お散歩気分で楽しもう!
子どもが喜ぶトレッキング

家族でトレッキングを楽しんでいる写真 家族でトレッキングを楽しんでいる写真

体験レポート02トレッキングはおいしい遊び!

山頂に到着! 大パノラマの絶景に感動
金時山から富士山が見えた…

山頂が近づくと、大きな岩がゴロゴロの少し急な斜面も登場。大丈夫かな…と、心配そうなお父さんですが、子どもたちは両手両足で岩をひょいひょいクリア。そんな姿にお母さんも嬉しそう。

山頂から降りてくる人たちも、すれ違うたびに、「もうちょっとだよ! がんばってね」、「ボクたち、すごいねぇ!」と、励ましてくれます。ここまで来れば遼太郎くんや香凛ちゃんだって、さすがに疲れてるはずなのに、そんな応援をもらって急にスピードアップ。「ああいう触れ合いってすごくうれしいですね」とお父さん。こんなところにもトレッキングの魅力があるのかも。

神社を出発して約2時間。茂みの間から頂上が見えてきました。
「あそこだ!」と子どもたちも最後のひと頑張り。
ぱーっと明るくなって、賑やかな人の声が聞こえたと思ったら、青く広がる空と澄んだ風。そこが金時山の頂上でした。
すごい人の数で、思い思いにお弁当を広げたり、お茶を飲んだり…と楽しそう。

山頂に到着。ちょっと雲が掛かってたけど、富士山がはっきり見えて、みんな大喜び!

自家製空き缶ストーブで親子ランチ
お湯を注ぐだけで、4種類の混ぜご飯が登場

自然の中でこそ、美味しいご飯を食べたいもの。でも、調理の時間はあまり取れないし、そもそも道具だって限られてしまいます…。
そんな時におすすめなのが、「お湯を注ぐだけでできちゃう」簡単山ご飯。

お父さんがいそいそと取り出したのは、4つの袋に詰まった色とりどりの乾燥食品。
これって…ナニ?
「これはね、アルファ米っていうんだ。袋のままお湯を注ぐだけで、ホカホカ炊きたてのご飯になるんだよ」と、お父さん。

これなら軽くて持ち運びも簡単! 市販品ももちろんありますが、今回はお父さんが配合した、とっておきレシピ。といっても、アルファ米に調味料や乾燥具材を加えただけなんですけど…。

4種類の激ウマ混ぜご飯の登場! 山の頂上でこんなおいしいお昼を楽しめるなんて!
(左上)梅ご飯、(右上)マイタケご飯、(左下)磯と高野豆腐ご飯、(右下)カレーご飯

山ご飯のつくり方

山ご飯の入った袋に、お湯を注ぐだけ。一応コツとしては、お湯の分量をきちっと計ることと、調味料が混ざるように揉むくらい。あとはおよそ10分待つのみ

今回用意した山ご飯は、お父さんが自分で配合して持参。密封できる袋にアルファ米のほか、粉末調味料や乾燥具材を入れた物。もちろん市販品もあるので、そちらを利用するのもアリ

お父さんの自家製アルコールストーブで、お湯を沸かしてみました。遼太郎くんも興味津々

これは絶品!外遊びスイーツ
疲れた体は、おしるこで回復!

この日は、もうひとつサプライズが…。ご飯を食べ終えたみんなに、お父さんが
「じゃぁ、最後にもうひとつご褒美だよ!」
取り出したのはインスタントのおしることお餅でした。

はじめは不思議そうに眺めていた遼太郎くんも、ひと口食べて笑顔でいっぱいに。
やさしい甘さが全身にゆっくりと広がっていきます。ちょっと冷えてきた山頂の風も、このスイーツで怖いものなし。

お湯だけでフワフワに戻るお餅を添えたのはお父さんのアイデア。
山のてっぺんで、フワフワのお餅を食べられるなんて…。

簡単!山頂スイーツ!

これがインスタントのおしるこ

最中のような皮を割って…

中の粉末にお湯を注ぎます

割った皮を砕いて浮かべれば完成!

