Hondaは、体重の一部を機器が支えることで、歩行や階段昇降、中腰などの際、脚にかかる負担を軽減する「体重支持型歩行アシスト」の試作機を公開した。今後は、実際の使用環境での有効性を検証していく。
「体重支持型歩行アシスト」は、使用者※の体重の一部を機器が支えることで、脚の筋肉と関節(股関節、ひざ関節、足首関節)の負担を軽減する。機器はシートとフレーム、靴で構成されるシンプルな構造となっており、靴を履き、シートを持ち上げるだけで、手軽に装着することができる。また、Honda独自の、人の重心方向へアシスト力を向かわせる機構と、脚の動きに合わせたアシスト力の制御により、様々な動作・姿勢での自然なアシストを可能とした。
Hondaは、より多くの人に移動する喜びを提案するため、1999年から「歩行アシスト」の研究を開始。ASIMOに代表される人の歩行研究から得られた知見を基に、機器の研究を進めてきた。今月より、「体重支持型歩行アシスト」の試作機を用い、埼玉製作所(埼玉県狭山市)で、機器の有効性を検証していく。
なお、「体重支持型歩行アシスト」など一連の歩行アシストの研究は、株式会社本田技術研究所基礎技術研究センター(埼玉県和光市)で行っている。
※自力での歩行が可能な人
6.5kg(靴、バッテリー含む)
モーター×2
リチウムイオン電池
約2時間(歩行、中腰姿勢など含む)
設定身長に対し±5cmの範囲
例:Mサイズの場合 設定身長 170cm