虫除けにも使える!
ランタンを上手に使いこなそう!

いよいよアウトドアシーズン本番!キャンプやBBQ など、 日没後の外遊びも増えるようになりますね。そんな時、欠かせないのがランタン。今回は、その使い方にひと工夫加えてみました。

更新日:2012.08.06

最近のランタン事情

キャンプに限らず、夜の野外レジャーを楽しもうと思えば、照明器具が不可欠。バンガローやログハウスが拠点でも、昆虫採集や散歩程度なら懐中電灯で構いませんが、BBQなどを楽しもうと思ったら、不充分かもしれません。

キャンプで使われる照明の代表的なものはランタンで、ボディー下部に電池や燃料タンクを持ち、支柱で支えられた傘との間に、発光部分を持っているタイプがほとんど。
以前は、灯油やアルコール系燃料を使うものもありましたが、最近はホワイトガソリンやガスカートリッジ式が主流になっています。

ランタンは夜のキャンプの主役。これはホワイトガソリンを使うタイプ

また、家庭用照明具と同じようにLEDタイプの人気が上昇中。電池を使うのでテント内などでも安心で、燃料の危険性や発熱量が少ないことから子ども連れでも安心です。ちなみに、ホワイトガソリンやガスカートリッジは、排気などの問題もあるのでテント内での使用を避けましょう。
緊急時の光源としてもランタンの需要は高まっているので、1台用意しておいて損はないですよ。

LEDという選択肢

ランタンの光源、燃料が各種あることは前記のとおり。では、どんな特徴があるでしょうか。
まず、これまで一般的だったホワイトガソリンとガスカートリッジ。

ホワイトガソリンのメリットは、燃料費が安いことや気温が低くても機能が維持できること。シンプルな設計のものが多く修理が簡単で、長く使えるのもうれしい。

ホワイトガソリンもガスカートリッジも、このマントルと呼ばれる袋のようなものを焼いて灰のようにしたものが発光体になる

その一方で、デメリットも……。ガソリンを気化するためには、他のタイプでは不要なポンピングという着火前の加圧作業が欠かせません。また、本体が大きく、重くなる傾向がありますが、これは裏を返せば丈夫ということにもなっています。

ガスカートリッジは操作が容易。着火や消火も簡単で、初心者にもオススメ。ホワイトガソリンタイプに比べ小型軽量なのもグッド! でも、カートリッジがかさ張ってしまい、燃料代も高めで、冬など寒い時期には機能が低下するというデメリットも……。

電池式のLEDは、何よりも扱いが簡単なのが魅力で、点灯もスイッチでワンタッチ。ホワイトガソリンやガスカートリッジでは、マントルという袋状の繊維を灰のように空焼きした非常に脆い発光体を使うので、ちょっとした振動で崩れてしまうことも珍しくないのですが、LEDはその心配が皆無です。

LEDランタンの登場は夜のアウトドアを一変させた。これはクアッドLEDランタンで、発光部分が4つに分かれ、外して個別のハンディランプとして使うこともできる

もちろん、電池式ランタンは以前から市販されていましたが、持続時間が短かいのがネックでした。LEDは消費電力が小さいので、その点も飛躍的に向上。もちろん充電可能なニッケル電池を採用したものも登場しています。

また、デザインや設計の自由度が大きいので、さまざまなタイプ、機能から選ぶことができるのも魅力。でも、明るさに関していえば、広範囲を照らすのには向かず、卓上やテント内などで威力を発揮します。

ランタンの光をコントロール

そんなランタンも、使い方一つでキャンプの夜がぐっと快適に!

たとえば、ランタンをつけるとたくさんの虫が集まってきて、女性の中には、これが理由で山間のキャンプを敬遠する人もいるほど。カブトムシやクワガタなど人気の昆虫なら子どもも歓迎だけど、蚊、蛾や羽虫など迷惑な虫たちが大挙して寄ってくるのはちょっと……。

とはいえ、夕食の時、テーブルが暗くては困るし、料理に虫が落ちてくるのも避けたいもの。そんな時は、ランタンをふたつ用意し、明るさに差をつけてみましょう。つまり、光の強いほうに虫を集めてしまおうというわけ。

テーブル上のランタンは弱めに調整し、ちょっと離れた所にランタンスタンドなどを使って強いランタンを設置。こうすると、食卓に集まってくる虫をかなり減らすことができます。
テーブル上にはLEDタイプを、離れたところにはガスカートリッジやホワイトガソリンタイプを選ぶといいでしょう。

ガラス製のグローブ。これを黄色系のものに変えると集まってくる虫を減らすことができる

また、光の色を変えるのも効果的。黄色系の光には虫が集まりにくいと言われています。グローブと呼ばれるカバーは、通常は透明なガラスですが、オレンジやイエローのタイプも販売されており、簡単に交換できます。

照らしたい所だけを明るく!

ランタンを使うにあたり、隣接している他のテントへの気遣いは基本マナー。家族や友達であっても就寝時間が違えば、テントは暗く、タープは明るくしておきたいですね。

ランタンは、年々選択肢が広がっています。シーンや目的に合わせてスマートに使いこなしましょう。

そんな時は、ランタンリフレクターと呼ばれている反射板が便利。グローブに沿うような曲面を持った金属板や、上部に傘のように被せるタイプがあります。
他にも、台所用の天ぷらガードを立てたり、アルミホイールを何枚か重ねてグローブに合わせて成形すれば同じ効果を得られます。

また、テーブルを1台のランタンだけで照らそうとすると、どうしても手元に影ができてしまい、目が疲れますが、複数のランタンを、影を打ち消し合うようにアレンジするとぐっと快適に!

※このコンテンツは、2012年7月の情報をもとに作成しております。