ニュースリリース

2008年10月07日ニュースリリース

欧州向け二輪車 2009年型モデルを発表

Hondaの英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッド(本社:バークシャー州スラウ、社長:高木 滋)は、2008年10月7日9時00分(日本時間:2008年10月7日16時00分)に以下を発表しましたので、その内容をご案内いたします。

<ご参考>
 ホンダモーターヨーロッパは、欧州向け二輪車の2009年型モデルの発表をドイツ・ケルン市内にて行った。10月8日(水)に開幕する二輪車モーターショー「インターモト(6th International Motorcycle and Scooter Fair)」に出展する。

V4コンセプトモデル

V4コンセプトモデル

 今回Hondaブースは、テーマを“The New Beginnings”とし、その展示の一環として、次世代のモーターサイクルを新たに提案する「V4コンセプトモデル」(試作車)を世界で初めて発表する。来年は、Hondaがロードレース世界選手権に参戦して50年目であり、またその最高峰レースに革新的なV型4気筒エンジンで参戦して30年目という節目の年となる。サーキットで熟成を重ね進化を続けた技術は、市販モデルにも取り入れられ、多くのライダーを魅了してきた。これまで培った先進技術を投入し、Hondaの二輪車において、常に伝統と先進性の象徴であるV型4気筒エンジンを搭載したV4コンセプトモデルは、常識にとらわれない発想と独創的なコンセプトで、新たな喜びを創り出すモーターサイクルとして提案する。
 また、2007年にフルモデルチェンジした600ccのスーパースポーツモデル「CBR600RR」は、その細部をさらに熟成させることで走行性能を向上させ、市販予定車として発表する。安全面においても、Hondaが世界で初めて開発したスーパースポーツモデルに適した先進ブレーキシステムである電子制御式「コンバインドABS」を、CBR600RRおよび上位機種であるCBR1000RRの両モデルに搭載タイプを設定。この電子制御式「コンバインドABS」の採用により、スポーツ走行時においてもコントロール性に優れたブレーキングを実現することで、より一層の安定感を高められるものとしている。
 さらに、世界初の出展となる新型ネイキッドロードスポーツモデル「CBF125」を市販予定車として発表。空冷・単気筒125ccエンジンを搭載。電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)を採用することで、欧州排出ガス基準Euro3を達成するなど高い環境性能を備えている。

※PGM-FI(Programmed Fuel Injection)は、Hondaの登録商標です

V4コンセプトモデル

Hondaは、1977年にロードレース世界選手権への参戦復帰を宣言。2ストロークマシンが全盛であった時代に、あえて4ストローク・DOHC・V型・4気筒エンジンを搭載したNR500を開発し、1979年に参戦を開始した。この独創的なマシンに搭載されたV4エンジンは、楕円(長円形)ピストンを採用し、1気筒につき8バルブと2本のコンロッドを持つ革新的なものであった。以来、V4テクノロジーはサーキットで技術の進化と熟成を重ね、数々のレースで勝利をもたらすと同時に、“V4スポーツモデル”という、これまでにない全く新しいモーターサイクルのあり方を世に提示してきた。
今回のV4コンセプトモデルは、これまでの歴史と伝統を受け継ぎ熟成を重ね、さらなる進化を遂げた最先端技術を採用。常識にとらわれず、新しい領域へと挑み、またお客様の喜びを創り出す新たなモーターサイクルの方向性を創造・提案するコンセプトモデルとしている。

CBR600RR/電子制御式「コンバインドABS」

CBR600RRは、高性能な水冷4ストローク・DOHC・直列4気筒600ccエンジンの細部を熟成させ、走行性能を向上させている。ピストン、シリンダーヘッド、さらにマフラーを見直すことにより、8,000〜12,000回転の中・高回転域でのトルクを向上させている。その結果、コーナリングからの立ち上がり時において、より扱いやすいトルク特性としている。また、エンジン音の静粛性を高めながら、走行性能を向上させる新設計のアンダーカウルを装備。これにより、操縦安定性を損なうことなく、空気抵抗を低減させ、特に高速域での空気流動を効果的にすることで、コーナリング時などでの応答性をより軽快にしている。
また、安全面では、スーパースポーツモデル用に開発した先進のブレーキシステム、電子制御式「コンバインドABS」を搭載。コンバインドブレーキシステム(前・後輪連動ブレーキシステム)とABS(アンチ・ロック・ブレーキシステム)の双方を電子制御することで、より緻密なコントロールを可能としている。スーパースポーツモデル特有の短いホイールベースや軽量な車体では、急制動時に後輪がリフトしやすい傾向にあるが、このシステムは、緻密な制御によって、車体の挙動を安定させながら制動させることを可能としている。これにより、スーパースポーツモデルでもブレーキング時の安心感を高める技術である。
今回のCBR600RRには合計4タイプのカラーリングを設定。スタンダードタイプは、ホワイトを基調とした車体にフロントアッパーカウルとミドルカウルにブラックを施し、アクセントとして鮮やかなブルーを随所にあしらい、限定ロゴを配した特別なカラーリングを設定。その他、特徴的でスポーティーな印象を与えるトリコロール、ブラックの車体色にひと際目を引く鮮やかなグリーンメタリックのストライプを施したデザイン、そしてブラックの車体にレッドのストライプを施したデザインの4色としている。また、電子制御式「コンバインドABS」搭載モデルには、スタンダードタイプ同様、トリコロールに加えブラックにレッドのストライプをデザインしたカラーリングの2色を設定している。

CBR600RR 電子制御式「コンバインドABS」

CBR600RR 電子制御式「コンバインドABS」

CBF125

欧州においては、普通自動車運転免許で排気量125ccまでの二輪車の運転が認められている地域があり、特に都市部では通勤・通学といった日常での有効的な交通手段の一つとして利用されている。
CBF125は、軽量コンパクトな空冷・4ストローク・OHC2バルブ・単気筒125ccエンジンを搭載。電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)を採用することで、さまざまな走行条件に応じ、最適に燃料を供給し、スムーズな走行に加え市街地走行時などにおいても低燃費を実現。欧州排出ガス基準Euro3も達成し、より環境に配慮したモデルとしている。また、ネイキッドロードスポーツバイクとしては、125ccの小排気量でありながら、ボリューム感のある車体に、特徴的な大きなヘッドライトに加えハーフカウルとウインドスクリーンをフロント部に装備。13L容量のフューエルタンクは、ハーフカウルとあいまって張り出しを強調しながら、シートからテールへと流れるように絞られたデザインとしている。足回りは、6本のスポークホイールに17インチのチューブレスタイヤを装着。優れた操縦性と乗り心地を両立させている。このCBF125には、3タイプの車体色を設定。レッドを基調とした車体にブラックのストライプを施したスポーツレッド、精悍なイメージを与えるブラック、そしてスポーティーさを際立てるシルバーの3色を設定している。

CBF125

CBF125