Hondaは、「歩行アシスト」の実用性の検証を目的に、歩行リハビリテーションに取り組む病院を対象に、モニター使用として歩行アシスト100台^※を有償で貸し出します。

　Hondaは、より多くの人に移動する喜びを提案するために1999年から歩行アシストの研究を開始。ASIMOと同様に、人の歩行研究の蓄積をベースに開発した協調制御技術を採用し、歩行時の股関節角度センサーの情報をもとに制御コンピューターがモーターを駆動することで、左右の足の振りだしと蹴りだしのタイミングの対称性を改善するとともに、歩幅の拡大を促し、より楽な歩行を可能としました。
　また、Honda独自開発の薄型モーターと制御システムや、シンプルなベルト着用式の採用などにより、小型化と総重量を2.6kg以下に軽量化することで、装着時の負担を軽減するとともにさまざまな体格の方にお使いいただくことができます。

当初より、医療法人や企業、研究機関と共に歩行アシストの研究を始め、歩行訓練者や理学療法士、医師および研究者から、歩行訓練者のリハビリテーションにおける歩行アシストの有効性や適合性について一定の効果を認めるフィードバックを得ました。

　これまでは、7つの病院において、歩行アシストを用いたリハビリテーションの共同研究を行ってまいりましたが、今回は広くモニターを募り、100台を貸し出すことで、実務の現場からさまざまな意見を集約し、さらなる製品の使いやすさや機能の強化を図っていきます。

　Hondaは“技術は人のために”という創業の精神に基づき、人に役立つ製品の実用化に向けて積極的に取り組んでいきます。

・Hondaが歩行アシスト研究開始

・東京工業大学 三宅美博教授の研究成果である「リズム音刺激による歩行の相互引き込み作用」をベースに歩行アシストの研究を開始

・東京都老人総合研究所 鈴木隆雄主任研究員と「高齢者に対する歩行アシストロボットの効果検証」の研究を開始

・医療法人 真正会 霞ヶ関南病院（埼玉県川越市）と共同研究を開始

・下記の5団体と共同研究を開始
　Rehabilitation Institute of Chicago（米国シカゴ）
　社団法人是真会 長崎リハビリテーション病院（長崎県長崎市）
　医療法人社団源守会 会田記念リハビリテーション病院（茨城県守谷市）
　医療法人社団朋和会 西広島リハビリテーション病院（広島県広島市）
　医療法人社団三成会 南東北春日リハビリテーション病院（福島県須賀川市）

・下記の2団体と共同研究を開始
　京都大学大学院医学研究科
　財団法人 厚生年金事業振興団 湯布院厚生年金病院（大分県由布市）
・独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）の「生活支援ロボット実用化プロジェクト」に参画

・独立行政法人 国立長寿医療研究センターが行う「介護予防の効果検証プログラム」に参画