宅研究所において推進していきます。そこでは、「UNI-CUB」や「体重支持型歩行アシスト」などのロボティクス技術を居住空間でどのように活かせるか、検証し評価していきます。その成果を定期的に発信しながら、両社の「共創」により、ロボティクス技術の住宅内での実用化に向けたプロセスの加速を目指します。

両社は人の暮らしを豊かにするという共通理念のもと、双方の強みを生かした豊かなスマートハウスの実現に向けて、エネルギーの地産地消への取り組みも行い、生涯を通じて暮らしを支える住まいの新たな機能を創造していきます。今後はロボティクス技術を用いた新築・既築住宅における歩行などの動作支援を主としたQOL※2の向上を目指し、スマートコミュニティーにおける生活者の安心と、快適な移動と生活を実現する技術実証や協業ビジネスモデルの確立を目指していきます。

※1:4月26日、積水ハウスがJR大阪駅北地区「うめきた」の「グランフロント大阪」に開設する情報発信・研究開発拠点。業界初のオープンイノベーション拠点と位置付けている
※2:QOL(Quality of Life クオリティー・オブ・ライフ):人がどれだけ人間らしい生活を送り、物理的のみならず、精神的な豊かさや幸福を感じているかを尺度としてとらえる考え方