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2005年9月2日
先進安全研究車「Honda ASV−3」を完成

 Hondaは、国土交通省が推進しているASV-3プロジェクト(2001年4月〜2006年3月の5ヵ年プロジェクト)のテーマである車両相互情報通信による位置情報提供に加え、カメラやレーダーを用いた接近車両や障害物などの情報提供や、ブレーキやステアリング制御による運転支援技術、さらには事故後の救急システムなど、Honda独自の最新安全技術を搭載した先進安全研究車「Honda ASV-3」を完成した。今後、各要素技術の実用化に向けてさらなる研究開発を進めていく。
*9月2日訂正

 「Honda ASV-3」は、2000年に発表した「Honda ASV-2」をさらに進化させ、カメラを使用した画像解析技術や障害物を発見するレーダー技術に加え、カメラやレーダーではとらえにくい状況を二輪車と四輪車、四輪車と四輪車、また車両と歩行者の相互通信により把握し、運転者に情報提供する。情報提供にあたっては、音声や視覚情報に加え、四輪車ではブレーキ、アクセルペダルの振動やステアリングへトルクを加える体感警報など、運転者に早く、わかりやすく伝える手段を採用している。四輪車では、こういった運転者の認知支援に加え、運転者の回避操作が間に合わない場合に必要に応じてブレーキやステアリングを制御し、事故の未然防止や回避に寄与する技術を採用した。さらに万が一の事故の際に、事故車両の情報を双方向の画像・音声通信によってやり取りし、早期の対処を可能とするシステムも新たに開発した。また、形状や大きさから四輪車に比べて認知されにくい二輪車に関しては、被視認性を向上する新しいデザインコンセプトを脳機能解析を用いて開発した。

 Hondaは、安全を車づくりの最重要課題の一つとして位置づけ、運転者の教育・啓発から、衝突の未然防止をめざす予防安全(アクティブセーフティー)、衝突時の傷害軽減をめざす衝突安全(パッシブセーフティー)、衝突を予測しその被害を軽減するプリクラッシュセーフティーなど、それぞれの分野で積極的に独自の取り組みを進めている。国土交通省の推進するASVプロジェクトには第一期(1991年4月〜1996年3月)より参加し、高速道路運転支援システム、追突軽減ブレーキ、インテリジェント・ナイトビジョンシステムなど複数の先進安全システムを実用化してきた。今回の「Honda ASV-3」は、予防安全とプリクラッシュセーフティーをさらに進化させ、リアルワールドにおける二輪車、四輪車、歩行者すべての安全、「Safety for Everyone」をめざすものである。

 なお、国土交通省が行うASV-3の検証実験(2005年7月4日〜10月28日)に参加し、北海道で行われる予定の公開実験(2005年10月12日〜13日)にも参加を予定している。

Honda ASV-3
Honda ASV-3

―Honda ASV-3の主な技術―

二輪車・四輪車通信技術
<右折対向車情報提供システム>
二輪車と四輪車の間で位置、走行方向、速度などの車両情報を交換。二輪車ではディスプレイの表示とヘルメットからの音声情報でライダーへ接近車両の情報を伝える。四輪車では二輪車の状態をナビ画面に表示し、ドライバーに注意をうながす。

<右折対向車情報提供システム> 二輪車ディスプレイ例
二輪車ディスプレイ例

<交差点一時停止&発進支援システム>
―二輪車―
車両前方に設置されたカメラの画像解析により、止まれの標識と、停止線または止まれのペイントを認識。交差点付近でライダーが減速しない場合は、ディスプレイへの表示とヘルメットからの音声で注意し、減速操作をうながす。
車両が一旦停止した後、車車間通信により、接近車両の位置を取得し、再発進の際の安全確認を支援する。
―四輪車―
ナビ情報から信号機の無い交差点情報を取得。その後カメラの画像解析により、停止線と一時停止標識両者を認識する。走行速度や停止線までの距離から、停止線までの適正走行速度を判断し、超過している場合は警告音と断続的な軽いブレーキによる体感警報を与える。
車両が一旦停止した後、車車間通信により、接近車両の位置を取得し、再発進の際の安全確認を支援する発進支援システム機能を二輪、四輪双方に備えている。

<交差点一時停止&発進支援システム>

二輪車技術
<被視認性向上デザイン>

FACEデザイン
人間の脳は、目や口など「顔」のパターンに高い反応を示す。これを利用して二輪車の前面を顔に似せ、より発見されやすいデザインとした。
(株)本田技術研究所基礎技術研究センター、朝霞研究所、(株)ホンダ・リサーチ・インスティテュート・ジャパンの共同研究の成果。fMRI(機能的磁気共鳴映像法)による脳機能測定でも、FACEデザインが、人の顔を見たときと同様の脳反応を引き起こし、二輪車の被視認性が大幅に向上していることが確認された。

LONGデザイン
二輪車はヘッドライトなどの光源が車体の中心部分にあるため、距離感やスピード感がつかみにくい(より遠くに感じる、より遅く感じる)ことが多い。このため、上下それぞれに2つのLEDライトを配置することにより、従来デザインよりも距離感を約10%、速度感を約20%向上し、四輪車被視認性に近いレベルを実現した。

FACE LONG
FACE LONG

<後方視野支援システム>
後方を走行する車両の状況を車両後方に設置されたカメラで撮影し、ディスプレイに表示。バックミラーではとらえにくい後方の状況をライダーに伝え、車線変更時などの危険を軽減する。

