ニュースリリース

2006年09月25日ニュースリリース

次世代のパワープラント技術を公開

 Hondaは、グローバル規模でCO2の排出を低減する取り組みの一環として、次世代パワープラント技術を公開した。

四輪車

新世代ディーゼルエンジン

新開発NOx(窒素酸化物)触媒を採用した新世代ディーゼルエンジンを開発。ガソリン車と同等のNox排出量を求められる米国の排出ガス規制「TierII Bin5」排出レベル(社内値)を達成。3年以内に、米国での販売開始を予定。

燃料電池車

2005年の東京モーターショーに出品した「FCX コンセプト」に新型の小型高効率燃料電池システムを搭載し、走行を公開。このコンセプトをベースとした新型の燃料電池車を2008年に日米で販売開始。

フレキシブル・フューエル・ビークル

ブラジルでのガソリン・エタノール混合燃料に対応するため、エタノール混合比20%から100%まで対応する「フレキシブル・フューエル・ビークル(FFV)」を開発。2006年中にブラジルでFFV車の発売を予定。

ガソリンエンジン進化

Honda独創のVTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)をさらに進化させ、バルブのリフト量、開角、位相の連続可変制御により、高出力化と環境性能を両立する「進化型VTECエンジン」を新開発。世界トップレベルの動的性能を実現しながら、燃費を13%向上する性能を実現。3年以内の販売を計画。

  • 数値はエンジン単体におけるHonda測定値。現行2.4L i-VTECエンジン比

二輪車

可変シリンダーシステム

ハイパーVTEC技術を応用し、3ステージで2気筒から4気筒までのスムーズな燃焼気筒数制御を行い低燃費と高い動的性能を両立するVCM(可変シリンダーシステム)実験車を公開。

超低フリクションエンジン

2プラグ化などで燃焼効率を向上させると共にエンジン内部の機械抵抗を徹底的に低減した、世界最高レベルの低フリクションエンジンを公開。

汎用製品

エンジン知能化

iGXエンジンで開発した、STR-ガバナ(電子制御ガバナ)の適用を拡大。2010年末までにGX中・大型汎用エンジン(GX160以上)、発電機、除雪機に順次採用する。

高膨張比エンジン

吸気/圧縮行程と膨張/排気行程のストロークを変える独創的機構の高膨張比エンジンプロトタイプを公開。

 Hondaは、2006年5月に全世界での製品および生産活動におけるCO2低減目標を業界で初めて公表した。今回のパワープラント技術は、この目標達成に向けて開発している主な技術の方向性を示すものである。また、Hondaでは、バイオ技術を活用したエタノールの製造、太陽光発電、家庭で水素を製造し熱電併給を行うHES(Home Energy Station)の研究なども行っており、エネルギーとパワープラント効率向上の両側面からCO2低減の取り組みを進めている。