普段着はNG
【はじめてのトレッキング】トレッキングの服装・装備

更新日:2012.05.10

子どもを伴った低山で、多くのファンでにぎわうような状況であれば、高性能な登山用品がゼッタイに必要というわけではありません。大切なのは、まずは楽しんでみること。最近は天気予報も精度が上がっているので上手に活かしましょう。
とはいえ、まったくの普段着でいいというわけではありません。Tシャツ1枚で山に向かって遭難…などというニュースを時々耳にしますが、自然を甘く見てはいけません。

衣類

コットンの衣類は基本NG。特に下着は、速乾性の化学繊維がオススメ。コットンやレイヨンは吸汗性に優れているものの、乾きにくいので風が当たると急速に体温が奪われます。最近では、大手の量販ブランドでも速乾性の高機能衣料を安価で販売しており、ライトなトレッキングなら充分です。

登山靴でなくても構いませんが靴ひもがしっかりと締められるものを

登山靴でなくても構いませんが靴ひもがしっかりと締められるものを。つま先に余裕がないと下り坂で指先を傷めてしまいます

本格的な登山靴でなくても、靴ひもをきちんと締められるスニーカーであれば使えます。ただ、サイズには気を遣いましょう。足先に余裕がないと下り坂でつま先を傷めてしまいます。厚手のウールソックスと合わせると足の保護にもなるので、普段よりもワンサイズ大きめを用意したいところ。とはいえ、大き過ぎるとかかとの皮がむけたり、マメができます。そして、新品の硬い靴よりも、履き慣れて足に慣れたものがよく、靴底がすり減ったものは避けましょう。

雨具

山の天気は変わりやすいもの。雨具は必ず用意しましょう。コンビニなどに置いてあるビニールなどでできた簡易な物は、水蒸気を通さないので蒸れてしまいます。そのため、長時間歩くトレッキングには向きません。オススメなのは、登山用品店やスポーツ店などで売られている、防水透湿素材を使ったタイプです。ちなみに雨具は雨が降っていなくても、体温を奪われないためのウインドブレイカ―として重宝します。

リュックサック

低山日帰りコースなら、荷物の量も少ないので、普段使いのデイパック程度で結構です。防水性に不安があればビニール袋をインナーとして使いましょう。

荷物のパッキング方法

基本は使用頻度と使う順番

日帰りを前提にすると、デイパックがオススメ。
パッキングの基本は使う頻度と順番です。重いものは体の近く、肩に近い場所に配置するのがコツ。タオルは、取り出しやすいようにザックの外ポケット、着替えは、ザックの底でいいでしょう。これらはザックを置くときの衝撃緩衝にも役立ちます。雨具はすぐに取り出せるよう、ザックの上のほうへ。鍋など固い物は背中に接すると痛いので直接当たらない場所、ザックの中ほど。岩などに当たると破損や変形するので、衣類などで包むといいですね。トイレキットや救急用品など小物類はひとまとめにして袋に入れておきましょう。
防水にはザックカバーが一般的ですが、ビニール袋をザックの内側に広げて荷物を詰める方法もあります。ザックは濡れますが荷物を濡れから確実に守ることができます。また、汗で中の衣類が濡れることも防ぐこともできます。

日帰りならデイパック程度のリュックサックでも充分対応できます

日帰りならデイパック程度のリュックサックでも充分対応できます

パッキングの基本は取り出す順番や使う頻度です

パッキングの基本は取り出す順番や使う頻度です

パッキングの例

食事

温かい食事や飲み物は、エネルギー補給だけではなく、疲れも癒してくれます。体温維持にも役立つのでトレッキングでは大切。しかし、調理をするには、食材や水だけでなく、熱源のストーブや鍋釜などの用意が必要な場合もあり、それを考えるとちょっと億劫に…。そこでオススメしたいのが、湯を沸かすだけで済むフリーズドライ食品やアルファ米という乾燥ご飯。最近では、味覚的にもかなり満足できるモノが増えました。

湯沸かし道具としては登山用のガスストーブが手軽ですが、重量がかさみ価格もそれなりです。最近では空き缶を工作したアルコールストーブも注目されていますし、少量の湯で済むなら固形燃料が安全で手軽です。湯沸かしだけなら、鍋釜の代わりに小さな薬缶が便利です。

お赤飯と麻婆茄子の山頂定食

(1)市販のフリーズドライを上手に利用しましょう。これは麻婆茄子

(2)アルファ米のお赤飯も好評です

(3)このふたつを組み合わせると…お赤飯と麻婆茄子の山頂定食の完成! おいしそうでしょ?