インスタントの餅を入れるとさらにGOOD!

下り道はゆっくり気をつけて
さぁ、ゴールに向けてもうひと頑張り!

たっぷり休んで、疲れも回復。おいしいご飯とスイーツを楽しんだら、登ってきた道を戻ります。でも、下りは油断禁物。

「下り坂は、勢いがついちゃうし、登りで脚も疲れているから、慎重にしないとね」とお父さんが子どもたちに注意します。
でも、子どもたちははしゃぎながら、岩があると飛び降りたりして…。
「だめっ! 絶対に飛んじゃだめだよ!」
その度に大きな声が響きました。

…すると、とうとう遼太郎くんが転んじゃいました。ちょっと背中を打ったみたい。でも、グっとこらえて再び前進。お兄さんだから、香凛ちゃんの前では泣き顔は見せられないもんね。

やがて、神社が見えてきました。9時にスタートして、到着は16時。みんな笑顔でゴールイン!

みんな無事でゴールです。ああ、楽しかった!

締めは温泉でのんびり。
疲れも取れて、ゆ~ったりしちゃいました!

「さ~て、これから最後のご褒美だよ」
お父さんさんがみんなを案内したのは、温泉旅館。立ち寄り湯で1日の疲れを取って、冷えた体を温めようというお父さんのやさしい心遣いというワケ。
「釣りの帰りに寄ったことがあって、とってもいいお湯だったんだ」
到着すると、やさしい笑顔で女将さんが登場。
「金時山に登ってきたの? すごいねぇ…」
遼太郎くんと香凛ちゃんは、ちょっと誇らしげな表情。さて、箱根のお湯の感想は?

「体が溶けちゃうねぇ…」と、お母さん。
香凛ちゃんは、まぶたがくっついて、お風呂の中で寝てしまいそう。ホントに気持ちいいね!

家族4人で外遊びを満喫した1日。最後は、こうして温泉で締めくくりました。これも、大切なトレッキングの楽しみですね。

トレッキングを終えて…

菱沼ファミリーの写真

菱沼ファミリーに今日の感想を聞いてみました。
「家族で来てほんとによかったと思います。釣りの時は、誰かが釣れないとがっかりされちゃうけど、トレッキングは、行った人みんな達成感が得られるっていいですね。それと、子どもがとても頑張ってくれたのがうれしかったかな…。今度はほかの山にも行ってみたいですね」とお父さん。

お母さんは「いい運動になりました……(笑)。ダイエットになるかしら?」とのこと。

遼太郎くん、香凛ちゃんもトレッキングを満喫したようす。
「楽しかった! 全然疲れなかったよ。あの大きな岩を支えた棒を外してみたのが楽しかった」
「またみんなで行きたいね!」

今回のステージ

神奈川県金時山(きんときやま)の風景写真

神奈川県金時山(きんときやま)

坂田公時がこの山で育ったという伝説から、この名がある。日本三百名山のひとつで、標高は1213メートルで富士箱根伊豆国立公園の一角。頂上からは、富士山、丹沢、南アルプス、芦ノ湖、仙石原など360度のパノラマを楽しむことができる。登山には、足柄峠・矢倉沢峠・乙女峠からの3コースがある。

山水荘の風景写真

山水荘

箱根七湯のひとつ、大平台温泉郷の温泉旅館。
TEL:0460-82-2162

監修者:
寺澤 英明
(てらさわ ひであき)

1962年生まれ。青森県三沢市出身。中学時代に接した海外のバックパッキング文化に憧れて、重量級ザックを担いで田舎で野宿をしていた。しかし詰め込みすぎたザックが重すぎて挫折。山と疎縁になるも、40歳を境に健康のための山歩きを再開。その時出会ったシンプルなウルトラライトハイキングの道具の面白さに傾倒していまい、今では山より道具な生活を送っている。ブログ「山より道具」の管理人。「ウルトラライトハイキングギア」の著者

※このコンテンツは、2012年4月の情報をもとに作成しております。