キャンプテーブルの
失敗しない選び方!
意外と見落としがちなポイント

アウトドア用品専門店にはいろいろなテーブルが並んでいて、はじめてのキャンプではどれを購入すればいいのか迷ってしまいますよね。そこで今回は、天板のカタチや高さ、素材による使い勝手の違いなど、キャンプテーブル選びで失敗しないためのポイントをご紹介。特徴を知り、目的に適したデザイン・サイズ・構造のテーブルを選べばキャンプが充実していきますよ。

更新日:2023.04.12

天板のカタチと広さ

利用人数から選ぶのが基本!
脚の形状も忘れずに確認を

六角形や八角形の天板もありますが、大半のキャンプ用テーブルが長方形・正方形です。

食器の大きさによりますが、ランチョンマットの標準的なサイズは40〜45×30cm。キャンプ用の食器はコンパクトなものが多いのですが、ひとり分の食器を並べるには幅30~40cm・奥行き20~30cmくらいは必要です。

さらに、ケトルやLEDランタンを置くゆとりを考えればデュオでは60×60cm以上、4人では60×90cm以上、5~6人では60×120cmほどの天板がほしいところ。

天板の広さの目安
・ソロ:30×20cm以上
・デュオ:60×60cm以上
・4人:60×90cm以上
・5〜6人:60×120cm以上

写真は59×90cmの天板です。ふたりで使えばゆったり過ごせますし、少し窮屈ですがサイドに椅子を置いて3〜4人で囲むことも可能です。この場合は取り皿を小ぶりのものにするなど工夫しましょう。

写真のテーブルはフレームが天板より内側にあるためさほど気になりませんが、サイドに座ると姿勢によっては天板の縁に近い位置にあるテーブルの脚が膝にあたってしまいます。

また、高さを変えられるテーブルの中には膝位置にバーがあり、逃げようがないものもあります。サイドも利用する場合はテーブルの脚に干渉せず座れることも確認しましょう。

ファミリーキャンプがメインだけれど、たまにはソロや夫婦ふたりでキャンプを楽しむなら、同じ幅・高さの小ぶりのテーブルを2台用意して、人数によって組み合わせるという手もあります。

こちらは直径85cmの楕円形テーブルです。角がないため奇数人数でも平等にテーブルを囲めるのが特徴。
六角形や八角形など円に近いほど多人数で食卓を囲みやすいデザインと言えます。

天板の高さ

現在の主流はロースタイル

開放的なタープではなく、ツールームやシェルターをリビングとするキャンパーが増えたこともあり、室内が広く見えるロースタイルが人気です。

天板の高さは45〜50cmといったところ。ただし、足が天板の下に入らないので思ったよりも場所が必要。チェアをコンパクトなものにするなど工夫が必要です。

90年代に主流だったのは高さ70〜75cm。ディレクターズチェアと相性がよく、座ったときに足が天板の下に入るので食事にぴったりです。

調理用と食事用のテーブルは分けた方が効率的

家庭用のキッチンの高さは80〜90cmが主流で、「身長÷2+5cm」が作業しやすい高さの目安と言われています。

これはキャンプでも同様。天板の高さが80〜90cmほどのキッチンテーブルがあると、包丁とまな板を使う際にも腰をかがめなくてすみ、調理が断然楽になります。最近のキッチンテーブルは高さを変えられるものもあるので、自分にあった高さを選びやすくなっています。
また、調理用と食事用のテーブルを分ける方が効率がよいので、料理に凝りたい人はキッチンテーブルを取り入れるとキャンプの満足度が高まります。

1〜3人のキャンプで、食材の量が少なく、膝にまな板を載せて作業をするなら座ったままでも十分。この場合、チェアを囲むようにローテーブルを並べると、手を伸ばすことなく調理器具を手に取れるので便利です。

天板の素材

天板の素材は木や竹などの天然素材、表面にコーティングなどが施された化粧合板、アルミや鉄などの金属製の主に3つ。素材によって耐熱性や軽さ、メンテナンス性が異なります。

天然素材

木や竹などの天然素材を用いた天板は雰囲気よし。
ただし、重く、水や熱に弱いものが多い傾向
があります。熱々のクッカーを載せないのはもちろん、グラスなどに付着する結露で輪染みができることも。

天板に熱い鍋やガスランタンを置く場合は、鍋敷きやコースターを使うほか、小型の金属製テーブルを併用するという手があります。小型テーブルを併用すると、小型テーブルの下に小物を置ける点も便利です。

化粧合板

プリント紙化粧合板の天板も耐熱性はありませんが、結露による輪染みができにくく、竹製や木製天板よりも軽いのが特徴。安価ですし扱いやすさはピカイチと言えます。

金属製

アルミや鉄などの金属製天板であれば比較的熱に強く、少しくらい熱い鍋を載せても大丈夫。

焚き火のそばで使いやすいという特徴もあります。
ただし、アルミ天板は軽いけれどもへこみやすく、鉄製は重くて場合によっては錆が生じます。

天然素材と金属製のテーブルを並べてメインのテーブルに。これなら鍋敷きなしでも熱い鍋を置く場所が生まれますし、焚き火時間には金属製テーブルだけを持ち出すという使い方もできます。

その他のチェックポイント

可動部の耐久性

キャンプ用のテーブルはそうそう壊れるものではありませんが、ローテーブルを蹴飛ばす、子どもが天板によじ登ろうとして倒すなんてことがありますし、可動部の金具が貧弱でゆがむことも。

購入時にはぐらつきがないかを確認し、使用後は定期的に潤滑油をふきつけつつ状態をチェックしましょう。フレームを差し込むような組み立て方の場合は、きちんと奥まで差し込めるか、抜けにくいかも確認しておきたいポイントです。

チェアとの収納を考える

天板をパタンとたたむ折りたたみ式テーブルや天板と足プレートを組み合わせる組み立て式、くるくる丸めるロールテーブルなどいろいろなスタイルがありますが、収納時の形状は薄く収納できるタイプと筒状になるタイプの2つです。

薄く収納できるタイプ

筒状になるタイプ

どちらを選んでもいいのですが、収納時にチェアと似た形状であるとクルマへの収納が楽になります。

こちらはベンチとテーブルがセットになったもの。

収納時はベンチの座面の間にテーブルを収納できるようになっており、

ひとつにまとめて持ち運ぶことができます。省スペースを目指すならこのようなセットを選ぶのも手です。

アウトドア用品専門店にはいろいろなテーブルが並んでいて、初心者はどれを手にすればいいのか迷ってしまいます。
テーブルの種類と特徴を押さえたうえで、自分はどんなキャンプをしたいのかをイメージできればずいぶん絞れますし、ショップのスタッフに相談することでよりよいテーブルが見つかります。
それに、今持っているテーブルがしっくりこないものであっても、性質を知れば思わぬ使いみちを発見することもありますよ。

取材協力:キャプテンスタッグ https://www.captainstag.net/products/UC-588.html
※このコンテンツは、2023年04月の情報をもとに作成しております。