<後方視野支援システム>

四輪車技術
<正面衝突事故防止支援システム>
カーブの先など、ドライバーから見えない場所を走行している対向車との通信により、対向車の位置、車速、ステアリング舵角などの情報を取得。対向車が接近しているにも関わらずドライバーが対向車線に入ろうとした場合、アクセルペダルを振動させたり、ステアリングにトルク(ドライバーの操作と逆の力)を加えたりすることよって体感警報を与え、元の車線に戻るようにうながす。

<正面衝突事故防止支援システム>

<カーブ進入速度支援システム>
カーブに入る前に、ナビゲーション情報からカーブの曲率を取得し、適正走行速度を判断。適正走行速度を超過している場合は、ブレーキを制御して適正走行速度まで速度を低減する。
車線規制や工事などで、ナビゲーションではとらえられない突然の道路状況変化があった場合は、前走車や対向車との車車間通信により、新たな状況での適正走行速度を判断する。

<カーブ進入速度支援システム>

<車間維持支援システム>
レーダーで前走車をとらえられない見通しの悪いカーブなどで、前走車や前前走車が減速した場合、車車間通信でその減速情報を取得し適正走行速度を判断。適正速度を超過している場合、警告音でドライバーの注意をうながし、減速する。前走車がレーダーでとらえられる場合は、レーダーによる情報から適正走行速度を判断する(従来のIHCC機能)。
車車間通信とレーダーを併用することで、より広い範囲での前走車の状況を把握し、ドライバーに伝えることが可能。

<車間維持支援システム>

<次世代AFS(アダプティブ・フロントライティングシステム)>
夜間の走行時、車車間通信により車両位置情報を交換。ハイビームで相手を眩惑する可能性のある距離に接近すると、自動的にロービームに切り替える。
見通しの悪い場所においても、すれ違う直前にロービームに自動的に切り替えることで、相手車両のドライバーの眩惑を防ぐ。

<次世代AFS(アダプティブ・フロントライティングシステム)>

<歩行者検知・画像解析技術を用いた歩行者検出システム>
通信技術とカメラ画像解析技術を併用することで、ものかげからの歩行者の急な飛び出しなどを検知し、警報、表示するシステム。
ドライバーから見えにくい場所にいる歩行者の存在を、歩行者が携帯する通信機との通信により取得し、注意喚起音とともにナビゲーション上に位置を表示。
見える範囲の歩行者に関しては、車載カメラの画像解析で認識。道路上の歩行者は枠線で囲む強調表示を行いドライバーに視覚的な注意を与える。さらに、自車の車速と歩行者との位置関係から衝突の危険が高いと判断した場合は、警報音によりドライバーに注意をうながす。
通信技術と画像解析技術を併用することで、歩行者の存在を早期に検出するシステム。

<歩行者検知・画像解析技術を用いた歩行者検出システム>

<前方障害物回避支援システム>
前方に突然飛び出してきた車などを回避する際のドライバーの操作遅れを、ステアリングやブレーキの協調制御によって補うシステム。
車両をレーダーで検知。ドライバーがステアリングを切るなどの回避操作を行った場合、ステアリングとブレーキを協調制御して回避操作を支援。
回避初期:車両が曲がりやすいように制御
回避中:ステアリング切りすぎを抑制
回避後:ステアリングの戻し遅れを補正し、スピンを防止する。
ドライバーが回避操作を行った場合に、操作を支援し、その後の車両安定化を支援するシステム。

<前方障害物回避支援システム>

<出会い頭事故軽減ブレーキシステム>
交差点などで、突然横から飛び出してきた車両をカメラとレーダーにより検知。衝突の危険があると判断した場合、警告音と断続的な軽いブレーキ、シートベルトの引き込みによる体感警報をドライバーに与える。
衝突が回避できないと判断した場合、シートベルトを強く引き込み、乗員の拘束効果を高め、強いブレーキングにより衝突速度を低減する。
追突のみに対応する追突軽減ブレーキ(2003年発売インスパイアより適用開始)に加え、横からの車両飛び出しにも対応するシステム。

<出会い頭事故軽減ブレーキシステム>

<次世代緊急通報システム>
万が一事故が起きた場合、事故の瞬間から前後あわせて15秒の車内外の映像、車両の場所、車種、エアバッグ展開状況などのデータをHondaオペレーションセンターに自動的に送信。
画像と音声の相互通信により、事故車両の乗員とHondaオペレーションセンターの情報のやりとりを行い、事故後の乗員の状況をリアルタイムで把握可能。
車両に搭載されている生体センシング装置により、乗員の心拍数や呼吸数などを確認。
事故車両が携帯電話の電波が届かない場所にいる場合などは、車車間通信により、データをリレーしてHondaオペレーションセンターに送信することが可能。

<次世代緊急通報システム>

二輪車・四輪車間、四輪車同士、車両・歩行者間通信システムの概要
二輪車、四輪車に装備した通信機器(通信帯5.8GHz)により、車両の種類、位置、走行方向、速度などの情報を無線で交換。
歩行者は通信機を身につけることにより、位置を無線で伝えることが可能。
一度に最大120台、約200メートルまでの情報通信が可能。

ASV-3システム配置図

二輪車
二輪車

四輪車
四輪車

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