Hondaは、シンガポール共和国において新交通システム*ICVS(インテリジェント・コミュニティ・ビークル・システム)の実用化に向けた研究・開発を4月より開始する。
Hondaが提案するICVSは、生活圏や限られた地域内で電気自動車、ハイブリッドカーや電動アシスト自転車、といった環境に優しい車両を会員相互で共同利用する近未来の地域交通システムであり、自家用車や公共交通機関とICVSを組み合わせることで、利便性を損なう事なく環境への負荷軽減と、駐車スペースの不足や渋滞などの交通問題の解消を目指すものである。
具体的には、本年2月に設立した現地法人『Honda ICVS Singapore Pte. Ltd.』が主体となり、主要な移動目的地のポート(専用駐車場)設置や、ポート間の移動頻度の高い会員募集の検討等を行い、乗り捨て自由の自動車共同利用など将来の実用化に向けたシステムの研究・開発を行う。
今回の取り組みは、同国の国土が狭く限られた土地しか持たないという事がICVSの目指す車両の共同利用に相応しい国情であることや、高い制御技術を要する本システムに対し先進技術立国を目指す同国政府の理解、協力により実現したものである。
Honda ICVS Singapore Pte. Ltd. (ホンダ アイシーブイエス シンガポール プライベート リミテッド)
中内 敏夫
シンガポール市
2001年2月6日
400万シンガポールドル(約2.76億円)
(3月22日現在 1シンガポールドル=約69円)
本田技研工業株式会社 100%
ICVSの研究開発、運営実験
デトロイトでICVSのコンセプト発表
『メトロポリス'96東京』でICVS車両のコンセプトモデルを公開。
ツインリンクもてぎにおいて4種類の車両を使い、ICVSの公開運用を行う。
米国カリフォルニア州サンフランシスコ近郊のBART(Bay Area Rapid Transit)のダブリン-プレザントン駅で12台のCivic天然ガス車を使い、ステーションカーの実験をUC Davis校と共同で行う。
米国カリフォルニア州のUC Riverside校の構内において、EVプラス15台を使い3ポートどこでも貸し出し、返却できるシステムの実験運用をUC Riverside校と共同で行う。