ニュースリリース

2002年01月21日ニュースリリース

小型天然ガスエンジンを新開発、札幌市中央卸売市場の運搬車に採用される

  Hondaは、圧縮天然ガスを燃料とする9馬力の4ストローク汎用エンジン「GX390」を新開発、主に小型運搬車への搭載用として関連メーカーに販売する。

CNGエンジン「GX390」

CNGエンジン「GX390」

 天然ガスエンジンは、排出ガス中のCOやHCの量が大幅に低減できるというクリーンな性能から市場で生鮮食料品等の運搬や搬送に使用される構内運搬車の動力として注目されている。札幌市中央卸売市場では2004年(平成16年度)までに市場内の小型運搬車すべてをガソリンから天然ガスに切り替える計画を進めているが、今回Hondaの「GX390」が、圧縮天然ガスエンジンとして初めて構内運搬車に採用された。
 「GX390」は、バルブなど動弁系部品の耐久性を高めるとともに、バッテリーを電源とする点火方式(バッテリーCDI)の採用により常に安定した燃焼を実現するなど、構内運搬車用エンジンに適した仕様としている。 

 Hondaは、かねてよりクリーンなガソリンエンジンの開発、天然ガス車や燃料電池車などの代替燃料車の開発や、生産工場において廃棄物・埋立処分量「ゼロ」を達成するなど地球環境保全に関する取り組みを積極的に進めてきた。汎用部門においては、クリーンエネルギー技術を応用したコージェネレーションユニットの開発や、米国環境保護庁のフェーズ2への大幅な前倒し対応など、他社に先駆けた取り組みを行なってきた。今回の圧縮天然ガスエンジンは、卸売り市場のみならず工場や倉庫などの構内で使用される運搬機器への採用に適しており、地球環境の保全や作業者の健康に配慮したパワーソースとして注目されるものである。

主要諸元

名称 GX390K1
形式 空冷4ストローク単気筒OHV
総排気量(cm3) 389
全長×全幅×全高(mm) 384×454×443
ボア×ストローク(mm×mm) Φ88×64
装備重量(kg) 28
乾燥重量(kg) 27
最大出力/回転速度[kW(PS)/rpm] 6.6(9.0)/3,600
推奨最大運転出力[kW(PS)/rpm] 5.0(6.8)/3,600
最大トルク[N・m(kg・m)/rpm] 20.5(2.09)/2,500
圧縮比 8.0
圧縮圧力[MPa(kg・cm2)/rpm] 1.37(14)/1400
使用燃料 天然ガス(13A)
燃料消費率[m3/kW・h(m3/PS・h)] 0.42(0.31)
点火方式 CDI
始動方式 セルフスターター