ニュースリリース

2010年07月20日ニュースリリース

次世代パーソナルモビリティの実証実験を熊本県・埼玉県にて年内に開始

 Hondaは、熊本県・埼玉県と共同で、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車、電動二輪車、電動カートなど、次世代の電動パーソナルモビリティを用いた社会実証実験を2010年内に開始します。

次世代パーソナルモビリティ実証実験コンセプト図

次世代パーソナルモビリティ実証実験コンセプト図

 今回の実証実験は、自治体と共同で実際の都市交通環境下において、二輪車・四輪車・汎用製品の電動化技術や、情報通信技術、太陽光発電によるエネルギー供給設備などを用いて、Hondaならではの総合的なアプローチによって、以下の効果検証や検討を行います。

  • 1.EVやプラグインハイブリッド車、電動二輪車、電動カートなど、電動化技術を用いた次世代パーソナルモビリティと、太陽光発電などの持続可能なエネルギー活用による、将来の低炭素化社会の実現に向けた効果検証。
  • 2.地域社会における生活者の生活の質(QOL)向上に貢献できる「将来のパーソナルモビリティのあり方」と都市交通システムの将来像の検討。

 今回は、生産工場などのHonda事業所があり、以前より様々な協力関係を築いている熊本県や埼玉県と、それぞれ共同で実験に取り組むことで、より効果的な検証と両地域へのさらなる貢献を目指していきます。

 なお、この実証実験は、日本に続いて、四輪車を中心に米国など海外での展開も予定しています。米国では、「Advanced Technology Demonstration Program(先進技術実証プログラム)」として、EVとプラグインハイブリッド車の実証実験を、スタンフォード大学、グーグル、カリフォルニア州トーランス市とそれぞれ共同で、2010年末より順次開始します。

  • QOL(Quality of Life クオリティー オブ ライフ):人がどれだけ人間らしい生活を送り、物理的のみならず、精神的な豊かさや幸福を感じているかを尺度としてとらえる考え方。

実証実験の概要

熊本県での実証実験

電動化技術と情報通信技術を活用した低炭素モビリティ社会の実現、および高齢化社会における生活者のQOL向上の効果を検証します。これに先立ち、熊本県とHondaで「次世代パーソナルモビリティの実証実験に関する包括協定」を締結する予定です。

  • EVやプラグインハイブリッド車の実験車両、電動二輪車「EV-neo」を用い、県内におけるモビリティの低炭素化の効果を検証します。
  • 電動カート「モンパル ML200」の位置情報や走行情報をモニタリングし、高齢化社会における生活者のQOL、特に生活と健康の質向上への寄与を検証します。
  • ホンダソルテック製の薄膜太陽電池を用いた充電設備を設置・活用し、エネルギー供給の段階から低炭素化を実現するシステムの効果を検証します。

埼玉県での実証実験

電動化技術と情報通信技術を活用した、将来の低炭素モビリティ社会実現に向けた効果検証を行います。これは2009年3月に埼玉県とHondaで締結した「環境分野における協力に関する協定」に基づき実施します。

  • EVやプラグインハイブリッド車の実験車両、電動二輪車「EV-neo」を用い、県内におけるモビリティの低炭素化の効果を検証します。
  • 「EV-neo」を用い、エネルギー利用の高効率化や、業務用途での効率向上についての効果検証を行います。
  • 四輪車向けに展開しているHonda独自の双方向情報ネットワークサービス「インターナビ・プレミアムクラブ」の機能を活用し、EVやプラグインハイブリッド車の充電に関する情報やエコ運転サポート情報を提供します。